IT資産管理システムとは?導入の目的や主な機能を詳しく解説

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IT資産管理システムのイメージ図

DX化が進む昨今、IT資産管理は企業において欠かせない業務の1つです。効率的に業務を行うためにIT資産管理システムの導入を検討しているが、どのような機能が備わっているかわからず、導入に不安を感じていませんか?今回は、IT資産管理システムに関して、導入する目的や主な機能などを詳しく解説します。メリットやデメリットもあわせて紹介するため、ぜひ参考にしてください。

 

目次

 

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IT資産管理システムとは?

企業において、業務を行うために使用されるソフトウェアやハードウェアのことをIT資産といいます。例えば、パソコンやスマートフォンなどの端末だけでなく、端末にインストールされているソフトウェアやOS、ライセンス形態なども大切なIT資産です。いずれも適切に管理する必要がありますが、IT資産の数が増えれば、その分管理が複雑になります。IT資産管理システムとは、企業にとって欠かせないIT資産を効率的かつ安全に使用するための管理ツールのことです。

 

IT資産管理システムを導入する目的

IT資産管理システムを導入する目的は、主に以下の3点です。

  • 運用にかかるコストの適正化

  • IT関連のセキュリティ強化

  • コンプライアンス遵守

それぞれ、詳しく解説します。

 

●運用にかかるコストの適正化

IT資産管理システムを導入することで、運用コストを適正化するという目的が挙げられます。IT資産管理が不透明だと、すでに所有しているアプリケーションをほかの部署が重複して購入してしまったり、ライセンスの有効期限切れを見逃して再度購入する手間がかかったりなどの無駄が発生する恐れがあります。IT資産管理システムによって、所有しているIT資産を正確に把握することで、無駄なコスト削減が可能です。

 

●IT関連のセキュリティ強化

IT資産管理システムの導入の目的として、セキュリティ強化もそのひとつです。セキュリティ強化や対策を怠ってしまうと、ウィルス感染の恐れがあるからです。IT資産管理システムで全体像を把握し、セキュリティ対策を行うことは必要なことであり、アップデートを効率的に行う必要があります。そのほかに、デバイス検出機能を活用すれば、コンピュータに不要なデバイスがつながれていないかを確認することができるため、情報漏洩のリスク低減が可能です。

 

●コンプライアンス遵守

情報漏洩の対策や著作権侵害を防ぎ、コンプライアンスを遵守する目的もあります。コンプライアンス違反をしてしまうと、賠償責任を負うだけではなく、企業の信頼が失墜します。企業の信頼が失墜することで、事業のそのものの継続や会社の存続にまで大きな影響を与え、長期的に経営に大打撃を受けることとなります。IT資産管理システムを導入することで、情報漏洩のリスクや持ち出し、社内のセキュリティ強化をすることでコンプライアンスを遵守することにもつながります。

 

IT資産管理システムの保護対象

前述したようにIT資産といっても、パソコンやスマートフォンなどの端末だけでなく、ソフトウェアやアプリケーションなども含まれます。IT資産管理システムの保護対象は、主に以下の3つです。

  • ハードウェア

  • ソフトウェア

  • ライセンス

IT資産管理システムの保護対象について対象となるジャンルごとに詳しく解説します。

 

●ハードウェア

IT資産といえば、コンピュータや周辺機器、ネットワーク機器、記憶媒体といったハードウェアもすべてIT資産管理システムの保護対象になります。主なハードウェアは以下のとおりです。

  • パソコン・タブレット・スマートフォン

  • サーバ・プリンタ

  • ルーター・無線LANケーブル

  • USB・キーボード・メモリーカード

 

●ソフトウェア

ハードウェアであるパソコンやスマートフォンなどにインストールされているソフトウェアも、IT資産管理システムの保護対象になります。ソフトウェアに該当する代表的なものは以下のとおりです。

  • WindowsやmacOSなどのOS

  • アプリケーション

  • セキュリティソフト

 

●ライセンス

ソフトウェアの多くには、ライセンスと呼ばれる使用権利があります。IT資産管理システムでは、ライセンスも保護対象です。ソフトウェアを購入した際のパッケージや証書なども該当します。代表的なライセンス形態は以下のとおりです。

  • ユーザーライセンス

  • パッケージライセンス

  • プロセッサライセンス

  • サーバライセンス

  • クライアントアクセスライセンス

  • 同時接続ライセンス

 

IT資産管理システムの主な機能

IT資産管理システムには、様々な機能があります。どのような機能があるのかを把握したうえで、自社に役立つシステムを導入することが大切です。IT資産管理システムの主な機能として、下記の5つが挙げられます。

  • インベントリ管理

  • ソフトウェアライセンス管理

  • セキュリティパッチ適用支援

  • 接続デバイスの管理

  • 操作ログの記録

続いては、これらの機能について詳しく解説します。

 

●インベントリ管理

IT資産管理システムのメインといえる機能が、インベントリ管理です。インベントリとは、「目録」「資産」という意味があり、保護対象となるハードウェアやソフトウェアのことを指します。インベントリ管理機能によって、ハードウェアのスペックやソフトウェアの情報などを自動的に集めることが可能です。オフライン機器に関する情報も手動で登録できるため、所有するすべてのハードウェアやソフトウェアの現状を把握する際に役立ちます。

 

●ソフトウェアライセンス管理

所有しているソフトウェアのライセンスを一括管理できる機能です。インベントリ管理機能で収集された利用状況と保有しているライセンスを照合して過不足をチェックします。IT資産管理システムによって日常的に確認作業を行うことで、アンインストールしたソフトウェアも把握できるため、無駄なくスムーズな管理が可能です。

 

●セキュリティパッチ適用支援

セキュリティパッチとは、インストールされているOSやアプリケーションにおけるセキュリティの脆弱性を解消するための修正プログラムです。IT資産管理システムでは、現状必要なセキュリティパッチを自動的に探し当て、適用をサポートする非常に重要な機能があります。脆弱性を狙ったマルウェアもセキュリティパッチ適用支援機能があれば、適切に対処することが可能です。

 

●接続デバイスの管理

IT資産管理システムでは、外付けハードディスクやUSBといった接続デバイスの記録を残す機能もあります。また接続デバイスの利用に制限をかけることも可能です。この機能によって、コンピュータ側で許可していないデバイスの接続を拒否できます。情報漏洩の防止に役立つほか、使用を認められたUSBメモリをPCに定期的に接続することで、紛失していないかチェックする機能もあります。

 

●操作ログの記録

パソコンやスマートフォンなどのデバイスで行った操作の履歴を操作ログといいます。IT資産管理システムでは、操作ログの記録が可能です。操作ログは、情報漏洩が起きた際の原因究明に役立ちます。

IT資産管理システムの開発や導入を外注する際に、自分たちの力で調査して比較検討するのは、時間や手間がかかってしまいます。発注ナビでは、システム開発に詳しいスタッフ際望を叶えられる会社をご提案いたします。完全無料で相談できるため、お気軽にお問合せください。

 

IT資産管理システム導入で得られるメリット

IT資産管理システムを導入には様々なメリットがあります。主なメリットとして3つあり、それぞれのメリットについて詳しく解説します。

 

●管理業務を効率化できる

IT資産管理システムを導入すると、ハードウェアやソフトウェア、ライセンスなどを一元管理できるため、管理業務の効率化が図れます。例えばアップデートが必要なソフトウェアがあれば、一括で作業することも可能です。
IT資産と括りにしてもその種類は多岐にわたることから、従来の手作業による管理では手間と時間がかかります。作業漏れや見落としなどの人為的ミスのリスクも考えられます。対して、IT資産管理システムがあれば、システム担当者の負担を大幅に軽減できるうえに人為的ミスの回避にもつなげられます。

 

●セキュリティレベルが上がり信頼度が向上する

IT資産管理システムによって、保有するアイテムや情報の現状が把握できると、紛失や盗難といったリスクを避けられます。機能をうまく活用することで情報漏洩のリスクが下がるため、手作業の管理と比べて格段にセキュリティレベルが上がります。セキュリティレベルが上がり、信頼性が得られると、取引先へ安心感を与えることができます。

 

●管理コストの無駄を省ける

IT資産管理システムのライセンス管理機能を活用すると、使っていないソフトウェアを把握が可能です。必要のないソフトウェアのライセンス料を支払い続けるのは無駄なことです。このように、ライセンス管理機能があれば、無駄なコストを削減できます。コンスタントにライセンスの状況を確認できるため、使用するスタッフの変動に合わせて追加購入のタイミングを適正に判断ができます。

 

IT資産管理システム導入で押さえておくべきデメリット

様々なメリットがあるIT資産管理システムですが、押さえておくべきデメリットもあります。以下でご紹介するデメリットを把握して、より効率的にIT資産管理システムを導入しましょう。トラブルを避けるためにも外部委託をする際は、委託先を専門家に判断してもらうことがおすすめです。IT資産管理システムを導入する際に押さえておきたいデメリットについて詳しく解説します。

 

●自社に合わない製品もある

IT資産管理システムとして様々な製品がリリースされていますが、製品によって機能が異なります。中には自社が希望するIT資産管理に合わない製品もあるため、導入時には機能を確認することが大切です。
会社の規模や管理するデバイスの数によって、使える製品が変わってくる点も押さえておく必要があります。多くのデバイスが管理できる製品は、その分高額になる傾向があります。

 

●利用におけるルール制定が必要になる

IT資産管理を適正に行うためには、社内でルールを制定する必要があります。ルールが曖昧だと、IT資産管理自体ができません。どのようにルールを制定するべきかわからない方が参考にすべきWebサイトとして、国際IT資産管理者協会があります。IT資産に関する講習や規定についての情報発信を行っています。

ルール制定におけるおすすめ参考サイト:「国際IT資産管理者協会

 

●社員教育の時間が発生する

IT資産管理システムを効率的に使うためには、担当者が使いこなせるよう教育を行う必要があります。ほかのシステムでも同じですが、便利なツールを導入しても、活用できなければ意味がありません。これまで手動で管理していた場合、教育には時間がかかる恐れあります。担当者だけでなく、デバイスを使うスタッフに対してもIT資産管理に関する概要や使用上の注意点などを伝える必要があります。

DX化が進む中、企業にとってIT資産の重要性は年々増しています。ハードウェアやソフトウェア、ライセンスと多岐にわたるIT資産を手動で管理するのは、すでに時代錯誤となりつつあります。そのため、効率的にIT資産を管理・運用するために、IT資産管理システムの導入が進んでいます。コスト削減やセキュリティ対策にも重宝するシステムであり、企業の信頼度を高めるうえでも欠かせません。適切にIT資産を管理をするためにも導入したほうが良いでしょう。

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