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Docker(ドッカー)とは?4つの要素や導入すべき理由、環境構築の流れを紹介

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Dockerロゴのイラスト

Docker(ドッカー)とは、非常に軽量な動作が特徴の「コンテナ型」のアプリケーション実行環境のことです。

従来の「ホスト型」や「ハイパーバイザー型」といった仮想化技術は、動作が遅くなるというデメリットがありましたが、コンテナ型は処理が軽量な仕組みになっているため、ストレスなく環境の構築や開発を進められるというメリットがあります。

特にシステム開発の効率化を図るうえでさまざまなメリットがあることが、Dockerを導入する企業が増えている主な理由です。

そこで今回は、Dockerの基本情報をはじめ、従来の仮想化技術との違いや導入すべき理由、Dockerを効率的に習得するポイントなどについて紹介します。

 

目次

 

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システム開発「はじめの一歩」ITのプロから学ぶ基礎知識

この資料でわかること
・システム開発の流れ
・専門用語の解説
・開発手法によるメリット・デメリット
・失敗を防ぐコツ

 

Docker(ドッカー)とは?

Docker(ドッカー)とは?のイメージ図

Dockerとは、Docker社が開発するオープンソースのコンテナ型のアプリケーション実行環境です。コンテナ型とは仮想化技術のことで、1つの物理マシン上に多数の独立した仮想環境を立ち上げることができます。

また、ホストマシンに搭載されているLinuxカーネルを利用し、Docker Engineという独自のモジュールでコンテナ実行を制御しているのも特徴です。これにより、1台のサーバ上で複数のシステムを効率的に動かせるDockerを活用することにより、結果としてサーバのリソースやコストの節約が可能です。

Dockerで構築した開発環境はほかのエンジニアと簡単に共有できるため、チームでの開発作業のスムーズな進行に貢献できるというメリットもあります。

仮想化技術の主な種類にはホスト型とハイパーバイザー型、そしてDockerが採用しているコンテナ型の3つが存在します。以下で、それぞれの仮想化技術の特徴について解説します。

 

Docker(ドッカー)の3つのコンテナ型を徹底解説!

Docker(ドッカー)の3つのコンテナ型を徹底解説!のイメージ図

仮想化技術は、物理的なハードウェアやOSなどのリソースを論理的に分割し、複数の独立した環境を作り出す技術です。Dockerで採用されている「コンテナ型」の仕組みと、「ホスト型」「ハイパーバイザー型」との主な違いを解説します。

 

●ホスト型

ホスト型は、既に動作しているOS(ホストOS)上に、別のOSを起動させるための土台の仮想化ソフトウェアをインストールして、その上に仮想マシン(ゲストOS)を稼働させる方法です。

すでに動作しているコンピュータの中にさらに仮想マシンを作るため、ハードウェアに負荷がかかり、結果として動作が遅くなるデメリットがあります。

 

●ハイパーバイザー型

ハイパーバイザー型は、物理ハードウェア上に直接「ハイパーバイザー」と呼ばれるソフトウェアをインストールし、その上で複数のゲストOSを動かす方法です。

ホストOSが不要になるため、ハードウェアを直接制御できます。そのため、処理速度の低下を最小限に抑えることができます。

一般的にホスト型と比較すると速いですが、それでもゲストOSの起動や実行に一定の動作の遅延が生じることがデメリットです。

 

●コンテナ型

コンテナ型は、ホストOSのOSが1つのみ存在しており、そのOSのカーネルを共有しながら、中にアプリケーションを実行するための独立した領域(ユーザー空間)が複数用意された構成になっています。

OS自体は限られているため、コンテナごとのOSのカスタマイズ性はありませんが、複数のOSをその都度立ち上げる必要がないため、ホスト型やハイパーバイザー型と比較すると動作が非常に速い特徴があります。

Dockerはコンテナ型の仮想環境を作成、配布、実行するプラットフォームです。素早く簡単に同じ環境の構築ができるため、開発者にとって有難い技術といえるでしょう。

 

Dockerと従来の仮想化技術との違い

Dockerと従来の仮想化技術との違いのイメージ図

Docker(コンテナ型仮想化)と、従来の仮想化技術(ホスト型・ハイパーバイザー型)には、主にカーネルの共有方法、起動速度、そしてオーバーヘッド(リソース消費)において明確な違いがあります。

ここでは、主な3つの違いについて詳しく解説します。

 

●カーネルの共有

従来の仮想化技術(VM)は、ホストOS上に「ゲストOS」をインストールするため、ゲストOSごとに独自のカーネルを持ちます。これにより、異なるOSを動かすことが可能になりますが、その分、各仮想マシンが占めるディスク容量やメモリ使用量が増加します。

一方、Dockerが採用するコンテナ型仮想化は、ホストOSのカーネルをすべてのコンテナで共有します。コンテナ内にOS全体を持つ必要がなく、アプリケーションとその実行に必要なファイルだけを分離・隔離された環境(コンテナ)に格納します。これにより、極めて軽量で効率的な実行環境が実現します。

 

●高速起動

従来の仮想化技術で仮想マシン(VM)を起動する際には、物理マシンと同じようにゲストOS全体(カーネル、システムサービスなど)の起動プロセスを経る必要があります。このため、起動には通常、数分程度の時間がかかります。

対してDockerのコンテナは、OS自体を起動する必要がなく、ホストOSのカーネルを借りてアプリケーションのプロセスと環境の立ち上げを行うだけです。この簡潔な構造により、コンテナの起動はわずか数秒で完了し、開発やデプロイのサイクルを大幅に短縮できます。

 

●オーバーヘッド

オーバーヘッドとは、アプリケーションを実行するために消費される、本質的ではない余分なリソース消費を指します。

従来の仮想化技術では、それぞれの仮想マシンがゲストOSとカーネルを動作させ続けるためのメモリやCPUリソースを必要とします。このOS起動と維持にかかるリソースが大きなオーバーヘッドとなり、ホストマシンのリソース効率を低下させます。

Dockerのコンテナは、カーネルを共有しているため、このゲストOSを維持するためのオーバーヘッドが実質的にゼロです。コンテナはアプリケーションの実行に必要な最小限のファイルとプロセスのみを持ち、従来の仮想マシンに比べて圧倒的に少ないリソース消費で動作できます。

これにより、1台の物理サーバ上により多くのコンテナを収容することが可能になり、ハードウェアリソースの利用効率が格段に向上します。

 

Dockerの重要な4つの要素

Dockerの重要な4つの要素のイメージ図

Dockerを使用する前に、イメージやコンテナ、Docker Hub、Dockerfileと呼ばれる4つの要素を押さえておきましょう。

  • Dockerイメージ: テンプレートファイル
  • コンテナ: アプリケーションの実行環境
  • Docker Hub: コンテナ、イメージの共有サービス
  • Dockerfile: イメージを作成するためのテキストファイル

4つの要素を理解するとDockerの原理がわかり、操作や環境の構築が簡単に行えるようになります。

 

●1.Dockerイメージ: テンプレートファイル

「Dockerイメージ」とは、コンテナを立ち上げるために必要な設定がまとめられた読み取り専用のテンプレートのことです。

アプリケーションを実行する際に必要な変数やコマンド、メタデータも含まれています。イメージを利用しない場合、本来はソフトウェアをインストールした後に、初期設定をはじめ細かなカスタマイズをする必要がありますが、イメージを使うことで細かな設定を一度作成すれば、何度でも省略できます。

 

●2.コンテナ: アプリケーションの実行環境

「Dockerコンテナ」とは、Dockerイメージから生成した隔離された仮想サーバのことです。

コンテナは、単一のホストOS上でCentOSやUbuntuなどのLinuxOSをはじめ、Webサーバやデータベースサーバ、アプリケーションまでさまざまな環境を作ることができます。

コンテナは非常に軽量で、必要なライブラリや設定だけを含むため、リソース消費を抑えられます。

 

●3.Docker Hub: コンテナ、イメージの共有サービス

「Docker Hub」とは、ユーザーが作ったイメージをアップロードして提供や共有、管理ができるオンラインサービスのことです。

フリーのソフトウェアのイメージをはじめ、個人によって作成されたイメージも公開されており、自分が作成したイメージの提供も行えます。

Docker Hubは、Docker社が営利目的で開発・運営しているサービスですが、提供しているDockerイメージは無料で自由にダウンロードが可能です。ダウンロードする方法は、コンテナからDocker Hubにアクセスしてデプロイするだけで簡単に開発環境の構築を行えます。

 

●4.Dockerfile: イメージを作成するためのテキストファイル

「Dockerfile」(ドッカーファイル)とは、Dockerイメージの設計図のことをいいます。Dockerイメージを新しく作成するためのフローを記したテキストファイルで、プログラムを動作させるサーバやミドルウェア、設定コマンドなどの情報を記載します。

Dockerfileを作成するメリットは、一連の手順を自動化できたり自分の好きなようにカスタマイズできたりすることです。また、共有すると複数人が簡単に同じ環境を構築できるため、大勢で開発を行う際に活用しましょう。Dockerfileの作り方をはじめ、環境を構築する流れについては後述するため、ぜひご参照ください。

 

【メリット解説】Dockerを導入すべき7つの理由

【メリット解説】Dockerを導入すべき7つの理由のイメージ図

Dockerを導入すべき理由は、主に以下の7つです。

  • 動作が軽くて使いやすい
  • 共有しやすく分担作業に最適
  • 環境構築が簡単にできる
  • 馴染みのある開発環境を再現しやすい
  • ハードウェアの資源を節約できる
  • 移植性が高い
  • 必要に応じてスケーリングしやすい

Dockerは動作が軽くて使いやすい特徴があり、ストレスなく作業を進めることが可能です。共有のしやすさや環境構築のしやすさなど導入すべき理由を詳しく解説するため、Dockerの導入を検討されている方はぜひご参照ください。

 

●1.動作が軽くて使いやすい

Dockerは、コンテナ型の仮想化技術の仕組みが使われています。仮想化技術にはホスト型とハイパーバイザー型、コンテナ型があり、従来のホスト型やハイパーバイザー型は動作が遅いというデメリットがありました。しかし、コンテナ型ではコンテナという隔離された構築環境を作成して、その中でミドルウェアやアプリケーションを動かします。

コンテナの中で環境を完結させているため、負荷が小さく高速な動作が実現しました。ストレスが少なく作業を進めることができるのは、開発をするうえで大きなメリットになります。

そのため、仮想化技術を利用して開発を進める場合は、軽量性に優れたコンテナ型のDockerの導入がおすすめです。

 

●2.共有しやすく分担作業に最適

Dockerは、Dockerfileを利用すると誰でも同じ開発環境を簡単に作ることができます。複数の開発者と分担して作業する時や、開発途中で新しい開発者を追加した時など、Dockerfileやイメージを渡すだけで同じ環境を簡単に構築することが可能です。

そのため、Dockerは共有や分担作業がしやすい非常に便利なプラットフォームとして、多くの開発現場で使われています。

 

●3.環境構築が簡単にできる

Dockerイメージを共有できるDocker Hubがあるため、開発環境を簡単に構築できます。Docker HubからDockerイメージをダウンロードして利用すれば、簡単に環境を構築することが可能です。

また、すでにDockerイメージで開発環境を構築している場合、Dockerイメージを共有するだけですぐに同じ環境の構築が行えます。逆に、開発環境を作り直したい場合は、コンテナを削除するだけで作り直し作業に進めます。

これにより、開発環境のセットアップにかかる時間を大幅に短縮できます。

 

●4.馴染みのある開発環境を再現しやすい

これまでは別のマシンで同じ環境を再現するのに多くの手順を踏まなければならず、操作ミスや手順の記憶違いなどのヒューマンエラーによって開発が遅延する恐れがありました。

また、開発環境の変更はシステム開発者にとってストレスを感じる原因となり、開発の生産性が低下してしまうおそれもあります。Dockerなら移行する前と同じ開発環境を少ない手順で再現できるため、慣れ親しんだ環境で作業を進められます。

また、OSやプログラミング言語によって最適なツールチェーンが異なるほか、開発者が使用するツールの好みに合わせて柔軟に対応できるのがDockerのメリットです。

 

●5.ハードウェアの資源を節約できる

OSレベルの仮想化を行うDockerでは、1台の物理サーバ上に複数のコンテナを同居させられるため、ハードウェアの資源節約につながります。

従来の方法だとアプリケーションごとにサーバを割り当てており、アプリケーションの数が多くなればなるほどインフラやライセンスのコストがかかっていました。Dockerなら複数のアプリケーションを1台のサーバでできるため、インフラやライセンスコストの削減効果を見込めます。

従来の仮想マシンに比べ、コンテナはオーバーヘッドが少ないため、より多くのアプリケーションを効率よく実行できます。

 

●6.移植性が高い

開発した制作物をDockerイメージとしてエクスポートすれば、異なるOS環境でも同じ実行環境を構築できます。Dockerイメージに含まれるものにはアプリケーション実行に必要なOSをはじめ、ミドルウェアやライブラリ、アプリケーションそのものまであり、OSや物理サーバとは独立した状態で移植できます。

また、オンプレミス環境にある既存システムをクラウド環境に移行しやすいのもDockerのメリットです。

通常だとオンプレミス環境からクラウド環境に移行する場合、OSやミドルウェアに差異が発生するため動作保証に手間がかかります。Dockerイメージなら新しい環境にそのまま移植できるので、クラウド環境への移行をスムーズに進められます。

 

●7.必要に応じてスケーリングしやすい

Dockerはコンテナ単位で管理でき、トラフィックの増加に応じて迅速にスケールアップまたはスケールダウンがしやすいというメリットがあります。

Dockerで水平スケーリングを実現できる理由は、コンテナにデータを保持させない構成にしやすいためです。データを保持させない構成にすることでコンテナを増減してもデータの不一致が発生しにくくなり、停止せずにスケールアップやダウンができます。

柔軟な拡張や縮小によって訪問者数の変化への対応力を高められるほか、リソースの無駄を防ぐことにもつながります。また、コンテナ管理ツールのKubernetesやDocker Swarmなどと併せて活用すれば、より柔軟なスケーリングを実現できます。

 

Dockerの注意点とは

Dockerの注意点とはのイメージ図

Dockerは多くのメリットがありますが、導入と運用にあたっては注意すべき点も存在します。特にセキュリティ、権限管理、リソース配分、そして継続的な運用保守計画は、安定稼働のために欠かせません。

ここでは主な注意点を4つ紹介します。

 

●セキュリティリスクへの対策

DockerコンテナはホストOSのカーネルを共有しているため、一つのコンテナでセキュリティ上の脆弱性や問題が発生した場合、ホストOS全体や他のコンテナに影響が及ぶリスクがあります。

このため、アプリケーションの実行に必要な最小限のコンポーネントのみを含むスリムなイメージ(例:Alpine Linuxベース)を選択し、不必要なソフトウェアを排除することが重要です。

また、利用するDockerイメージには古いOSパッケージやライブラリの脆弱性が潜んでいる可能性があるため、信頼できる公式イメージの選択や脆弱性スキャンツールを用いた事前のチェックを行いましょう。

さらに、コンテナ内のプロセスをrootユーザー(管理者権限)ではなく、権限の低い非特権ユーザーで実行するように設定し、万が一コンテナ侵害が起きた場合の被害範囲を最小限に抑えるようにしましょう。

 

●権限の管理とアクセス制御

Dockerデーモン(Docker Engine)はホストOSの管理者権限で動作するため、Dockerへのアクセス権限を安易に与えると、システム全体のセキュリティが危険に晒されてしまいます。

Dockerのコマンドを実行できるユーザーは、ホストOSのroot権限と同等の権限を持つことになるため、このグループに含めるユーザーは最小限に制限する必要があります。また、コンテナがホストシステム上の機密性の高いディレクトリやデバイスにアクセスする際は、必要最低限の権限のみを与えるように厳密に制御するようにしましょう。

パスワードやAPIキーなどの機密情報は、Dockerfileや環境変数に直接記載せず、Docker Secretsなどの専用ツールを用いて安全に管理する体制を構築すると良いでしょう。

 

●リソース管理

コンテナはホストOSのリソース(CPU、メモリなど)を共有しているため、特定のコンテナがリソースを無制限に消費できる状態にしておくと、そのコンテナが暴走した際にホストOS全体の動作遅延や他のコンテナの停止を引き起こす可能性があります。

この問題を避けるため、コンテナを作成する際には、各コンテナが利用できるCPUやメモリの上限を厳密に設定し、リソースの公平性を保つことが重要です。

また、コンテナごとのリソース使用状況を継続的に監視(モニタリング)し、設定上限を超過しそうなコンテナや異常な動作を示すコンテナを早期に発見・対処できる体制を整える必要があります。

さらに、コンテナは基本的に一時的な環境であるため、重要なデータはコンテナ内に保存せず、ホストOSや外部ストレージに保存し、コンテナのライフサイクルから独立させて管理するようにしましょう。

 

●継続的なメンテナンス

Docker環境は、ホストOS、Docker Engine、コンテナイメージといった複数の構成要素から成り立っており、これらは常に更新され続けるため、定期的なメンテナンスが必須となります。

アプリケーションに使用しているDockerイメージに含まれるOSパッケージやミドルウェアは、既知のセキュリティ脆弱性やバグに対応するために最新バージョンに定期的に更新するようにしましょう。

また、ホストOS上のDocker Engineソフトウェア自体も、新機能やセキュリティパッチの恩恵を受けるために最新の状態に保つべきとされています。

なお、停止したままのコンテナや、使用されていないイメージ、ボリュームなどはホストマシンのディスク容量を圧迫し続けるため、定期的に不要なリソースをクリーンアップし、システムリソースを健全に保つと良いでしょう。

 

Dockerの学習ポイント

Dockerの学習ポイントのイメージ図

Dockerをやみくもに勉強しようとすると、非効率的だったり、うまく理解できずに挫折してしまったりする可能性があります。Dockerを効率的に習得するには、学習ポイントを押さえておくことが大切です。

Dockerの学習ポイントは主に「Docker公式ドキュメントの活用」「専門書籍の活用」「Linuxのコマンド操作に関する知識」「実際に手を動かしてDockerのコマンド操作に慣れる」の4点です。それぞれの学習ポイントについて詳しく解説します。

 

●Docker公式ドキュメントを活用する

Dockerの最新かつ正確な情報を得たい場合は、Dockerの公式ドキュメントを活用しましょう。初心者から上級者まで役立つ情報が掲載されており、日本語版も作成されています。基礎的な知識が学べる入門者向けのチュートリアルやコマンドの解説なども豊富なので、Dockerを学習するなら教材として活用したいソースです。

 

●専門書籍を活用する

Dockerは概念を理解するのが難しいため、専門書籍を利用して全体像をつかむところから始めましょう。Dockerに関する専門書籍は多数出版されており、初心者向けにかみ砕いてわかりやすく解説したものから、より実践的な内容を含む中級・上級者向けまでさまざまな種類があります。活用する専門書籍は、自分のスキルレベルや学習目標に合ったものを選ぶようにしましょう。

例えば初心者に必要なスキルには、Dockerに関する基本的な理解をはじめ、基本的なコマンドの操作やDockerfileの基本的な書き方・理解、イメージとコンテナの違いについての理解などが挙げられます。専門書籍を選ぶ際は、これらの情報が網羅されているかを確認しましょう。

また、初心者向けと書かれていても、想定されている初心者のレベルと自身のレベルがマッチしていないこともあります。高度な知識を持っていることが前提だったり、説明に専門用語が多かったりする書籍もあるので、理解できる内容かを確認することも大切です。

実践的なスキルを習得したい場合は、具体的な手順やプロジェクト例が記載されているものだと実際に手を動かしながら学ぶのに役立ちます。そのほかにも、Docker学習者からのレビューや評価が高いか、理解を深めるための図解が十分に掲載されているか、最新の情報が網羅されているかなども注目したいポイントです。

 

●Linuxのコマンド操作に慣れておく

Dockerのコンテナ技術はLinux上でしか動かないため、Dockerの習得にはLinuxの知識があることが大前提となります。

ちなみにLinux上でしか動かないDocker をWindowやMacで使えるのは、WindowsやMacにLinuxを同居させる技術が用いられているためです。ただし、WindowsやMacに搭載されているソフトウェアでもLinux版が存在しないものは動かせません。

Linuxの基本的な仕組みやコンポーネントに関する知識があればDockerの理解を深めるのに役立ちます。まずは、Dockerで扱うことの多いLinuxのコマンド操作について押さえておきましょう。覚えておきたいLinuxの基本的なコマンドは以下のとおりです。

コマンド 操作説明
cd 指定したディレクトリへ移動する
ls 対象ディレクトリの情報を表示する
pwd 現在アクセスしているディレクトリを表示する
mkdir 新しいフォルダを作成する
touch ファイルの新規作成またはタイムスタンプの変更
rm 指定したファイルを削除する
cp 対象のファイルをコピーする

これらの基本的なコマンドを覚えておくと、Dockerの一連のコンテナ操作もある程度できるようになります。

 

●実際にDockerのコマンドを操作する

Linuxのコマンド操作に慣れたら、いよいよ実際にDockerを触ってみましょう。ただ、Linuxの基本的なコマンドに慣れただけではDockerで好きな環境を構築するのは難しいため、公開されているイメージを活用してコンテナを立ててみるのがおすすめです。

イメージやコンテナを扱う感覚に慣れたら、今度は自分でイメージを作り、ステップアップしていきましょう。

 

●イメージの操作やコンテナ生成に慣れておく

公開されているイメージを活用してコンテナを生成するには、Searchコマンドを使用します。Searchコマンドを使用すれば、Dockerのイメージを共有するための保管場所である公式レジストリ内のイメージの検索が可能です。

公式レジストリであるDocker Hubにはさまざまなイメージが保管されており、Searchコマンドは目的に合ったイメージを検索するのに役立ちます。

Searchコマンドを使用する際のフォーマットと主なオプションは以下のとおりです。

 

【Searchコマンドのフォーマット】

  • docker search [オプション] [ キーワード ]

【Searchコマンドの主なオプション】

オプション 概説
–filter=[ ] フィルターを使って結果を出力する
–limit=n 結果出力の最大数の指定
(デフォルトは25、最大値は100)
–no-trunc 結果出力の内容を省略しない

【Searchコマンドの例】

  • $ docker search backup

  • $ docker search –no-trunc httpd

Searchコマンドを使って目的に合ったイメージが見つかったら、pullコマンド(docker container pull)でイメージを取得します。コンテナの生成・起動に使用するのはrunコマンド(Docker run)、コンテナ内で作業を行う時のコマンドはexecコマンドです。

また、必要なくなったコンテナを停止する時はstopコマンド、削除する時はrmコマンドを使用します。これらのコマンドを操作し、イメージの取得やコマンド生成を行えるようにしましょう。

 

Dockerを動かしてみよう

次にDockerを動かしてみましょう。

  1. ファイルを作成する
  2. イメージを作成する
  3. コンテナを起動する

Dockerをインストールした後の工程のため、事前にインストールを行いましょう。コンテナを起動させてWebサーバを使えるように設定する工程を紹介します。

Dockerをインストールした後の工程のため、事前にインストールを行いましょう。コンテナを起動させてWebサーバを使えるように設定する工程を紹介します。

 

●1.ファイルを作成する

まずはDockerfileのファイル作成を行います。Dockerfileは、イメージを作成するための設定値が書かれたテキストファイルのことで、テキストエディタやIDEを使って書きます。

 

●2.イメージを作成する

次にDockerfileからDockerイメージの作成を行います。「docker build」コマンドを実行しましょう。

イメージは、Docker Hubからダウンロードして利用することも可能です。この方法だと既存のファイルを使用するため、イメージを作る手間を減らせます。Dockerの使い方に慣れたら試してみましょう。

 

●3.コンテナを起動する

最後に作成したイメージで、コンテナの起動を行ってみましょう。コンテナの起動は「docker run」コマンドを使用します。

おおまかな流れは上記のとおりです。それでは実際に以下のコマンドを実行してWebサーバを立ててみましょう。

$ docker run –name some-nginx -d -p 8080:80 nginx

 

このコマンドは、Docker Hubから「nginx」という名前のWebサーバ(Nginx)のイメージを取得し、コンテナを起動するものです。

「-p」のオプションは、ローカルPCのポートとコンテナのポートを結びつけています。つまり上記のコマンドで、ローカルPCの8080番ポートとコンテナの80番ポートをマッピングしたというわけです。

この1行だけで、NginxのDockerイメージを取得したうえでコンテナ起動、コンテナの中でNginxを起動しました。ブラウザに「http://ご自身のIPアドレス:8080」と入力して、Webページが表示されたらコンテナの起動は成功です。

Dockerfileやイメージを作成して使用するだけで、コンテナを起動すると簡単に環境を構築できるのがDockerの魅力です。

 

Dockerで使用頻度が高いコマンド

Dockerでは環境を構築する時以外にもコマンドを使用しますが、その中でも特に使用頻度が高いコマンドについて紹介します。

コマンド コマンド記述例 説明
docker run $ docker run コンテナ指定 コンテナを起動する
docker start/stop/restart $ docker start コンテナ指定
$ docker stop コンテナ指定
$ docker restart コンテナ指定
コンテナを開始・停止・再起動する
docker exec $ docker exec コンテナ指定 コマンド 起動中のコンテナ内でコマンドを実行する
docker container ls $ docker container ls コンテナの一覧を表示する
docker rm $ docker rm コンテナ指定 停止中のコンテナを削除する
docker images $ docker images ローカルのイメージを全て表示する
docker rmi $ docker rmi イメージ指定 Dockerイメージを削除する
docker build $ docker build Dockerfileパス Dockerfileからイメージを作成する
docker logs $ docker logs コンテナ指定 コンテナのログを取得する
docker search $ docker search 検索するイメージ名 Docker Hubに公開されているDockerイメージを検索する
docker image pull $ docker image pull リポジトリ名 Docker Hubからイメージをダウンロードする

参考:Docker公式リファレンス

主要なコマンドは上記のとおりです。実際にDockerを使っているうちに自然と覚えるため、最初から完璧にする必要はありませんが、効率良く作業するために、少しずつ覚えていきましょう。

 

まとめ

ここまで、コンテナ型のアプリケーション実行環境のDockerについて紹介しました。Dockerは従来の仮想化技術と比較して非常に動きが速く、開発環境の構築も簡単なため、ストレスなく開発を進めることができます。

イメージを渡すだけで同じ環境を構築できるため、複数人で開発を進める時や途中で新しい開発者を追加する時など、チームでの共同作業に適した便利なプラットフォームです。

開発環境の統一化と再現性の確保により、開発プロセス全体の効率化にも貢献できるため、Dockerの知識やスキルを習得しておいて損はありません。ただ、Dockerをゼロから学習して実行環境を構築するのは、学習コストがかかります。Dockerをより確実に活用したいのであれば、Dockerに関する知識・スキルを持った開発会社に発注するというのも一つの手です。

 

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