
ビジネスの多角化を図る際に、どう営業をかけるのかは大きな課題となる。営業リソースが少ない企業にとっては、新規案件の開拓や、これまで接点のない企業へのアプローチはハードルが高い。そのハードルを発注ナビの活用で乗り越えたのが株式会社ブレーンネットだ。同社は、受託開発やエンジニアの派遣を中心に展開してきたビジネスモデルから、ソリューション販売へと大きく舵を切ろうと試みていた。その中心となるメンバーは大分にある拠点に所属し、営業を仕掛けていく。発注ナビがあれば、場所の制約にとらわれることなく、関東・関西圏の企業にもアプローチできるうえ、接点を作りづらい大企業とのつながりも作れる。着実に成果へとつなげている同社の発注ナビ活用方法について、同社大分拠点の営業担当者に詳しく伺った。
| 社名 | 株式会社ブレーンネット |
|---|---|
| 所在地 | 東京都千代田区神田神保町3-10 |
| 従業員数 | 101 – 300名 |
| 事業内容 | システム開発事業、インフラサービス事業、移動体通信事業、エンジニア派遣事業、人材紹介事業、技術研修事業 |
| ITセレクト掲載カテゴリ | ローコード開発・ノーコード開発 AI-OCR RPA |
- SaaS販売への事業拡大:受託開発からソリューション販売へ展開を図るも新規の営業力が不足していた。
- 既存案件へのリソース偏重:ほかの営業は既存案件に注力しており、新商材を提案できる人材が限られていた。
- 営業の補完と効率化:少人数でも案件獲得が可能となり、事前のニーズ把握により初回の工数も削減できた。
- 商圏の拡大と大企業へのアプローチ:大分から都市圏へ商圏を広げ、接点形成が困難な大企業ともつながることができた。
- 遠隔連携体制の確立と成長:東京と大分の連携で2件を受注。成功体験がエンジニア育成の好機となった。
受託開発からソリューション販売へ。ビジネス拡大にあたり営業力不足が課題
株式会社ブレーンネットは、1998年の設立以来、システムの受託開発や、エンジニア派遣・人材紹介などを中心に事業を展開してきた。事業のさらなる拡大を目指し、DXやAIなどの新領域とともに、新たに迎えたメンバーを中心にSaaSなどのソリューション販売にも注力したいと考えていた。その新メンバーが在籍するのが、大分の拠点だ。大分拠点営業担当者は「大分県の企業は『地元の企業に依頼したい』というニーズが強く、地の利を活かした提案ができるのではと考えました」と語る。扱うソリューションとしては、まずローコード・ノーコード開発ツール、RPAツール、OCRの3つにフォーカスした。これらは導入と併せて開発が必要なケースが多く、エンジニアによる開発もセットで提案できることが強みとなる。「ツール自体は比較的ライトに導入できるものですが、まずは顧客企業とのつながりを作り、関係性を構築するためにも有効です」(大分拠点営業担当者)。とはいえ、ソリューション販売を提案できる営業は大分のメンバーのみで、ほかの営業は既存のエンジニア派遣などの案件を担当していたため、営業リソースの不足が課題だった。
発注ナビを営業チームの仲間のように活用。都市圏の大企業へのアプローチも可能に
その中で同社が活用したのが発注ナビだ。以前から受託開発のリード獲得のために利用していたが、うまく活用できないまま、利用のためのチケットが残っている状態だった。同社がソリューション販売へと方針転換する中でどう扱うか悩んでいたところ、「SaaSをマッチングするプランへと切り替えが可能だ」という発注ナビからの提案を受け、未消化のチケットを契約変更する形となった。
変更後、手探りで発注ナビの活用を開始した同社だが、そのメリットについて大分拠点営業担当者は「営業リソースの不足をカバーできること」を挙げる。少ないリソースでも案件情報を獲得でき、『見込み客案件創出ツール』として機能する。「営業の代わりといいますか、同じ営業チームとして発注ナビが動いているようなイメージで、かなり助かっています」(大分拠点営業担当者)。
また、発注ナビの利用は同社の商圏拡大にもつながった。同社は地域性が強みであるが、その一方で案件自体の数は関東・関西圏が圧倒的に多いのも確かだ。発注ナビを通じて、拠点の場所の制約なく、さまざまな案件情報を得られるのは大きいという。「これまでは難しかった、システム化ニーズの高い都市圏の大企業にも発注ナビを介してアプローチできます」(大分拠点営業担当者)。さらに、発注ナビで最初のヒアリングを終えられる点にもメリットがあるという。「初回の打ち合わせで聞く内容を事前に把握できるため、工数削減になります。先方からの問い合わせ起点ということもあり、ゼロから新規営業する場合と比べてアポイント取得のハードルが低く、接点形成もしやすいです」(大分拠点営業担当者)。
オンライン提案には限界が。東京のエンジニアを大分の営業がフォローする体制で受注へ
2026年5月、同社は契約更新のタイミングでプランを変更。発注ナビがメインで商談(アポイント)獲得を調整するのではなく、自社が主体となって商談獲得を行うコミットプランを選んだ。「以前は発注ナビ側でアポイントの調整まで行うプランを利用していましたが、自分たちで日程調整をコントロールできないことがネックでした。私たちは協力メーカーと一緒に提案することが多く、日程調整時にメーカー担当者の予定も押さえてもらわなければなりません。発注ナビは、案件獲得後の商談化率が高いこともあり、自分たちで日程調整すればいいとプランを変更しました」(大分拠点営業担当者)。
もう一つ、商圏拡大と合わせて見えてきたのが、オンライン会議での提案の限界だった。「オンラインで打ち合わせをすれば交通費なども削減できるため、コストメリットは大きいです。しかし対面と比べると、どうしても先方の雰囲気や温度感をつかみづらくなります」(大分拠点営業担当者)。そこで、まずはエントリーする対象を九州と、東京から足を運べる関東圏に限定、そのほかのエリアは確度の高い案件のみエントリーする方針とした。そのうえで、関東圏の案件は東京本社のエンジニアがお客様先を訪問、大分のメンバーがオンライン会議でフォローに入る体制を取っている。この新体制で早速受注が決まっており、発注ナビ経由でこれまで計2件の受注に成功しているという。
発注ナビ担当者とも情報共有しながら活用。エンジニア育成のきっかけとしても有効
現在は、発注ナビ担当者と2ヶ月に1回のペースで定例ミーティングを実施し、情報共有しながら活用している。「発注ナビはレスポンスが早いですし、私たちが興味を持ちそうな案件を個別にピックアップして連絡をくれることもあります。忙しくて案件情報を追いきれないこともありますし、実際こちらの要件に合う案件が多く、当社の事業を理解したうえで情報提供いただいていると感じます」(大分拠点営業担当者)。またこのほか、選考中の案件についても、フォロー状況など共有が必要なものがあれば、随時、発注ナビ担当者とうまく連携しながら、受注につながるよう動いているという。「営業リソースが不足している私たちのような企業でも、大企業に提案できる機会を得られるのは発注ナビのメリットです。おかげで案件も増えつつあります」(大分拠点営業担当者)。
今後について「まずは九州圏内・東京の案件を広げていきたい」と大分拠点営業担当者は語る。大分という地の利を活かし、地方のニーズにあったサービスを提供しながら、圧倒的に案件の多い東京でもソリューション販売のビジネス拡大を目指す。「発注ナビをきっかけとした商談・提案が、エンジニア育成のいい機会になっています。特に『受注につながった』という実績は大きく、一気に自社のエンジニアが育ったと思います。会社全体として、今後もソリューションビジネスを広げていければと思います」(大分拠点営業担当者)。
自社に有効な発注ナビの活用法を確立した同社は、これからのビジョンも明確なようだ。
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