今回の記事では、最近トレンドにもなっているフリーランスへの依頼か、企業への依頼か・・・どちらが良いのか徹底比較します!内容をざっくり言うと・・・・
料金面ではフリーランスが有利。ただし人的リソースが固定されている
契約遂行上の信頼性は企業が有利
予算、納期、内容を考慮して案件毎に判断がベスト
フリーランスには注意点とリスクがある
スマートフォンアプリ開発(以下、アプリ開発)は、開発したいアプリの規模にもよりますが、ある程度のスキルを持ったエンジニアであれば個人のフリーランスでもアプリ開発は可能です。
しかし、フリーランスにアプリ開発を発注する際は、アプリ開発会社に発注する場合とは違う注意が必要です。
小規模なアプリ開発の場合、フリーランスに依頼するべきなのか、それともアプリ開発会社に外注した方がいいのか、メリットとデメリットを比較してみましょう。
料金と開発期間、開発体制について
単純に案件ベースで料金比較をした場合、同じ案件であれば企業の方が割高になりやすい傾向があります。ただし、組織的に開発に携わる企業と、個人ですべての業務を担うフリーランスとでは、おのずと開発の進め方に違いがあります。
たとえば進捗状況の報告や連絡・打ち合わせなど、企業であれば担当者が適切に対応できます。即時性もあるでしょう。しかしすべての業務をひとりで担当するフリーランスには人的リソースに弾力性がないため、「他の業務をしている間は開発の手が止まる」という現実を理解しておく必要があります。
当然、企業よりもフリーランスの方が開発期間は長くなる傾向があり、付帯業務の負担に比例してさらに開発期間は延びるものと考えるべきです。フリーランスに発注する場合は、発注者側がなるべく受注者の業務負担を軽減する工夫などが求められるでしょう。
技術力について
フリーランスのエンジニアの中には、アプリ開発企業でプロジェクトリーダーを務められるくらいの技術の持ち主もいます。開発技術そのもので比較した場合、必ずしもフリーランスが企業よりも劣っているとは限りません。
ただし、人間誰しも得手不得手というものがあります。たとえば「アルゴリズムには強いが、インターフェース開発は苦手」といった具合です。
アプリ開発企業の場合、さまざまな得意分野を持つエンジニアが分業で作業を進めますから、極端な得手不得手は生じにくいのですが、フリーランスの場合は、発注前に十分な能力チェックを行い、その人にできる範囲で発注業務ができるかどうかを見極める必要があります。
信頼度について
アプリの動作や品質に対しての信頼度はエンジニアの技術力に大きく依存し、必ずしもフリーランスだからといって信頼性が低いとはいえません。ただし、テストエンジニアも自分が兼任しなくてはならない関係上、企業に比べてテストに避けるリソースが不足しがちなのは事実です。
また、「納期内に要求水準を満たしたアプリを納品できるかどうか」という業務上の信頼度においては、やはり組織力のある企業が有利でしょう。
他に主たる仕事を持つフリーランスの場合、アプリ開発の途中で「本業が忙しくなったからこれ以上は開発を続けられない」あるいは「割ける時間が限られるので納期が遅れる」などと言い出す可能性があります。
これは本人のセルフマネジメント上の問題でもあるのですが、特にアプリ開発期間が延長したような場合には発生しやすいトラブルです。
案件毎に選択するのがベスト
このように企業への依頼もフリーランスへの依頼も、長所と短所があることがよくわかります。
案件によっては、関係会社との調整が必要な場合など絶対に納期をずらせない場合があるでしょう。または予算が確定しているので、予算内でなんとかカタチにしないといけないといった場合もあるでしょう。
価格が安いから悪い、高いから良いとは言い切れないように、フリーランスだから良い、企業だから悪いとも言えないはずです。
やはりその時の状況と条件に合わせて、発注先を選定することがベストだと思います。