IT人材が重宝されている中で、あらゆる企業でSES営業というビジネスモデルが必要だというふうに考えられています。しかし、SES営業を導入する前にその仕組みがどういったものなのかを理解しておかなければなりません。
そこで今回はSES営業がどういったものなのか知りたい方に向けて、SES営業の概要や将来性、実際の流れなどについて解説していきます。この記事では「SES営業の業務内容や必要なスキル」、「SES営業の将来性」、「SES営業の流れ」の3つを中心にご紹介します。
目次
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SES営業とは?
SESは「System Engineering Service」の略で、ITエンジニアをクライアント先に常駐させて、その企業の労働力として一時的に提供するサービスのことを指しています。SES営業はそのための営業活動のことです。
SESで提供するエンジニアは大きく分けて以下の3種類に分けられます。
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自社エンジニア
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他社エンジニア
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フリーランスエンジニア
自社エンジニアはSES企業自身が雇用しているエンジニアのことです。他社エンジニアは他のSES企業が雇用しているエンジニアのことで、自社エンジニアが不足している際に、提携関係にあるSES企業に依頼してエンジニアを派遣してもらうことがあります。フリーランスエンジニアはフリーで活動しているエンジニアのことで、自社に登録してもらって業務委託契約を交わしているエンジニアです。
他社エンジニアのように自社で登録しているエンジニア以外にも頼む場合があるため、SES営業の営業先はエンジニアを必要としている企業だけでなく、同業他社に対しても営業することがあります。自社だけでエンジニアをどうにかしようとすると、仕事の量によってエンジニアが不足したり、稼働できないエンジニアが増えたりすることがあります。そのため、SESを提供する場合はエンジニアの数を絞って、自社以外から人材を確保できる環境を作っておくことが大事です。
SES営業の業務内容
SES営業の業務内容は主に以下の4つです。
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アポイントの獲得
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商談
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エンジニアの確保・紹介
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エンジニアへのフォロー
●アポイントの獲得
まずはアポイントを獲得しなければ利益はありません。エンジニア人材が欲しいという企業を見つけ、その企業に既存顧客になってもらう必要があります。そのための一歩として、SESに興味を持っている企業に対してアプローチをかけることが重要で、その仕方はさまざまです。SNSによる宣伝やYouTubeの動画広告による宣伝などがその例として挙げられます。また、宣伝をする際は他のSES企業に対しても訴えかけられるような形で宣伝することを意識してください。
●商談
アポイントが取れたら、エンジニアが必要とする目的やどういったエンジニアが必要なのかという内容で、クライアントと打ち合わせをします。
その際には以下の要件を押さえておく必要があります。
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開発システムの内容
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目安となる期間
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必要なエンジニアの数
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使用する言語
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エンジニアに対して求めること
どういったシステムを作って、それをいつまでに実装したいのかを細かく擦り合わせて、それにあったエンジニアを提供することが必要であることはいうまでもありません。しかし、そのシステムを作る場合に、どのプログラミング言語を使うかによって、どのエンジニアが必要なのかが変わってきます。
それ以外にも、エンジニアとの相性も必要となることなので、どういった性格でクライアント先の業種について、どれくらい知見がある人材が良いのかを聞き出しておくことも大切です。それに合ったエンジニアを派遣すればそれだけ自社のSESがクライアントにより良いものだと感じてもらいやすくなります。
●エンジニアの確保・紹介
クライアントから細かく打ち合わせをしたら、それに合った人材が自社のエンジニアあるいは登録しているフリーのエンジニアにいるかどうか探していきます。もしいなければ、他SES企業のエンジニアの情報を照らし合わせて、一致率の高いエンジニアを紹介していきます。
そして、実際の勤務を始める前に顧客企業とSES企業、エンジニアの3名で面談などを行って合意を得られたら実際に勤務が開始されます。
●エンジニアへのフォロー
実際に勤務が開始されたら、そのエンジニアは常駐することとなりますが、外部のSES企業から送り出したエンジニアでも自社でしっかりとサポートしていかなければなりません。働き始めたエンジニアが何らかの形で仕事に困っていないか、また今後何かしてほしいサポートがないかなどをヒアリングしていきます。エンジニアを提供するまでではなく、エンジニアをしっかりとサポートするところまでがSES営業の業務です。
SES営業に必要な素質・スキル
SES営業をしていく上で、以下のスキルを発揮できるように意識しておくことが大切です。
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コミュニケーション能力
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情報収集の能力
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学習力
●コミュニケーション能力
営業である以上コミュニケーション能力は欠かせない存在だといえます。ただ、積極的に話しかけられるからといって、コミュニケーション能力があるといえるわけではありません。相手の話に耳を傾けて、それに合ったレスポンスをして相手が話をしていて気持ち良いと感じてもらえるような会話ができる力が大切です。円滑なコミュニケーションや信頼関係は仕事のパフォーマンスを最大限発揮させる力となります。
●情報収集の能力
IT業界はトレンドがアップデートされやすい傾向があるため、システム開発を行う以上は最新情報を常に収集する能力が求められます。逆にいえば、トレンドに敏感でないエンジニアはそれだけ淘汰されやすくなってしまいます。それは実際にシステム開発を行うエンジニアだけでなく、SES営業を行うスタッフも同じです。トレンドを理解してそれに合った人材をしっかり送り出せるように情報をアップデートし続けることが大事です。
●学習力
情報収集をすることも大事ですが、それをうまく噛み砕いて飲み込む学習力もエンジニアには必要な能力です。トレンドとなるプログラミング言語に関して、高い能力を求められるようになるケースもあります。そうなった時にしっかりとその言語を扱える能力があると、トレンドに最速で乗ることができるので、エンジニアとして複数の企業需要をクリアできるようになるでしょう。
現場に派遣するエンジニアにそういった人材になってもらうためには、ある程度同じ気持ちを共有できるSES営業のスタッフになることも大切です。
SES営業の将来性
SES営業は将来性の高いサービスとして注目されています。その理由は以下の3つです。
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IT人材の需要が高い
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独立の道がある
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ITコンサルタントにステップアップができる
●IT人材の需要が高い
IT業界は慢性的に人手不足の状態で、今後もIT業界は加速していくと予想されています。そして、多くの企業ではシステム開発が恒常的に必要とされているので、今後もIT人材は必要だと考えられています。そういった影響もあって、最近では小学生からPCに触れるような機会も増えてきています。まだITに関する知識はないという方でも、今から努力してエンジニアになっていけば、SES営業で派遣されるエンジニアになれる可能性は十分に高いです。少しでもエンジニアに興味がある方は少しずつでも学習を進めることをおすすめします。
●独立の道がある
SES営業は先程説明したように、フリーランスという形でもエンジニアとして特定の企業で登録して、仕事をもらうという働き方ができます。特定の形に縛られない働き方ができるということを考えると、SES営業はそれだけ多くのIT人材を集めやすいです。IT業界に将来性があることも踏まえると事業を続けられないということが起こりにくく、SES営業は持続的に事業を成長させられるサービスとなっています。
●ITコンサルタントにステップアップができる
SES営業を行う一人のエンジニアとしてフリーランスになる道もありますが、ITコンサルタントになるという道もあります。SES営業はエンジニアを派遣してサポートするまでが仕事です。極論をいってしまえば、SES営業は営業力とITの知識だけあれば何とか仕事を成立させることが可能です。しかし、現場のエンジニアは経営の知識も必要とされます。ITコンサルタントとして、SES営業で必要なもの以外に経営などの知識が身につけられると仕事先の選択肢が一気に広がります。
ITコンサルタントになる第一段階としてSES営業に携わりたいと思っている方も多いです。
SES営業の流れ
SES営業の実際の仕事の流れは以下の通りです。
- 空いているエンジニアの確認
- 空いているエンジニアの経歴書の作成、情報を確認
- クライアントからの案件とエンジニアのマッチング
- 案件に関する面談
- 契約の処理など
まずは空いているエンジニアを確認して、そのエンジニアの情報を調べて、クライアントとエンジニアをマッチングさせなければ何も始まりません。
この段階でクライアントの意向をしっかりくみ取れないままエンジニアとマッチングさせてしまうと、エンジニアとの面談が思うように進まないということが起こってしまいます。うまくマッチングさせられたら、案件に関する面談を行ってそこでしっかりと擦り合わせをしてもらい、実際に業務に携わってもらいます。その業務をエンジニアがしている間に、SES営業は契約内容の処理を行います。それと同時に、エンジニアに対してのサポートを念入りに行うことを忘れてはいけません。
新規顧客の獲得にはマッチングサービスがおすすめ!
SES営業だけに限った話ではありませんが、BtoBのビジネスを行う上で課題となるのはどうやって新規顧客を獲得するかということです。新規顧客の獲得に時間を割きすぎるのも問題です。実際、自力で探そうと思うとどうしても時間がかかってしまうものです。そういった点を踏まえて、マッチングサービスの利用をおすすめします。
マッチングサービスはBtoBビジネスが円滑に行えるように用意されたサービスで、案件を掲示して、それに興味がある企業などがメッセージ機能を通じて連絡が取れる仕組みとなっています。メッセージ機能は特定の条件がないと使えないというものではないので、これまで作りにくかった企業同士のつながりを作りやすいサービスとして人気を集めています。
実際にマッチングサービスを利用する際は、なるべく複数のマッチングサービスに登録しておいたほうが良いです。いくつものマッチングサービスを利用していると、それだけマッチングする企業の数が必然的に増えてきます。システム開発などを依頼する側は、少しでも安く安心感を持って依頼できるように複数の会社で見積もりをとって、比較検討してから依頼先を決めてみてください。
SES営業の壁を効率的に取り払おう
IT技術は日に日に進化していて、あらゆる企業でIT技術系の依頼を持ちかける動きが見られています。今になって成長したIT技術が劣化するようなことは考えにくく、これからも成長し続けていくと考えられています。それを踏まえるとSES営業はニーズが高い仕事で、実際に現場で働くエンジニアにとっても独立やITコンサルタントの道があるのでメリットのある仕事です。
SES営業の導入を検討している方は、単にエンジニアを企業に送り出せば良いというわけではありません。IT技術や営業のことを良く理解して、現場に出てくれるエンジニアはパートナーだという意識を持って親身になって接するようにしましょう。また知識が陳腐にならないよう、ITトレンドを積極的に追って現状を理解しておく力も必要です。SES営業をする上で顧客の獲得は大きな壁として立ちはだかります。マッチングサービスは顧客獲得の機会となる企業同士のつながりを作りやすいサービスとして知られています。自力で探すよりも効率良く企業同士のつながりを作りやすいので、積極的にマッチングサービスを使ってみてください。
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