Nginxとはどんなソフトウェア?Apacheとは何が違うのか

Nginxのイメージ画像

コンピューターのデータを管理、および処理へ使うための統括的な役割を担うソフトウェアを「サーバソフトウェア」と呼びます。そして「Nginx」はWebサイトを公開・管理する際に使われるサーバソフトウェア、「Webサーバ」の1種です。Webサーバはほかにも種類がありますが、Nginxは処理性能や負担軽減面で定評があります。ただし万能ではないので、競合のWebサーバと比較した欠点も押さえておくと導入の際に役立つでしょう。
今回はWebサーバとして使われるNginxの概要やメリット、デメリットや活用事例などをご紹介します。

 

目次

 

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Nginxとは

Nginx(エンジンエックス)とは、無料でソースコードが紹介されているオープンソースのWebサーバです。サーバが半導体や電子部品などを組み合わせて作られたハードウェアだとすると、Webサーバはサーバへインストールした上で利用するソフトウェアとなります。インストールした上で「WordPress」といったほかのソフトウェアをインストール、管理体制を整えることで初めてWebサイトが機能する点がポイントです。端的にいえば、Webサーバは「サーバ上で用意して公開、管理する際に必要となるソフトウェア」という認識でも構いません。

Nginxの特徴は以下のような特徴があります。

  • 処理性能に重きが置かれている

  • 高い並行処理性能を持つ

  • メモリ使用量を抑制できる

「並行処理を行いながらメモリの消費も抑制できる」という設計がNginxの肝です。ここでいう並行処理とは、「1つの処理装置で信号を切り替えながら、複数の処理を実行するような処理」を指しています。人間の目には信号の切り替えは見えないので、あたかも複数の処理を同時にひとつの処理装置がこなしているように見えます。

ちなみに、2021年度のWebサーバにおけるNginxのシェアは1位でした。それまでは「Apache」と呼ばれるWebサーバがシェア1位でしたが、Apacheも無料で使えるオープンソースWebサーバであり、2位だったNginxと長らく競争を続けていました。ApacheはNginxを特化型だとすると、汎用型のWebサーバです。例えば、WordPressに使われている「PHP」言語の処理は、Apacheのほうが得意になっています。

ただし、Web業界の現状を考えると、Nginxの処理性能の高さやメモリ消費量削減といったメリットが活きてくるようになっています。シェアが逆転したのも、NginxのニーズがApacheのニーズを上回ったからだといえるでしょう。

 

●NginxがApacheより優れている点

NginxがApacheより優れているのは、具体的に以下のような点です。

  • Apacheより処理速度が高い

  • メモリ消費量を抑えやすい

  • 大量の同時接続処理を素早く処理しやすい

Nginxは、最初から処理性能が高くなるように設計されたWebサーバです。汎用性を犠牲にしている代わりに、Apacheよりも高速で各プロセスを処理、ユーザーへサービスを提供できます。Webサイトのレスポンスはユーザビリティを左右する重要な項目であり、SEO面でも影響があるのでおろそかにはできません。Nginx導入によって将来的にWebサイトで使うコンテンツが増加しても楽に対応可能です。

また、Webサーバの負担を軽くできるのもメリットです。Apacheは、物理的な処理リソースを占有しがちな点がデメリットになっていました。現在ではインターネットユーザーが増加してサーバがパンクする状況も珍しくなくなりましたが、リソースを占有しやすいApacheでは同時接続によってメモリがパンク、サーバ処理が止まってしまうリスクがあります。Nginxでは、少ないメモリ消費量で接続処理を済ませようとするため、Apacheのようにパンクしにくいのです。

 

●NginxがApacheより苦手な点

Nginxは特化型なので、汎用型のApacheと比較して苦手な部分もあります。

  • 動画を多く扱うコンテンツの処理に不向き

  • 機能追加がしにくい

  • 初心者向けの設定情報が少ない

Nginxの特徴は高速処理だと説明しましたが、それは静的コンテンツに限定した時のことです。Nginxはメモリ消費量を抑制できるように設計されていますが、CPUを直接大量に使うような動的な処理には向いていません。動的な処理というのは、「PHPをふんだんにWebサイトで使っている」「動画コンテンツがメインになっている」といったケースで発生します。

つまり、上記のような事例ではメモリ処理重視のNginxではなく、CPU処理が得意なApacheのほうが向いています。近年ではインターネットユーザーが増加するとともに、動的な処理を行うニーズも増加しているのもポイントです。今後の展開によっては再びApacheがNginxを抜く可能性もゼロではないでしょう。

また、Nginxは複数の機能を兼任させて運用させるような体制を取りにくいです。汎用性が犠牲になっているデメリットが出てしまいます。Apacheは汎用型なので、「Webサーバとアプリケーションサーバを1つのソフトウェア内で共存させる」といったこともやりやすいです。Nginxで同じ環境を構築する場合は、サーバを用途ごとに用意する必要性も出てきます。

さらに、今までApacheのほうが普及していた影響からか、Nginxの初心者設定に関する情報はApacheより探しにくい状況にあります。文献探しで迷いにくいというメリットはあっても、複数の文献を参考にして自力で設定するのが難しいかもしれません。もし設定などが難しい場合は、すでにNginx運用のノウハウを持っている業者へサポートを依頼するのも手です。

ちなみにApacheの特徴は、以下のページでも紹介しています。Apacheの基本情報を詳しく知りたい方であれば、ご参照ください。

「Apache」とは?Webサーバソフトの役割から特徴に至るまで詳しく紹介

 

Nginxの活用事例

ここからは、Nginxの活用事例をご紹介していきます。

  • 運用合理化とセキュリティ性確保の両立へ成功

  • サービス・アプリケーションごとに細かく認証制御ができるようになる

  • 高速で信頼性の高いロードバランシングの獲得に成功

 

●運用合理化とセキュリティ性確保の両立へ成功

某広告プラットフォーム運用会社は、アプリケーションの高度な処理とセキュリティ性確保の両立へ課題を感じていました。そこでNginxを導入して目的を達成しようと動き出しています。結果的にロードバランシングやドメイン制限といった各機能を活用しながら、コスト削減や柔軟性の向上といった効果を得られました。

 

●サービス・アプリケーションごとに細かく認証制御ができるようになる

メディア運営や広告プラットフォーム提供などを行っている某IT企業では、コロナ禍でリモートワーク移行に伴うセキュリティ確保などに苦戦していました。特にアクセス制御について課題を感じており、どうやってスムーズに変更や管理を行うかが悩みでした。そこでNginxに拡張機能を加えて外部からのアクセスを制御可能にするシステムを開発、テレワークへ活用しました。結果として、試用期間を経て実用化しています。

 

●高速で信頼性の高いロードバランシングの獲得に成功

通信制御を行いデバイスの処理負担を行う技術を、「ロードバランシング」と呼びます。某ソフトウェア企業では、信頼性の高いロードバランシング用Webサーバを探していました。そこでほかのロードバランサーと比較してもキャパシティの高いNginxを導入しました。結果として低コストでヘルスチェックといった機能を用いて、アプリの稼働をスムーズに行えるようになっています。

 

Nginx以外にもWebサーバはあるの?

Nginx以外にも、Webサーバは数多く存在します。例えば、コンテンツ内で紹介したApacheだけでなく、「IIS(Internet Information Services)」などもWebサーバの代表例でしょう。このIISはMicrosoft社製のWebサーバであり、Windows系ソフトウェアと好相性なのが特徴です。利用料金は競合と同じく無料で、以下のようなメリットがあります。

  • Windows OS上で簡単に動作させられる

  • GUIベースで操作ができる

  • 日本語の参考文献も多い

一方、Windows環境でしか利用できないといったデメリットもあるので汎用性が高いとはいえません。しっかり各Webサーバのメリット・デメリットを確認して、比較・検討を行ってみてください。

 

Nginxを使ってシステム開発をするには?

Nginxは公式サイトから簡単に入手・およびインストール可能です。しかしコマンド操作を行う手間や、別のソフトウェアをNginxへインストールして管理するといった手間を考えると、相応のエンジニアスキルがあるリソースが社内にいないと完全に運用するのは厳しいでしょう。

そこでシステム会社への外注がおすすめです。システム会社の中にはNginxの扱いを得意とする企業も多く、自社でNginxエンジニアを育成や新規雇用するよりも楽に運用ができるでしょう。システム会社へNginx運用などの依頼をする際は、マッチングサービスの活用も重要です。マッチングサービスでは複数の業者の比較・検討が簡単に実現できます。活用にはコツがあるので覚えておきましょう。

 

●紹介される開発会社の質が良い

マッチングサービスを選ぶ際は、「実績を豊富に持っている開発会社」「適切な業務範囲と料金を提示してくれる開発会社」を紹介してくれるサービスを選びましょう。Nginx運用だけに限らず、実績や業務範囲が明確であれば、希望通りのシステム会社を見つけやすくなります。なお、Nginxを使った開発が得意なおすすめのシステム開発会社については、以下のページでご紹介しています。

Webシステムの開発でおすすめの開発会社20社【最新版】

 

●要望に合う開発会社を的確に紹介してくれる

「NginxでWebアプリケーションを制作したい」「自社システムをNginxで制作、処理負担を削減したい」といったように、Nginxを使う目的にはさまざまです。このため要望に合った開発会社を簡単に条件検索できるマッチングサービスだと安心です。「発注ナビ」では、専属スタッフがあなたの要望を聞いた上でマッチングのサポートをさせていただきます。ご相談~ご紹介に関して費用はいただきません。

 

●サービス利用料は無料

マッチングサービスは、利用料が無料になっているサービスのほうが安心して使用できます。発注ナビは、成約手数料を含めた料金を、発注者様から一切いただいていません。コストを掛けずに、発注したいNginx開発企業とマッチング可能です。開発費が増額することもなく、安心できるので気軽にお使いください。

 

●スピーディーにマッチングしたい企業を見つけて契約できる

納期が急ぎであれば、特にスピーディーなマッチングは重要です。希望に合う企業が見つかれば急いで発注したいですが、マッチングサービスによってはすぐに契約できないケースもあります。発注ナビでは最短1営業日で選定した企業をご紹介させていただいております。ヒアリングした希望などについては事前に受注予定企業へ共有しますので、要件を契約時に再度伝える手間なくスムーズに依頼を掛けることが可能です。契約時は電話やメールで企業から連絡が来るので、直接やり取りをしていただけます。

 

専門性の高いNginxの取り扱いは外注も視野に入れて

今回はNginxの概要やメリットやデメリット、活用事例などをご紹介しました。

Nginxは静的なコンテンツの処理などに定評があるWebサーバですが、反面競合であるApacheと比較して汎用性が小さいといったデメリットもあります。自社の達成したい目的にNginxのメリットが活かせるのか、1度確認してから導入を検討してみましょう。また、Nginxの取り扱いには専門的な知識やスキルが必要です。外注も視野に入れながらNgnixを活用する方法を見つけてみてください。

 

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