AIコンサルティングとAI技術を活用したシステム開発を得意とするAispel株式会社。これまで技術力や企画・提案力を強みにリファラル営業で案件を獲得し実績を積み上げてきたが、さらなる事業拡大を目的に発注ナビを利用開始。実質5カ月で2件、総額2000万円以上の新規案件を獲得した。営業ノウハウがなかったテック系スタートアップである同社が、いかにして大型案件を受注したのか。同社代表の彭 作涛(ほう さくとう)氏に、お話しを伺った。
社名 | Aispel株式会社 |
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所在地 | 東京都渋谷区渋谷2-19-15 宮益坂ビルディング609 |
従業員数 | 1 – 30名 |
事業内容 | Webシステム&スマホアプリの提案、開発、運用、AIソリューションの提案、開発、運用、テクノロジーコンサルティング |
掲載カテゴリ |
- 導入前の課題
技術力に強みのあるシステム開発会社として、創業から5年ほどはいわゆるリファラル営業で実績を積んできたが、さらなる事業拡大には新規顧客の開拓が必須となった。新規顧客開拓のために営業専任担当者を雇うことも考えたが、人件費を賄えるだけの売上拡大が必要で、売上拡大には新規顧客開拓が必須という『堂々巡りの悩み』に直面していた。
- 導入後の効果
発注ナビの利用開始から実質5カ月程度で2件、2000万円以上の新規案件の獲得に成功。毎月一定数の新規顧客との商談を獲得でき同社の強みであるAI関連に技術力の高さ、システム開発における企画・提案力を知ってもらうことができ、失注した場合でも良好な関係を継続できる新規顧客を増やすことができた。
中小規模のシステム開発会社が抱える『堂々巡りの悩み』とは
東京都渋谷区に本社を構えるAispel株式会社は、AIによるソリューション提案を得意とするシステム開発会社だ。大手コンサルティング会社でAIコンサルタントとして活躍していた彭氏が2019年に立ち上げた、技術力が光るテック系スタートアップだ。
そんな同社の悩みは、どうやって事業を拡大していくかということであった。事業拡大には新規顧客の開拓が必要だが、営業専門の部署も担当者もいない。営業担当者を雇うには人件費を賄えるだけの売上が必要で、それには新規顧客の開拓が必須になる。そうかといって先行投資で営業社員を雇うだけの資金的な余裕もない。同社は、中小規模のシステム開発会社によくある『堂々巡りの』悩みを抱えていたのだ。
こうした中で同社は、営業社員を雇うことも考えてみたという。ただ、優秀な営業社員を一人雇うには給料や社会保険などを考えると年間1000万円近いコストがかかることになる。それだけの費用をかけて営業社員を雇っても、それ以上の金額規模の新規案件を獲得できる保証はなく、できなくても簡単に解雇するわけにもいかない。
そしてもうひとつ、彭氏は「システム開発会社ならではの営業の難しさがありました」と語る。
同社のように顧客の要望に合わせた受託開発を得意とするシステム開発会社は、目に見えるモノや提供内容が決まっているサービスを売るのではない。顧客ごとに異なる要望を聞き、それに応じてオリジナルのシステムを作り上げていく。『売りモノはこれ』と決まっているのではないので、システム開発に関する知見やノウハウがない営業社員では、新規顧客を開拓するのが難しい。こうしたことを考えたうえで、同社はマッチングサービスの利用を検討した。
仮に受注できなくても『新たな顧客接点』を継続的に作り出せる
同社は、複数のマッチングサービスを比較検討する中で、発注ナビの利用を決めた。その理由について彭氏は『紹介される案件の質が高いこと』に加えて、「受注できなくても毎月、一定の数の発注者と商談できれば、それが当社にとっての新たな顧客接点となると考えたから」(彭氏)と説明する。
発注ナビを利用すれば、日々案件情報を受け取れることができる。その中からこれはぜひ受注したいという案件があればエントリーをして、その後、発注側への紹介企業に選ばれた場合には商談へと進んでいく。「発注ナビの契約前にサービス内容を丁寧に説明してもらいました。その際、エントリーした数から一定数の割合で紹介につながると聞きました。これは、メリットがあると直感的に思いました」(彭氏)と振り返る。
同社のように、営業専門部署がなく営業専任社員もいない、さらには受託開発という顧客ごとに異なる課題の解決に強みを持つシステム開発会社にとっては、何よりも商談の機会を得ることが新規顧客開拓の第一歩となり、事業拡大につながる。同社にとっては新規に商談の機会を得ることはハードルが高いことだったが、彭氏は発注ナビならそれを飛び越えられそうな気がしたと語った。
その一方で、発注ナビの専任アドバイザーから、現実にはそんなに簡単に受注できるとは限らないと説明してくれたこともありがたかったという。「高額案件ばかりでないことも含め、良いことも良くないことも包み隠さず説明してくれたので、そこに他のマッチングサービスにはなかった誠実さも感じることができました。振り返ると、それが大きな決め手だったかもしれません」(彭氏)。
実質利用わずか5カ月で2件、2000万円以上の新規案件を獲得
同社は2023年3月から発注ナビの利用を開始した。プランは、一定期間内で利用する月を自ら選んで使えるセレクトプランだ。例えば、案件が集中し多忙な月には利用せず、手持ちの開発案件に集中し、手が空きそうになった月には積極的にエントリーするといった使い方ができる。少数精鋭でシステムを開発している同社のようなシステム開発会社には利用しやすい仕組みだ。
そして、セレクトプランの利用開始から10カ月程度で、15件の紹介を受け、うち受注に至ったのが2件、高確度で進んでいる最中のものが2件で、受注金額合計は2000万円以上に達している。得意の生成AIを組み込んだ美容系のスマホアプリとWebシステムの開発案件もある。
彭氏は契約前に紹介企業に選ばれて商談に進むと『実際に受注できる確率はどれくらいなるのか』『数百万円規模の案件はこれぐらいある』といった説明を受けていたので、ある程度は導入後の成果をシミュレーションできていたという。それでもこの結果には正直驚いたとのことで、「セレクトプランなので実質的に利用したのはわずか5カ月でしたが、ここまでの結果を得られ、もちろん満足しています」(彭氏)と話す。
さらに、当初考えていた新たな顧客接点の構築についても、良い結果が得られたとのことだ。彭氏は「オンラインでも顔を合わせてお話しができたお客様とは、たとえ受注できなかったとしても、よい関係を築けています。将来の受注につながると期待しています」という。
また、営業の経験もノウハウもなかった同社だが、発注ナビを利用するようになってから「徐々に営業ノウハウが蓄積されてきました」(彭氏)と、派生的なメリットを示す。そこには、発注ナビの専任アドバイザーからのアドバイスがあったという。
「紹介をいただいたら、必ず1時間以内に『お打ち合わせの候補日をいただけますでしょうか』といったメッセージ返信するようにしています。これは専任アドバイザーから教えられたことです。それ以外にも、メールの返信が一定時間なかったら、そのまま放置せずに、必ず電話でフォローすることも教えられました」(彭氏)と、営業テクニックが身についてきた様子を語る。
発注ナビなら『技術力があれば会社規模は不問』という案件に出合える
発注ナビの利用で新規顧客を順調に開拓している同社だが、紹介された案件を確実に受注するために心がけていることがあるという。それは、「技術的な質問には、どんな質問でも必ず回答できるように、入念な準備をしてから打ち合わせに臨む」(彭氏)ということだ。彭氏は、「当社には営業力がまだまだ足りないと思っています。だからこそ自社の強みである技術に関しては絶対に他社に後れを取ってはいけないと肝に銘じています」と想いを語った。打ち合わせの場では、技術面でどのようなことを聞かれても即答できるように、万全な準備をしている。
「営業力がなくても、当社のような小さい会社でも、代表が私のように日本人でなくても、技術においてはどこにも負けないという気持ちで、どんなことにもきちんと答えられるようにしておけば、お客様は必ず信頼してくださいます」と彭氏は語る。
続けて彭氏は、発注ナビに対する厚い信頼を語ってくれた。「発注ナビは、技術力があれば会社規模は不問という案件にきちんと出合えるサービスです。会社の規模が不利にはならず、普通の営業活動だけでは出会えない大企業、話を聞いてもらえない企業とも出会うチャンスがあると感じています。これからも発注ナビを積極的に活用していきます」(彭氏)。
高い技術力や提案力はあるのに、営業力がなく新しい案件と出合う機会がないという悩みを抱えるシステム開発会社は多いだろう。同社の利用事例は、そんな悩みの解決につながる、ひとつのヒントとなるかもしれない。
新規案件開拓の課題は「発注ナビ」で解決!システム開発に特化したビジネスマッチング
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