DX化の流れによって、自社専用の動画配信システムを導入する企業が増えています。社内リソースを割かずに独自の動画配信システムを開発するには、専門の業者に外注するのがおすすめです。この記事では、動画配信システムの開発方法や外注する際の流れ、開発にかかる費用の相場を解説します。
目次
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動画配信システムの種類は3種類
動画配信システムには、以下の3種類があります。
- ストリーミング配信
- プログレッシブダウンロード配信
- ダウンロード配信
●ストリーミング配信
ストリーミング配信は、データダウンロード方式とも呼ばれる動画配信システムです。動画や音声配信に特化したストリーミング配信サーバーを使い、再生に必要なデータのみを転送します。
ダウンロードの待ち時間がなく、ストレージの空き容量も不要なため、容量が大きい動画でもすぐに再生することが可能です。再生が終了した部分のデータが端末に保存されないことから、機密情報を守りながら動画を配信できます。ストリーミング配信には「リアルタイム配信」と「オンデマンド配信」の2パターンがある点も特徴です。
●プログレッシブダウンロード配信
プログレッシブダウンロード配信はストリーミング配信と同様、動画や音声をダウンロードしながら再生する動画配信システムです。ストリーミング配信再生と大きく異なる点は、再生後のデータが一時ファイルとして端末に保存されることです。
ストリーミング配信は通信環境が悪いと動画再生が不安定になりますが、プログレッシブダウンロード配信の場合は、保存が完了してキャッシュが残っていればインターネットに繋がっていない環境でも視聴ができます。プログレッシブダウンロード配信は、比較的リーズナブルに使えるため、様々な動画配信システムで採用されています。
●ダウンロード配信
ダウンロード配信は文字のとおり、動画ファイルを端末にダウンロードして視聴する方式になります。ダウンロード配信が使われるのは主に、データを購入して得るような場合に使われます。
例えば、PCのファイル内にあるHDDやSSDなどのダウンロードデータをイメージするとわかりやすいです。ダウンロードデータを端末に保存するため、データの容量が必要となるデメリットがありますが、一度保存してしまえばオフライン上でも何度も再生が可能となります。
●知っておきたいDRM
DRMとは、「Digital Rights Management」の略称です。デジタルコンテンツを保護する技術の総称として使われています。日本語ではデジタル著作権管理という意味があります。動画再生時に暗号を解除しなければ視聴できないようにする「暗号化配信」や有効期限やダウンロード回数を指定して公開できる「ワンタイムURL」などを駆使して、動画コンテンツを保護しながら配信することが可能です。
DRMを導入すれば万が一無断でコピーされたとしても、動画は暗号化されているため再生できません。機密性の高い動画を配信する場合に欠かせないシステムといえます。
動画配信システム開発の流れ
動画配信システム開発は、以下の流れで行うのが一般的です。
- 目的をはっきりさせる
- 内製するか外注するか決める
- 外注先を比較検討する
- 動作確認をしてリリースする
以下で工程別に詳しく解説します。
●目的をはっきりさせる
なぜ動画配信システムを導入するのか、何を目指すのかといった目的を明確にします。目的を達成するためのコンセプトを立てて、開発の要件をまとめます。開発者は要件をもとに作業を行うため、できる限り具体的に提示することが大切です。
目的やコンセプトが曖昧なまま開発を進めてしまうと、結果的に思うようなシステムにならない恐れがあります。
●内製するか外注するか決める
システム開発に長けた人材が自社内に在籍しているのであれば、動画配信システムの内製も1つの手段です。しかし、システム開発には時間や労力がかかります。
社内のリソースを「カバーできない」または「できるだけ割きたくない」と考える場合は、外注を検討したほうが賢明です。完成度の高い動画配信システムを導入するためには、動画配信システムの開発に特化した外注先を選びましょう。
●外注先を比較検討する
外注する場合は、はじめから1社に絞るのではなく、複数社から見積もりを取って比較検討しましょう。自社にマッチする外注先を選定するためには、後述する注意点を押さえることが大切です。
外注先が対応可能な業務範囲をチェックにしておくことも大切です。システム開発のみを任せるのか、ディレクションも含めて一任するのかなど、予算と照らし合わせながら具体的に検討しましょう。マッチする外注先が見つかったら正式に依頼して、システムの開発の要件定義を終えると開発が始まります。
●動作確認をしてリリース
開発が進み、ベータ版が完成したら動作テストを行います。問題がなければリリースとなりますが、不具合があれば調整を行わなければなりません。リリース後にトラブルが発生すれば、顧客に迷惑をかける恐れがあるため、大切な作業です。リリースとなった後も、保守や運用を依頼する場合は、引き続き外注先との関係が続きます。
動画配信システムの運用形態は2種類
動画配信システムの運用形態は「オンプレミス」「クラウド」の2種類に分けられます。それぞれ特徴があり、自社にマッチする形態を選ぶことが大切です。それぞれの運用形態について押さえておきましょう。
●オンプレミス
オンプレミスは、動画配信システムを構築するために必要なソフトウェアやサーバー機器などを自社で設置・運用する形態です。大きなメリットとしては、カスタマイズ性の高さが挙げられます。必要な機能があれば自由に追加できるほか、社内で使用している既存のシステムともスムーズに連携ができます。また自社内にサーバーがあるため、セキュリティ面にも長けている点もメリットの一つです。
●クラウド
クラウドは、インターネットを介して社外のサーバーに配信システムを構築する形態です。社内にサーバーを設置する必要がないため、初期費用が抑えられます。サービス利用料金として毎月20万円程度で済みます。しかし、既存システムを使うことから、オンプレミスと比べるとカスタマイズ性が低い点もデメリットといえます。メリットは、簡単に構築できること、開発開始から利用まで短期間で済むことなどが挙げられます。
動画配信システム開発を外注する場合は、発注先を探す必要があります。しかし、自分で発注先を調査し、複数の候補社から1社1社を比較して検討するのは骨の折れる作業です。
自社にマッチする発注先を探すのであれば、マッチングのプロ(システム開発会社向けマッチングサイト)に聞くのがベストです。発注ナビでは、システム開発に詳しいスタッフが要望を叶える会社をご提案いたします。相談から見積もりまで完全無料で利用可能できます。お気軽にご相談ください。
動画配信システム開発方法は3パターン
動画配信システム開発方法は、以下の3パターンに分類されます。
-
スクラッチ開発
-
パッケージ開発
-
クラウド型
続いては、それぞれの開発方法について詳しく解説します。
●スクラッチ開発
スクラッチ開発とは、最初の段階から動画配信システムを構築する開発方法のことです。全てを0から構築するフルスクラッチ開発とテンプレートを活用したスクラッチ開発に分けられます。自社に必要なシステムを追加したりオリジナリティを追求できたりといった自由度の高さが、大きなメリットとして挙げられます。構築が完了すれば、長期にわたって利用可能です。
さらに、競合他社との差別化も図りやすいこと、希望どおりのシステムに仕上げやすいことなどもメリットといえます。しかし、細かく調整できる分、コストや時間がかかる点はデメリットにもなり得ます。
●パッケージ開発
パッケージ開発とは、パッケージ製品にカスタマイズや機能の追加をする方法のことです。初めから動画配信に欠かせない機能が搭載されているため、新たに開発する必要がなくコストが抑えられます。また開発スピードが速い点もパッケージ開発のメリットの1つです。開発を急いでいる場合や、既存システムで十分な場合などに向いている開発方法といえます。しかし、カスタマイズに関しては、既存のシステムを追加したり変更したりする程度となるので、スクラッチ開発と比べると自由度が低く、完全にオリジナルのシステムを作ることは困難といえます。
●クラウド型
クラウド型は、インターネット上で提供されている動画配信サービスを活用する方法のことです。スクラッチ開発やパッケージ開発とは異なり、既存のシステムを使って動画配信を行えるため、導入コストを抑えられます。また使用する機能や動画保存量などによって、料金プランが複数用意されているサービスもあり、予算と照らし合わせながら検討することが可能です。
加えて、インターネット環境があれば、場所や時間を問わず使える利便性の高さも魅力です。ただし、既存のサービスを使うため、カスタマイズ性は高くありません。またセキュリティ面も自社にサーバーを設置する方法と比べると、若干性能が劣るといえます。
動画配信システム開発の費用相場
動画配信システム開発にかかる費用は、開発方法によって大きく異なります。一般的な開発費用の目安は以下のとおりです。
-
パッケージ開発:初期費用 約80万円~ + 管理費用
-
スクラッチ開発:初期費用 約150万円~ + 管理費用
-
クラウド型:初期費用無料~約20万円、月額利用料金 約5万円~
スクラッチ開発は自由にオリジナリティの高いシステム開発ができる点がメリットですが、その分3つの開発方法の中で最も初期費用がかかります。何もない状態から開発することから、コストだけでなく開発時間がかかる点も念頭に置いておく必要があります。パッケージ開発は、スクラッチ開発よりも多少初期費用が抑えられるものの、インフラの整備行う必要があるため、80万円程度がスタンダードです。いずれも運用後のシステムを保守管理するための費用が別途必要となります。
一方で、クラウド型は20万円程度の初期費用で利用できます。中には初期費用がかからないサービスもあり、コストを抑えて動画配信システムを導入したい場合に重宝します。しかし、システム利用料として毎月5万円程度の費用がかかるのが一般的です。そのため、長期的な費用を換算したうえで検討することが大切といえます。
このように動画配信システム開発にかかる費用は、開発方法によって様々です。費用だけでなく、求めるシステムの質を踏まえて開発方法を選ぶようにしましょう。それぞれの費用相場の比較は以下の表をご覧ください。
開発方法 | 初期費用 | そのほかの費用 |
---|---|---|
パッケージ開発 | 約80万円~ | 管理費用 |
スクラッチ開発 | 約150万円~ | 管理費用 |
クラウド型 | 無料~約20万円 | 月額利用料/約5万円~ |
動画配信システム開発の外注先の賢い選び方とは?
前述したように、動画配信システム開発を外注する場合は、選び方を押さえておく必要があります。あまり考えずに外注先を選んでしまうと、希望するシステム開発ができない恐れがあります。続いては、外注先の賢い選び方を2点解説します。
●実績のある企業を選ぶ
システム開発会社と一括りにされていますが、厳密には細かな分類があり、得意にしている分野が異なります。見極めるには、動画配信システム開発の実績がある企業を選ぶことが大切です。動画配信システム開発に関する経験が乏しければ、作業に時間がかかってしまうことが懸念されます。また、企業だけでなくエンジニアの質も重要な要素です。エンジニアの技術力が低い場合も作業に影響するほか、リリース後のサポートにも不安が残ります。
外注する際にはコスト面だけでなく、実績や実力、企業の信頼度にも目を向けることが大切です。
●相見積もりを取る
システム開発会社を選ぶ際は、複数社に見積もりを依頼するようにします。1社だけでは適正な価格が提示されているか判断するのは、なかなか難しいです。相見積もりを取れば、費用だけでなく、作業内容や強みを比較することもできます。 システム開発会社の公式サイトに費用や開発期間の目安が掲載されているケースがありますが、システム内容や作業によって大きく変わる可能性が高いことから、直接見積もりを出してもらうことをおすすめします。
動画配信システム開発は様々な種類があり、開発にかかる費用も異なります。自社内で開発に費やすリソースが確保できれば良いですが、よりクオリティの高い動画配信システムを開発するためには、内製よりも外注のほうがおすすめです。 一方で、発注先を探す際に自分だけで調査をして比較検討するのは、システム開発に関する知識があったとしても、手間や時間がかかるため、日常の業務にも影響が出る恐れがあります。
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