インフラ構築とは?基本情報から具体的な構築方法まで詳しく紹介
2021.08.10
「IT社会」や「情報化社会」と呼ばれて久しい現代社会では、企業の中にもさまざまなIT機器が導入されています。
オフィスによっては、従業員用のパソコンやネットワーク回線、物理サーバなどが所狭しと並んでいるケースも珍しくありません。
こういったIT機器が企業に導入し、正常に動作させるためには「インフラ構築」に精通したエンジニアの存在が欠かせません。
今回は、企業におけるインフラについて詳しく知りたい企業担当者に向けて、インフラ構築の基本情報やインフラエンジニアの仕事内容などを詳しく紹介します。企業のインフラ構築を検討している方であれば、当コンテンツをぜひご参照ください。
目次
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インフラとは?
インフラとは | |
---|---|
インフラの種類 | 具体例 |
生活インフラ | 水道、電気、ガス |
交通インフラ | バス、鉄道、信号機 |
社会インフラ | 病院、学校、公園 |
経済インフラ | 空港、発電所、通信設備 |
インフラ構築について解説をする前に、予備知識として「インフラ」とは何かを簡単に紹介します。インフラとは「インフラストラクチャ(Infrastructure)」の略称で、直訳すると「基盤(または下部構造)」を指します。単純にインフラというと、「日々の生活を支える基盤」という意味で使われるのが一般的です。上図のように、「〇〇インフラ」と呼ばれるものは数多く存在します。
中には複数の区分に該当するインフラもありますが、いずれも生活に欠かせないものばかりです。このインフラの供給・整備を担う業界や企業のことを指して「インフラ業界」「インフラ企業」と呼ぶこともあります。一方、会社やオフィス内で使用されるインフラは、主に「ITインフラ」を指すことがほとんどです。以下の項では、このITインフラについて詳しく解説しましょう。
ITインフラとは?
ITインフラとは | |
---|---|
ITインフラの種類 | 具体例 |
ハードウェアのITインフラ | パソコン、物理サーバなど |
ソフトウェアのITインフラ | OS、ミドルウェアなど |
インフラには複数の種類が存在するものの、企業やオフィス内におけるインフラとは、主に「ITインフラ」のことを指します。このITインフラを細かく分類すると、さらにハードウェアとソフトウェアの2種類に分けられますが、どちらも情報化社会におけるビジネスになくてはならない存在です。
企業やオフィスで「インフラ構築をする」という言葉は、この「ITインフラを導入する」という意味で使われます。具体例を挙げると、以下のように「インフラ構築」に該当する業務はさまざまなものが存在します。
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従業員の業務で使用するパソコンをセッティングする
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従業員のパソコンにOSをインストールする
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社内のネットワーク環境のセキュリティ対策を行う
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物理サーバや仮想サーバを用意する
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オンプレミスからクラウドのサービスに移行する
企業やオフィスでITインフラを使うためには、これらを正しく構築できるエンジニアが不可欠です。もしも、ITの知識や技術に乏しい方がインフラ構築をしてしまうと、通信環境やシステムの動作などに不備が出やすくなり、従業員の業務に支障を来すこともしばしばです。万が一、セキュリティが脆弱なままネットワークを利用してしまえば、不正アクセスや情報漏洩といった重大な事故に繋がる可能性もあります。
インフラ構築はどんな手順で行われる?
ITインフラの構築方法を知りたい方に向けて、インフラ構築のフローを簡単に解説します。企業によってはフローが異なるケースもありますが、大まかな手順は以下の通りになります。
インフラ構築の手順 | |
---|---|
手順 | 概要 |
1.要件定義 | 「インフラ構築を行う目的は何か」を決める |
2.設計・構築 | インフラの設計と構築を行う |
3.テスト | 構築したインフラが正しく機能するかテストをする |
4.運用 | 本稼働したインフラが安定して稼働するかをチェックする |
●要件定義
インフラ構築を行う際は、まず導入するハードウェアの数や、システムの監視体制などを計画します。企業の情報資産を情報セキュリティの脅威から守るために、セキュリティポリシーを制定するのもこの段階です。「オンプレミスを使うかクラウドを使うか」といった判断も、要件定義のフローで行います。
●設計・構築
要件定義を基に、ITインフラの設計や構築を行う段階です。設計書を作成して、アーキテクチャ(ITインフラの構造のこと)の設定などを行うほか、情報漏洩や不正アクセスに備えてセキュリティ対策にも注力します。本稼働後のトラブルを回避するには、障害や事故を想定したインフラを構築することが欠かせません。
●テスト
その名の通りテストは、立てた計画や設計書通りにインフラが稼働するかどうかをテストする段階です。個別に機器をテストしたり、本稼働を想定してインフラの性能を確かめたり、複数に分けたうえでテストを行います。問題が生じればその都度修正を行い、運用に向けて万全の体制を整えます。
●運用
テストが完了すれば、晴れてITインフラの本稼働に移行します。サーバやネットワークの監視を欠かさず行い、インフラが安定して稼働するかどうかをチェックする段階です。以上がインフラ構築における大まかな手順となります。計画を立てたうえで、設計やテストの流れを辿る点は、ソフトウェアやアプリケーション開発のフローとも類似していると言えるでしょう。
基盤や下部構造という訳が意味する通り、サーバやセキュリティといったITインフラは業務の下支えを担うものばかりです。業務を円滑に進めるためには、どんなインフラを構築するにしても、発生した不具合の再発防止や対処法のマニュアル化に努めることは必須と言えます。
インフラエンジニアってどんな仕事?
ITインフラの基本情報と手順を紹介できたところで、「インフラエンジニア」についても触れておきましょう。
インフラエンジニアとは、先の項で紹介した「ITインフラの設計や管理を担うエンジニア」のことで、ITインフラエンジニアとも呼ばれます。サーバやネットワーク、セキュリティといったインフラに欠かせない知識と技術を備え、企業運営を影から支える技術者です。インフラエンジニアの中には、「ネットワークエンジニア」や「セキュリティエンジニア」のように、専門性に特化したエンジニアもいます。
このほかにも、オンプレミスのサービスをクラウド運用に切り替える「クラウドエンジニア」なども存在します。多くのクラウドサービスが普及しつつある現代では、クラウドエンジニアもインフラエンジニアの一種と言えるでしょう。
ちなみに、インフラエンジニアはシステムエンジニアと混同されることもありますが、システムエンジニアはシステムやソフトウェアの開発・運用を担うエンジニアという違いがあります。繰り返しになりますが、企業でITインフラの設計や管理を行うには、インフラエンジニアの存在が欠かせません。「オフィスのネットワーク環境やセキュリティを整えたい」「サーバ管理できる従業員が欲しい」といったケースにおいては、インフラエンジニアの採用を検討するのも良い方法です。
インフラ構築は外部に委託できる?
とはいえ、必要な能力を備えたインフラエンジニアをいきなり採用するのが困難なのも事実でしょう。
エンジニアの採用(または育成)が難しい場合は、インフラ構築の外部委託をおすすめします。システム会社の中には、企業のインフラ構築から運用管理に至るまでを担ってくれる企業が数多く存在します。システム会社ごとに得意な案件や予算は異なりますが、インフラ構築を外注することで以下のようなメリットを享受できます。
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従業員の負担を軽減してコア業務に集中しやすくなる
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発生するコストや得意分野を比較検討したうえで企業を選べる
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外部に依頼をするためインフラ構築が属人化してしまうのを防げる
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セキュリティのアップデートや保守にかかる手間を削減できる
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技術の進化にも素早く対応してくれる
IT業務の外注は社内にノウハウが蓄積されにくいという欠点もありますが、インフラエンジニアを雇用・育成をせずとも、インフラ構築を行えるのです。企業のセキュリティ対策や運用管理などを依頼したい場合は、アウトソーシングでインフラ構築を行うことを推奨します。
インフラ構築をアウトソーシングする方法は?
最後に、「インフラ構築を外注する方法」と「システム会社の探し方」について簡単に解説しましょう。
外部委託の項で述べた通り、ITに関する知識やノウハウがなくても、外注という形でインフラ構築を行うことは可能です。一方、ITに精通していないと「どのシステム会社に依頼すべきかわからない」「比較検討ができない」という事態に陥りがちです。
そのため、インフラ構築を担うシステム会社を探す場合は、発注ナビをはじめとしたマッチングサービスを利用することをおすすめします。マッチングサービスは、ITに精通した専用のコンシェルジュが、希望に合わせて最適な企業を提案してくれるため、知識や技術を問わず目的に見合ったシステム会社を探すことが可能です。
システム会社ごとに、「サーバ構築」や「セキュリティ対策」といった得意な案件は異なりますが、マッチングサービスであれば、企業ごとに実績や強みなどが掲載されているため、技術の面でも信頼性の高い企業に依頼ができます。インフラ構築の外注を検討している方で、「理想にぴったりの企業が見つからない」という方であれば、システム会社に特化したマッチングサービスである発注ナビのマッチングサービスを利用して、希望に沿った発注先を探してみてはいかがでしょうか。
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