ITSMSとは?導入メリットと構築時のポイントを紹介

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クラウド型ITSMSのイメージ図

「ITSMS」は、ITサービスを効率良くマネジメントするための仕組みです。ITSMSの活用シーンや、ITSMSを構築するまでの流れをご紹介します。ITSMSを導入することで得られる恩恵や構築時のポイントを把握したい方はぜひご参照ください。

 

目次

 

新規案件開拓の課題は「発注ナビ」で解決!システム開発に特化したビジネスマッチング

本気の発注者と最短1日でつながる

・コンシェルジュが依頼内容をヒアリング
・対応したい案件を選べるエントリー制
・エントリー時の見積作成は不要
・発注者の95%がエンドユーザー

 

ITSMSとは ITサービスを効率的に運営できるシステムのこと

ITSMSとは、ITサービスを効率的に運営・提供するための仕組みやツールを指します。名称の由来は、「IT Service Management System」の頭文字を取った略語です。

ITSMSを構築することで得られるメリットは、主に以下の3つです。

  • システムの利用者・管理者が業務全体の流れを把握しやすくなる

  • 業務の効率性が向上する

  • サービス品質および顧客満足度の向上が見込める

 

ITSMSが活躍する3つのシーン はどこ?

ITSMSは、「資産管理」「インシデント管理」「プロセス管理」という3つのシーンで主に活用できます。それぞれのシーンでどのように役立つのかを、以下で解説します。

 

●資産管理

企業が所持するPCやソフトウェア、各種ネットワーク機器などの資産を管理するツールとして、ITSMSが用いられます。資産の確認作業では、「必要な時に必要なデータをすぐに確認できること」「資産購入へ至るまでのプロセスや理由がすぐにわかること」が重要です。

 

●インシデント管理

ITSMSによって資産管理をリアルタイムで行ったりプロセス管理を細かく行ったりすることで、インシデント防止につながります。ここでいう「インシデント」とは、ITサービスを円滑に提供できなくなる状態のことです。

加えて、インシデント対応やユーザーからの問い合わせに関するナレッジも記録でき、より迅速なインシデント対応に繋げられるのもポイントです。

 

●プロセス管理

ITSMSでいう「プロセス管理」とは、業務全体の流れ(プロセス)をすべて把握・管理する作業を指します。

全業務プロセスを把握しておくことで、インシデントに発展しかねない部分・問題点を早期に発見できます。障害が発生する傾向の分析できるようになり、より安定したサービスを提供可能です。加えて、業務プロセスを細かく共有できるようになり、業務の引き継ぎや途中参加もスムーズになります。

 

ITSMSを構築する流れ

ITSMSは、以下の4つのフローを経て構築されます。

現状の分析からサービスマネジメントプロセスの導入まで、各工程ですべきことをまとめましたので、解説します。

 

●現状の分析

ITSMSに関する規格内容と、自社内におけるITサービスマネジメント活動の現状を照らし合わせます。

自社内のITサービスマネジメント活動が規格要求事項とどの程度適合するのか、どの程度のギャップがあるのかを明確にしましょう。ギャップを洗い出したら、ギャップに対する改善策を講じます。

 

●要求事項への対応

ITSMSを構築する時は、「経営者の責任」「文書化に関する要求事項」「力量・認識及び教育・訓練」を達成できるように構築しましょう。

これらを盛り込んで構築するのは、自社が提供するサービスを効果的かつ効率的に運営管理できるようにするためです。

 

●導入計画

ITSMSを実際に導入するため、必要なプロセスを設計します。プロセスを設計するためには導入の目的や目標を明確化することに加え、責任の所在や担当メンバーの割り振り、サービス品質の維持管理方法などの事項を固める必要があります。

同時に、ITSMSの適用範囲(業務内容・部署など)や導入にあたっての作業スケジュールも固めなければなりません。

 

●サービスマネジメントプロセスの導入

サービスマネジメントの計画に沿って、「設計及び移行」「サービス提供プロセス」「関係プロセス」「解決プロセス」「統合的制御プロセス」の5つを実行します。各プロセスにはどのような作業が必要となるのか、以下の図表で簡潔にまとめました。

導入の工程 概要
設計及び移行 ・新規サービス、またはサービス変更に必要な設計及び移行
サービス提供プロセス ・サービスレベルの管理
・サービスの持続性及び可用性の管理
・容量/能力管理
・情報セキュリティ管理
関係プロセス ・事業者管理
・供給者管理
解決プロセス ・インシデント及びサービス要求管理
・問題管理
統合的制御プロセス ・構成管理
・変更管理
・リリース及び展開管理

 

ITSMSを構築する時の3つのポイント

ITSMSを構築する時は、以下の5つのポイントに着目しましょう。

 

●経営陣のコミットメントを重視する

ITSMS構築時には、現場のメンバーだけでなく経営陣も深く関与することが重要です。経営陣が積極的に参加することで、責任の所在がより明確になります。加えて、中心となるメンバーの責任感や連帯感もより強められます。

 

●事前検討の段階で課題を明確にする

「どのようなITサービスをマネジメントしたいのか」といった点を検討することはもちろん、各運用現場の課題を明確にすることも重要です。例えばある事例では、「各事業部・部門が個別でユーザーとのSLA(サービス品質保証基準)を締結しており、サービスマネジメントの方法が統一化されていなかった」という課題を洗い出しています。

全部門を巻き込んだうえで認識を擦り合わせたり、情報共有したりして課題を明確にすることが重要です。

 

●KPIを設定する

KPIは必ず設定しましょう。ここでKPIとは「Key Performance Indicator」の略称で、重要業績評価指標のことを指します。

KPIを設定すれば、ITSMS導入後の課題の解決具合について、どれくらいの達成度なのかを把握でき、達成に至るまでの施策案を明確化できます。

 

●適切な管理体制を整える

ITSMSはただ導入するだけでなく、管理しやすい体制を構築することも重要です。ここでいう管理とは、サーバー・端末・周辺装置などの管理、バックアップの作成と管理、システムに関する資産と備品の管理のことです。

管理体制は新しく構築するのも良いですが、今まで組織で行っていた管理方法でも問題ありません。ポイントは体制と社内の管理実態の乖離を、なるべく小さくすることです。

 

●プロセスアプローチを行う

ITSMSを構築するなら、組織を横断するようなプロセスアプローチを考える必要があります。ここでプロセスアプローチとは、各業務の順序や因果関係を洗い出して整理する作業のことです。

プロセスアプローチを考えることで、各工程単位で役割分担を行い、責任を明確化できます。それだけではなく、掲げた目標(KPI)の達成がしやすくなります。

もしも、うまくITSMSを運用ができないのであれば、それはプロセスアプローチが原因かもしれません。その時は課題を見つけて改善していきましょう。

 

ITSMSを構築するならクラウド型がおすすめ

ITSMSは、クラウド型として提供されるケースが主流となりつつあります。ここでいうクラウド型とは、システム形態の1つであり、ネットワークに接続されたコンピュータが提供するサービスを、ネットワーク経由で利用するタイプのシステムのことです。

ITSMSの機能として、リアルタイムによる迅速な情報共有が好まれます。クラウド型であれば、PCがなくてもスマートフォンやタブレットなどの端末で素早くアクセスできるため、この条件に合致するのです。加えて、複数人での情報共有もストレスなく行えるという魅力や、導入コストを抑えられるというメリットもあります。

ITSMSを導入することで、インシデント管理がしやすくなったり、提供するサービスの品質を一定に保ちやすくなったりする効果が見込めます。仕組みやツールといった土台を整えることで、システムの改良や営業活動に注力することが可能になります。

なお、もし新規案件の獲得をお考えならシステム開発・発注のマッチングサービス「発注ナビ」をご利用ください。対応したい案件を選ぶエントリー制。そのうえ、法人と直接取引が95%!2次請けの依頼ではないため、利益率向上や、継続的な取引も見込めます。

まずはこちらの「システム開発案件に特化したビジネスマッチング【発注ナビ】」をご参照ください。

 

ITSMSを活用するなら適合性評価制度の取得も検討しよう

「ITSMS適合性評価制度」とは、優れたITサービスマネジメントを評価する国際的な第三者評価制度のこと。同制度の認証基準は「JIS Q 20000-1(ISO/IEC 20000-1)」であり、この認証を得ることで国際規格に適合した企業としてみなされます。

これにより、信頼度の高いITサービスを提供できることを外部へ証明できます。また、認証審査を継続的に受けることで、サービス品質の維持・向上を持続的に図れるのもポイントです。

 

ITSMS適合性評価制度取得までの流れ

ITSMS適合性評価制度は、「認定機関」「要員認証機関」「認証機関」によって運用されます。ITSMS適合性評価認定審査は、認定機関が「要員認証機関」へ審査を依頼・申請するところから始まります。

次に、審査にかかる費用の見積もりを承諾して認証審査の契約を行い、第一段階審査・第二段階審査を受けます。ここでいう第一段階審査とは認証基準で求めている要求事項が文章化されているかの審査、第二段階審査とはITSMSの運用状況に関する審査のことです。

そして審査に合格すると、認定機関から認証文書(登録証)が付与されます。

 

ITSMS適合性評価制度の認証基準について

ITSMS適合性評価制度の認証基準は、「JIS Q 20000-1(ISO/IEC 20000-1)」です。認証基準では、適用範囲や主な要求事項、用語の定義が記されています。今回は、その中から要求事項に関する情報を、簡潔にご紹介します。

認証基準 基準の概要
組織の状況 サービスマネジメントシステムの運用に必要な組織づくりができている
リーダーシップ サービスマネジメントシステムの運用にかかわる責任者がいる
計画 サービスマネジメントシステムの計画・運用にかかわる計画が立てられている
サービスマネジメントシステムの支援 サービスマネジメントシステムの運用にかかわる支援体制を確立している
サービスマネジメントシステムの運用 サービスマネジメントシステムの運用体制が確立している
パフォーマンス評価 パフォーマンス評価の基準をクリアしている
改善 ・パフォーマンス評価が不適合だったため、改善を行った
・サービスマネジメントシステムの運用について、継続的に改善している

参照:サービスマネジメントシステム要求事項

抜粋内容からわかるとおり、認証基準を満たすための要求事項と、そのために得られる支援(例:別の関係者による内部監査)について記載されています。

ITSMSは、ITサービスの運用や品質管理において重要な役割を果たしてくれる仕組みです。ITSMSの規格をクリアして認証を受けることで、ユーザーの満足度や信頼度はより高まります。そのためにも、自社の業務内容や体制、部署に合ったシステム開発会社へサポートを依頼したいものです。

ITシステムの開発会社やITサービスの提供者は、効率的に運営・提供するための仕組みやツールであるITSMSを活用していきましょう。仕組みやツールといった土台を整えることで、システムの改良や営業活動に注力することが可能になります。

なお、もし新規案件の獲得をお考えならシステム開発・発注のマッチングサービス「発注ナビ」をご利用ください。対応したい案件を選ぶエントリー制。そのうえ、法人と直接取引が95%!2次請けの依頼ではないため、利益率向上や、継続的な取引も見込めます。

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