中途・新卒を問わず、人材採用のための自社サイトである採用サイトを構える企業が増えています。自社の理念や文化を伝えやすくなるといったメリットがある一方、気になるのがサイトの制作費用です。100万円以上の外注費をかけて制作するサイトと無料サイトでは何が違うのか、知りたい方も多いのではないでしょうか。今回は採用サイト制作における費用相場と、価格帯ごとに盛り込める要素についてご紹介します。
目次
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目的で変化!採用サイトの費用相場
採用サイトの費用は、目的によって異なります。ここでは、目的別の費用相場をいくつかご紹介していきます。
●必要な要素が最低限そろった採用サイトが欲しい
採用サイトに最低限必要な要素として、「会社の情報がある程度わかる」「求人に応募できる」 の2つが挙げられます。この2つの情報を入れて、テンプレートデザインを活用したサイトの制作は、十数万から数十万円くらいで作ることができます。ページ数は7ページ程度になります。情報量が少なければ工数を抑えることにつながり、製作コストもあまり発生しません。予算を抑えつつ、コンパクトでわかりやすいサイトにしたい場合に適しています。
●採用へ本格的に力を注げるサイトが欲しい
企業イメージをアピールしたうえで、採用ターゲットを明確にした本格的なサイトを制作する場合、最低限の要素だけのサイトと比較すると費用は高くなります。デザインもテンプレートを活用するのではなく、一から制作するため、ある程度の工数がかかります。他社との差別化を図るためには、オーダーメイドで自社のカラーを出す必要があります。職場の雰囲気を伝えるため、従業員のインタビュー記事を掲載するケースも少なくありません。また、応募数や採用数にコミットするための戦略を立案する必要があり、ページ数は15~20ページくらいになります。大まかな費用相場は、100万~150万円前後です。
●コンテンツを豊富に掲載できる採用サイトが欲しい
動画や記事、図解などのコンテンツを豊富に盛り込み、企業イメージのアピールや採用ターゲットへの訴求を強化するサイトの制作費用は高額になりがちです。既存のテンプレートを使用しないオリジナルのページデザインや、プロを使った写真撮影や記事コンテンツを用意する場合、クオリティの向上に比例して工数が増えると考えて良いです。どこまで既存のテンプレートやパッケージプランを流用するかにもよりますが、一般的には50~150万円ほどのコストが必要です。
10~150万円以上の費用でどんな採用サイトがつくれる?
採用サイトは制作にかけるコストによって、制作までのプロセスやページの仕様が異なります。ここでは相場ごとの採用サイトの制作方法をご紹介します。
●外注費用10万円以下の採用サイト
採用サイトにかかる外注費用を10万円以下に抑えたい場合には、無料のデザインテンプレートサービスを使った自社制作が中心となります。コストは低く抑えられるメリットがある一方、利用できるデザインのテンプレートが制限されるうえ、運用開始後の管理は自社で行わなければならないといったデメリットがあります。とはいえリスクが無く手軽にサイト作成を試せるため、採用サイトのイメージを固めるための最初のステップとして利用するのも有効です。
●外注費用10~50万円程度の採用サイト
10万円以上の費用をかけられるようになると、サイト制作会社への依頼が選択肢に入ります。サイト制作会社の中には安価にサイトを作れるパッケージプランを用意しているところも多く、無料サービスよりも豊富なデザインを使えます。ある程度費用を追加すれば、パッケージの一部をオリジナルデザインに差し替えることも可能です。ただし、記事コンテンツ作成用の取材費やカメラマンの撮影費は別料金であるケースが多いため、原稿作成はある程度自社で負担する必要がありますので、ご注意ください。
●外注費用50~100万円程度の採用サイト
50万円を超えると、コンテンツを充実させたオリジナリティのある採用サイトを作りやすくなります。会社のコンセプトにあったオリジナルのデザインをおこせるようになるだけでなく、社員インタビューや社屋の写真など、会社のカラーが見えるコンテンツだけでサイトを構成できます。インタビューを掲載する社員の人数や取材先の支社の数、取材内容などによって費用は大きく異なります。規模の拡大に比例して費用が増えますので、どういった内容の採用サイトにするか、明確なコンセプトが求められます。
●外注費用100万円以上をかけた場合
100万円以上になると、写真や記事コンテンツだけでなく、動画コンテンツの制作もできるようになります。またCMS(Webサイトのコンテンツ管理システム)の導入による自社独自のコンテンツ発信といった、幅広い採用戦略に使える機能の導入も視野に入るようになります。様々な機能の導入に向けたコンサルティングをセットにする会社も増えるため、長い制作期間と施策の検討期間が必要になります。
採用サイトを作る理由
採用サイトは、企業が優秀な人材を確保するために必要なものと考えられています。ではなぜ採用サイトを作成することが優秀な人材の採用につながるのでしょうか。ここでは採用サイトの重要性の観点から4つの理由をご紹介します。
●自社にマッチする人材を確保しやすくなる
採用サイトが担う役割の1つが「自社とマッチする人材へのアピール」です。採用サイトに掲載する情報は企業側が自由に設定できるため、求職者に対して届けたいメッセージを掲載できます。業務内容や勤務時間、企業のビジョンなどを掲載することによって、入社した後に「入社前のイメージと入ってからの仕事内容が違う」といったミスマッチを防ぎやすくなるのは大きなメリットです。
●掲載できる情報の自由度が高い
自社で用意した採用サイトには、自社が求職者にアピールしたい内容を様々な形で掲載できます。社長自身が語る会社のミッションをテキストで掲載するだけでなく、社内風景の動画や写真、実際に働く社員インタビューなども掲載可能です。求人サイトの広告には載せきれない量や密度の情報を掲載できる点は、自社の採用サイトならではの強みといえます。
●求職者へアプローチするきっかけを増やせる
BtoBのビジネスを主体としている企業は、一般的な認知度が上がりにくい傾向があります。そのためBtoC企業に比べ求職者が認知する機会が少なく、期待どおりに人材を集められないというケースも少なくありません。自社で採用サイトを用意すると、Web検索に引っかかりやすくなるため求職者の目に留まりやすくなります。掲載する情報は自由に設定できますので、求職者との接点になりそうなキーワードを含んだテキストを掲載しやすいのです。採用につながる認知度の向上という面からみても、採用サイトの存在は企業にとってメリット大です。
●採用活動のランニングコストを押さえられる
採用活動の一環として、多くの企業が就職情報サイトへの広告掲載を行っています。一般的に広告掲載には掲載料が必要であり、掲載期間も決められています。掲載期間の長さに比例して掲載料は高額になることから、採用ができなくても採用広告を取り下げる企業も少なくありません。その点自社の採用サイトは掲載料がかからないため、1年を通して採用活動を継続し続けることも可能です。サーバ代やドメイン代、運用費用などは必要ですが、採用広告に比べれば安価です。また自社が望むタイミングでサイトを更新できますので、採用につながる施策を自由に展開できるのも強みです。
無料で採用サイトを作ることはできるの?
企業でWebサイトを製作する場合、コストをできる限り抑えたいものです。それでは、無料で採用サイトを制作することは可能なのでしょうか?
●無料でサイトを制作する方法
結論からいえば、就職・転職サイトが運営する採用サイト制作サービスを活用すれば無料で制作できます。ただし、テンプレートが決まっており、個性のあるデザインや会社を魅力的に紹介するのは難しいです。他社と比較した場合に、自社の魅力を十分に伝えて印象に残るサイトにするためには、相応のセンスやスキル(デザインやコーディングなど)が必要になります。特に、自社がクリエイティブな事業を行っている場合は、採用サイトもデザイン性がより重要になるため無料では対応に限界が出るかもしれません。
●無料サイトを利用した場合の制作期間
無料サイトを利用する場合は、テンプレートが決まっている分、凝った加工が困難です。一からデザインを考えることもないため、制作にかかる期間は1週間程度です。最低限の情報を掲載するだけであれば、スピーディに制作できます。コストや速度を重視する場合、無料サイトの利用も検討してみましょう。
●ただし独自ドメインの取得は不可
無料で採用サイトを作成した場合、多くは独自ドメインが利用できません。ドメインとはインターネット上におけるWebサイトの住所のことです。「https://xxxx.co.jp/」のURLにおける「xxxx.co.jp」がドメインであり、サイトを運営する企業やサービスを示しています。無料で採用サイトを制作できるサービスの多くは、サイトの住所を対象のサービスに間借りする形になるため、ドメインが独自のものではなくサービスから提供されるものになります。そのため自社の採用サイトであることを求職者に認知されにくくなるデメリットがあります。
集客を狙う採用サイトには何が必要?
採用サイトの目的を集客にした場合に必要になるものについて、ご紹介します。
●必要項目
効果的な集客を狙うためには、以下のように載せるべき項目がいくつかあります。
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会社概要
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事業内容
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募集要項
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代表者あいさつ
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社員紹介
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選考の流れ
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応募ページ
誰もが知っている大企業の採用サイトであっても、上記の項目はほぼ必ず用意されています。あまり長くなるのも良くありませんが、採用サイトを検討する際はこれらの項目を入れるようにしてください。
●アピール項目
会社をより魅力的に見せるには、以下のようにアピールにつながるページが必要です。
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採用実績
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社員の1日の仕事
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オフィス風景
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福利厚生について
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よくある質問
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教育制度
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ブログ・コラム
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採用説明会やセミナー開催などのお知らせ
自社の強みや、社内の雰囲気が伝わるような写真の掲載などを行うと効果的です。より細かな雰囲気を求人者に伝えるため、社員の1日や企業紹介などの動画コンテンツを掲載する企業も珍しくありません。
●SEO対策、CV対策
応募人数を増やすためには、検索順位を上位にするためのSEO対策やユーザーが応募してくれるためのCV対策が必須となってきます。どんなに魅力的で効果のあるサイトを制作しても、検索順位が上位にないと求人者が目にするのは難しくなります。SEO対策をすれば、より多くの求人者が目にすることになり、効果的な採用サイトとなります。ただしSEO対策を行いサイトに訪れる方を増やすと同時に、CV対策も行わなければ効果は半減します。求人者が離脱せずに、応募につなげるための対策を行いましょう。
費用相場以外に押さえておくべきポイント
採用サイトの制作方法は、費用のみで判断するのは避けるべきです。自社が求める採用を実現するためには、自社にあった適切なサイト制作が必要。採用にかけられるリソースやサイト制作の経験を前提に、以下のポイントを押さえた制作方法を選びましょう。
●採用したいターゲットを明確に設定する
採用サイトを制作するにあたり、最初に決めておきたいのが「採用したいターゲット」です。ターゲットの条件には新卒・中途といった区分以外にも、職種や業務経験、所有スキルなど多岐に渡ります。採用したい人材の条件を明確にすることで、採用サイトでアピールする内容を絞り込めるようになります。新卒採用向けなら社会人になってからの生活を具体的にイメージできるような内容が向いていることが考えられます。中途採用向けなら、求職者自身の経験やスキルの生かし方や活躍できるフィールドをイメージさせることで、より採用につながりやすくなると期待できます。
●ほかの求人媒体の情報との整合性をとる
様々な手段で採用活動を行う中で注意したい点が「他媒体との整合性」です。自社の採用サイトを制作したうえで求人媒体も並行して利用する場合には、掲載される内容に矛盾が発生しないように注意が必要です。求める人物像が細かく異なるようなケースだけでなく、就業時間や休暇日数、手当の種類といった条件に相違があると、求職者からの信用を失うことにもつながりかねません。採用に関する情報は統一するよう、社内の情報管理は十分に注意しましょう。
●採用サイトの制作経験が豊富な会社に外注する
採用サイトの制作を制作会社に依頼する場合には、採用サイトの制作経験が豊富な会社を選びましょう。Webサイトの制作会社は数多くありますが、それぞれ得意分野が異なります。採用サイトは専門的な視点での検討が求められますので、実績が多くサポートも充実した会社を選ぶのが望ましいです。特に初めて採用サイトを作る会社は、コンサルティングも依頼できるような会社を選びましょう。
制作会社の実施作業例を紹介
採用サイトを制作会社に依頼した場合、大まかな流れは以下のとおりです。
- 訪問取材・ヒアリング
- マーケティング調査
- 写真撮影
- SEO・CVコンサルティング
- ターゲットを意識したページの制作
- キャッチコピー作成・オリジナルサイトデザインの制作
●1.訪問取材・ヒアリング
多くの場合、ヒアリングシートを使ってヒアリングを行います。採用サイトを作るにあたって希望のコンテンツなど要望調査が行われるのがポイントです。その後、担当者による取材が行われます。実際に制作担当者の取材がサイト制作に活かされます。
●2.マーケティング調査
採用に関するマーケティング調査を行います。求職者によって求めるコンテンツは変わってきます。新卒採用、中途採用の両方に対応できる質が良いサイト制作のための調査です。
●3.写真撮影
採用サイトに掲載する写真の検討を行います。素材サイトから写真を引用するよりも、実際に社内の写真を使うことでオリジナリティが出て求職者にリアリティを感じてもらうことができます。社員紹介ページ用に仕事シーンの撮影を行い、サイト内にリアルな写真を散りばめることで雰囲気が伝わりやすくなります。
●4.SEO・CVコンサルティング
具体的な採用サイトの制作の前に、SEO・CVコンサルティングを行います。より多くの方をサイトに誘導し、応募にいたるために重要な項目です。
●5.ターゲットを意識したページの制作
SEO・CVコンサルティングが終了したら、実際のページ制作に入ります。実際に制作する採用サイトのターゲットに向けて自社の魅力を伝えましょう。新卒者をターゲットにする場合は、入社後の研修や一緒に働く上司や先輩の情報を多く掲載します。中途採用者をターゲットにする場合には、給与や福利厚生に関する情報、業務内容などを詳細に掲載すると良いです。
●6.キャッチコピー作成・オリジナルサイトデザインの制作
最後に、採用サイトに自社の独自性を出すために、キャッチコピーとオリジナルサイトのデザインを制作します。スマホを使ってサイトを閲覧する方が多くなっているので、スマホ対応も行ってください。スマホでも見やすく使いやすいレイアウトやデザインにするのが望ましいといえます。
繰り返しになりますが、自社でも採用サイトを制作するのは可能です。ただし、採用に力を入れるならば制作会社への依頼をおすすめします。予算や納期に合わせて、クオリティの高い採用サイトを制作できます。制作会社を探すなら、マッチングサービスの活用がおすすめです。
企画から公開まで採用サイト制作の流れを紹介
採用サイトの制作は、一定の手順に沿って行う必要があります。自社制作と外部発注では担当者の所属が変わることはありますが、基本的に注意したいポイントは同じです。いずれの場合においても、次に紹介する流れを意識した制作を進めましょう。
●企画立ち上げ・各種分析
まずは採用サイトの立ち上げを企画の形にまとめます。採用にあたっての企画の軸となるのは、会社が求める人物像と採用時期です。いつ頃どのような人材が欲しいといった要件を前提に、求職者に向けたメッセージや条件、求職者側のニーズへの対策などを検討しましょう。
●外注先を比較して選定
採用サイトの制作を外部発注する場合、外注先の選定を行う必要があります。制作会社の中でも採用に強い会社をピックアップし、さらに自社が想定する費用感で対応してくれる会社を選びましょう。選定の際には各社のWebサイトからダウンロードした資料を比較するだけでなく、実際に話を聞いてみるのがオススメです。資料にはない提案がある会社や、他社と同じ内容を安く対応できる会社も出てきますので、ある程度の数の制作会社を比較できる時間を確保したうえで検討に入るのが望ましいです。
●採用サイト制作
制作を依頼できる外注先が決まったなら、次のステップはサイト制作です。サイト制作は複数の工程に分かれており、それぞれの工程において検討しなければならないことが多くあります。サイトをスムーズに完成させるためにも、次の工程を意識した検討を行うように心がけましょう。
サイト構成を設計
最初の検討はサイト全体の骨組みとなる「サイト構成の設計」です。各カテゴリに配置するコンテンツを決め、求職者が欲しい情報に迷わずにたどり着くように構成を決めましょう。採用サイトでは、以下のような情報を掲載するページが用意されています。
○会社について
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会社の概要
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事業紹介
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企業理念
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代表メッセージ
○社員について
- 社員紹介、インタビュー
- 部署紹介
- 研修制度、福利厚生紹介
○採用について
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選考基準、求める人物像
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募集職種、募集エリア
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応募方法
○その他
-
よくある質問
コーポレートサイトと重複するコンテンツもあるため、会社によっては会社概要や企業理念を採用サイトに載せないケースもあります。既存サイトとの連携の仕方によって必要な情報が変わりますので、自社にあった構成になるように検討しましょう。
掲載コンテンツの企画
掲載するコンテンツの項目が決まったなら、それぞれのコンテンツの内容を企画しましょう。使用する画像やテキストの内容、ボリュームなどを規定することで、サイト全体のイメージを把握しやすくなります。もちろん目的は求職者へメッセージを伝えることですので、社員インタビューに1日のスケジュールやプライベートの様子を盛り込むなど、求職者が参考にしやすい情報を盛り込む視点も忘れないようにしましょう。
サイトデザインの作成
方針が定まった掲載コンテンツの内容や自社が求める人物像、採用方針などを基準にサイト全体のデザインを決めましょう。色やフォント、写真や動画の見せ方などを検討し、自社が求める求職者にメッセージを届けられるようなデザインを決めていきます。ただし、デザインへの落とし込みは簡単ではありません。デザインは経験豊富な制作会社にお任せし、要求を伝えながら調整を重ねていくつもりでいて問題ありません。
コーディング
サイト全体の設計やデザインが決まった後は、サイトを形作るコードの作成(コーディング)の工程に入ります。開発言語の専門的な知識が求められる工程ですので、基本的には制作会社のエンジニアに任せておけば問題ありません。出来上がったページを見ながら細かい修正を依頼し、徐々に理想のページへと近づけていきましょう。
各種システムの実装
コーディングしたページのサーバへのアップ、CMSの設定、お問い合わせフォームの設定は実装フェーズと呼ばれる工程です。外部のユーザーが見られる本番環境の前に、挙動を確認するためのテスト環境で実装が行われます。コーディング同様に開発言語の専門的な知識が求められますので、制作会社に対応をお任せしておきましょう。
各種検証・サイトリリース
テスト環境への実装後は、挙動を確かめる検証を行います。設定したとおりのページ遷移が行われるか、CMSでの更新は正常か、エントリーフォームが正常に動いているかなど、想定どおりにサイトが動いているか確認しましょう。求職者が行うであろう様々な行動をひととおり確認し、挙動に問題が無いことを確認できたなら、本番環境に適用しサイトをリリースしましょう。
●サイト運用
無事に本番環境に公開し、採用サイト公開の告知が完了した後は、最後の運用・保守のフェーズに入ります。本番環境でも問題なく挙動していることを確認するだけでなく、サイト解析により求職者がよく見るページや訪問しないページを割り出し、課題の改善と検証を繰り返し行いましょう。どれだけ検討を重ねた設計のサイトであっても、想定どおりに求職者が利用しないケースがあります。そのため、社内に運用担当やチームを用意し、求職者が効率良くアクセスできるように改善を進めましょう。
発注先を比較するなら見積もり依頼が一番
開発費用だけでなく、候補先のメリット・デメリットが判断しやすくなるため、制作会社の依頼候補先を絞ったら、見積もりの作成を依頼することをおすすめします。ここでは、見積もりの項目と費用について、ご紹介します。
●見積もりの項目例
採用サイトの制作会社の窓口となる方を「ディレクター」といいます。ディレクターといっしょにサイトのページ数を決めたり、企画や構成を練ったりします。ディレクターの稼働に対する対価がディレクション費とお考えください。ページ数が決まれば、制作期間もある程度の予測をつけることが可能です。続いて、デザインやコーディングを行うため、デザイン・コーディング費がかかります。企画、構成したものを目に見える形にするという工程です。デザイン制作の工程ではロゴやイラスト制作などを行い、クオリティを高くすると別途費用がかかることが一般的です。
採用サイトでは社内の様子や社員の写真などを掲載して、社内のイメージが伝わりやすくします。写真や動画の撮影を行い、サイト内の文章作成を行います。写真を載せることで、雰囲気を伝えることが可能です。写真や動画の撮影をプロのカメラマンに任せる場合には、カメラマンの費用がかかります。文章の作成をライターに依頼する場合には、別途ライティング費もかかります。採用サイトが完成したら、バグや不具合をチェックするためのテスト・検証費(デバッグ費)がかかります。ブラウザ上で正常に動くかどうかの最終確認も行いましょう。採用サイトの費用は制作会社によって異なりますが、見積もりの大まかな項目は以下のとおりです。
- ディレクション費
- デザイン制作費
- 素材購入費
- レスポンシブ対応費
- サーバ・ドメイン設定費
- 運用・保守費
1. ディレクション費
どのサイト制作会社に採用サイト制作の見積もりを依頼しても、「ディレクション費」が最初にきます。ディレクション費は、進行管理費ともいわれ採用サイトの制作には欠かせません。ディレクターは、最初の提案書の作成、内容やデザインの提案、スケジュール管理などあらゆる項目にかかわってきます。ディレクション費用は、全体の30%程度になります。
2. デザイン制作費
サイト全体の進行管理が決まったら、次に採用サイトのデザイン制作が必要となります。リンク先の動作環境を整えるコーディング作業もデザイン制作費に含まれます。画面の設計、システム開発、ロゴやイラストの制作などは、制作するページ数によって金額が設定されるところもあります。デザイン制作費を削減すると、デザインのクオリティが落ちる可能性があるので、注意が必要です。
3. 素材購入費
採用サイトに使用する素材の購入をするための費用です。採用サイトだけに限らず、コーポレートサイトやECサイトなどを製作する際にも素材購入は必要となります。
4. レスポンシブ対応費
どの端末で見ても、正常に表示されるように調整してくれる技術をレスポンシブといいます。採用サイトを見る方の端末はスマホでの利用がほとんどである一方、パソコンやタブレットなどの端末を使うことも少なくありません。サイトを制作する側は、それぞれの端末サイズに合わせて制作するとユーザビリティを確保可能です。レスポンシブ対応をしていないと、せっかくサイトを訪れた方も離れる可能性も高くなります。自社に合った人材を逃がさないためにはレスポンシブ対応は必須です。
5. サーバ・ドメイン設定費
採用サイトを新規で制作する、またはリニューアルでサーバやドメインを変更する場合は、サーバとドメインの契約費が発生します。サーバ費・ドメイン費は、月額または年額でランニングコストがかかります。
6. 運用・保守費
上記費用までが、採用サイトの制作にかかる費用です。採用サイトの制作が完了すると、次にサイトの運用・保守費用が発生します。正常に採用サイトを運用するためには、必要な費用です。
採用の範囲や目的を明確にしたうえで制作の依頼を
採用サイトを制作するための費用について、ご紹介してきました。採用サイトに限ったことではありませんが、サイトの制作は無料から数百万円まで費用に差があります。お金をかければ良いものが作れるというわけではありませんが、採用サイトのように目的が明確な場合は、制作会社に依頼をすると良いです。自社の強みをアピールし、独自のサイト制作を行うためにはプロの手を借りることをおすすめします。日本最大級のシステム開発会社ポータルサイト「発注ナビ」は、実績豊富なエキスパートが貴社に寄り添った最適な制作会社選びを徹底的にサポートいたします。採用サイトの制作は、企業の人材確保において最も大きいともいえるミッションの1つです。しかし採用とWebページ制作両方の専門性が求められるため、自社での対応が難しい企業も少なくありません。
発注ナビは、貴社が抱える採用のお悩みに寄り添い、全国5000社を超える開発会社のネットワークを駆使して、ベストなパートナー探しをお手伝いいたします。費用感やコンサルの有無など、貴社のニーズにぴったりの制作会社をご紹介可能です。まずはお気軽に完全無料のご相談をお試しください。
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