社長や役員同士で行う経営会議から、チーム間のちょっとしたミーティングに至るまで、企業では様々な種類の「会議」が行われています。
従来の会議は、会議を行うための部屋やスペースを確保したうえで、参加者全員が同じ場所に集う必要がありました。
しかし、通信技術が進歩した現代においては、物理的な場所の確保や参加者の招集が一切不要の「Web会議」という会議のスタイルが人気を博しています。
今回は、Web会議の基礎知識から具体的な導入方法に至るまで、詳しくご紹介します。
目次
システム開発会社選びはプロにお任せ完全無料で全国5000社以上からご提案
そもそもWeb会議ってどんな会議?
Web会議とは、その名の通り「インターネット上で行う会議」のことです。
分かりやすく言えば、カメラを備えたスマートフォンやノートパソコンなどを通じて、遠方の相手と映像や音声によるやり取りを行う会議を指します。一般的な会議のように、参加者全員が同じ場所へ集う必要はなく、「モバイル機器」と「インターネット環境」があればどこからでも参加ができます。
名前こそ「会議」ですが、Web会議はセミナーや講義の開催、クライアントとの商談、在宅勤務やリモートワークなど、多彩なシーンで活用できるのもポイントです。その特徴から、企業によってはWeb会議のことを「オンライン会議」と呼ぶこともあります。以下では、Web会議とオンライン会議を同義の物として扱います。
インターネットが世間に普及した1990年代の当初、遠方の相手と「ネット越しにやり取りを行う手段」としては、文字によるメールやチャットなどが主流でした。令和の現代においては、通信技術の発達と通信機器の普及に伴い、手軽に複数人同士でWeb会議をできる環境が整いつつあるのです。「インターネットならではのメリットを享受できる」という特徴から、Web会議の導入を検討する企業も少なくありません。
Web会議を企業で導入するメリットって?
●働き方を問わず会議に参加しやすい
Web会議には、「働き方が異なる従業員同士でも参加がしやすい」という特徴があります。「働き方改革」と「テレワーク」の浸透が進んだ現代社会において、Web会議は好相性な会議の手段です。従業員が、自宅やレンタルオフィスのような場所から会議に参加できれば、「情報共有の迅速化」や「移動時間の削減」に伴う業務効率化などを実現しやすくなるでしょう。
●感染症や災害のリスクを抑えられる
現代社会においては、世界各国で猛威を振るうコロナウイルスなどの感染症拡大に伴い、企業レベルの感染症対策が求められています。通常の会議は、「会議室に複数人が集う」という特性上、参加者が多くなるほど感染症を患うリスクが高まってしまうのです。一方Web会議は、参加者が何人いても感染症を心配する必要がありません。
●プレゼンテーションが行いやすい
Web会議では、会議の参加者全員に同じ画面を共有する「画面共有」という機能が使用できます。画像や映像を展開して参加者同士で情報共有を行ったり、必要に応じてデータを送付したり、多様な用途に対応しています。プレゼンテーションを行う際に「紙媒体へ印刷する必要がない」という点も、手間やコストの軽減に繋がる嬉しいポイントと言えるでしょう。
Web会議のデメリットとは?
●情報漏洩のリスクが高い
「インターネット上でデータのやり取りを行う」という特性上、Web会議には情報漏洩の危険性が付きまといます。第三者の不正アクセスにより、会議で使用された資料のダウンロードや通話記録の傍受などが行われる可能性もゼロではありません。情報の暗号化や端末の認証機能など、セキュリティ性を高める方法もありますが、Web会議は一般的な会議よりも情報漏洩のリスクが高いことを留意しておきましょう。
●通信トラブルに弱い
Web会議が円滑に行われるのは、「参加者全員の通信状態が良好であること」が前提です。通信障害や通信機器のトラブルが発生すると、映像や音声のやり取りが滞り、会議の進行に支障をきたしてしまいます。参加者の人数が多くなるほどデータ量が増え、通信トラブルに苛まれやすくなってしまうのも欠点です。企業でWeb会議を導入する際は、従業員に通信速度の安定性に優れたWi-Fiルータなどを支給し、通信環境や通信機器の整備を万全に整えておく必要があるでしょう。
●場の雰囲気を把握しにくい
Web会議は、通信機器の画面越しに会議を行うため、「場の雰囲気や空気感が分かりにくい」のもデメリットです。相手の表情が読みにくくなる分、Web会議だと「なんとなく発言をしにくい」と感じてしまう人も少なくありません。この「話しにくさ」が、商談や打ち合わせの進行を妨げてしまう可能性もあります。
先に挙げた通り、Web会議は多くのメリットを得られる一方、インターネット特有のデメリットも存在します。企業でWeb会議を導入する際は、メリットとデメリットの両方を把握したうえで、導入を検討すると良いでしょう。
業務でWeb会議を導入するのに必要な道具は?
冒頭で述べた通り、Web会議に参加するには「モバイル機器」と「インターネット環境」が必要です。音声や映像の通信に必要となるカメラやマイクなどを含めると、Web会議の導入に必要な道具は以下の通りになります。
-
パソコン(タブレット端末)またはスマートフォン
-
インターネット環境
-
マイクスピーカー
-
Web会議ツール
-
Webカメラ
ここで言う「Web会議ツール」とは、その名の通り「Web会議が行えるアプリケーション」のことです。シンプルさと汎用性の高さに定評のある「Chatwork(チャットワーク)」や、ビジネス向けにカスタマイズされた「Zoom(ズーム)」、マルチデバイスに対応している「Google ハングアウト」など、企業間で高い人気を誇るWeb会議ツールも数多く存在します。
Web会議を導入する具体的な手順とは
-
①Web会議を導入する目的の設定
-
②使用するWeb会議ツールの選定
-
③機材の調達
-
④マニュアルの作成
「Web会議を導入する手順」を端的にまとめると、上記の順番となります。以下の項では、それぞれを詳しく紹介しましょう。
➀Web会議を導入する目的を決める
Web会議を導入する際は、最初に「目的を決める」のが大切です。「テレワークや在宅勤務の促進」や「グループ会社との連携強化」など、企業ごとにWeb会議を導入する目的は異なります。あらかじめ目的を設定しておくことで、Web会議の導入に必要な機材やツールなどの選定が行いやすくなります。この導入目的に加えて、「準備できる予算はどのくらいか」や「どれほどの人数で利用するか」なども合わせて確認しておくと良いでしょう。
➁使用するWeb会議ツールの選定
Web会議ツールは、ツールごとに機能や利用料金などが異なるため、先に決めた目的に見合ったものを選ぶようにしましょう。この時点で「すべての従業員に使いやすい設計か」、「ツールのセキュリティ性に問題はないか」なども合わせて確認しておくと、導入後に問題が発覚するリスクを抑えられ、円滑に運用がしやすくなります。
③機材の調達
ツールと同様に、マイクスピーカーやWebカメラなどの機材も、種類ごとに細かな機能が異なります。選ぶポイントは企業ごとに異なりますが、「マイクは参加者が聞き取れる音質か」、「参加者がハッキリと映るカメラか」など、Web会議の用途に耐え得る機材を選定しましょう。高性能であることに越したことはありませんが、追加の費用が後々発生しないように、あらかじめ設定した予算内に収まるものを選ぶのが理想です。
④マニュアルの作成
どんなに優れたWeb会議ツールや機材を用意しても、従業員が使用できなければ意味がありません。ツールの選定と機材の調達が完了したら、従業員向けのマニュアルを用意しましょう。Web会議ツールや機材の使い方をはじめ、「困った時はどこに相談すれば良いか」といった、問い合わせ窓口を設けておくのも良い方法です。
ちなみに、クライアントとWeb会議を行う際に、「取引先企業にも自社と同じWeb会議ツールが必要?」という疑問を持つ人も少なくないでしょう。中には導入が必要なツールもありますが、Web会議ツールによっては「インストールをせずにWeb会議へエントリーできるツール」も存在します。商談や打ち合わせといった用途であれば、Zoom(ズーム)やCalling(コーリング)といった、インストールのいらないWeb会議ツールを選びましょう。顧客に負担を強いることなく、Web会議を行うことができます。
以上の手順を完了させることで、晴れてWeb会議の導入が完了します。とはいえ、技術者やITエンジニアがいない企業にとっては、「どんなWeb会議ツールを用意すべきか」、「自社に最適な機材は」などの選定が困難なケースもあります。判断が難しいようであれば、Web会議ツールの導入を担うコンサルティングサービスなどを利用してもいいでしょう。会社の規模や業務内容に最適なWeb会議ツールの導入、機材の選定などをアシストしてくれます。
Web会議とテレビ会議(ビデオ会議)は何が違うの?
最後に、Web会議と類似する言葉として挙げられる「テレビ会議」について紹介しておきましょう。
Web会議 | テレビ会議 | |
---|---|---|
適した用途 | ・オンラインの採用面接 ・セミナーや講義の開催 ・顧客との商談、打ち合わせ ・在宅勤務やリモートワーク、など |
・経営会議 ・フォーラムの開催 ・役員会議、定例会議 ・遠隔授業や遠隔医療など |
会議を開催する場所 | どこからでも参加可能 | カメラを設置した室内のみ |
会議の参加人数 | マンツーマンの会議向け | 複数人同士の会議向け |
必要な機材 | モバイル機器とインターネット環境 | テレビ会議専用の端末 |
導入コスト | 安い | 高い |
通信の安定性 | 人数が増えるほど低下する | 高い |
必要な機材 | モバイル機器とネット環境 | テレビ会議専用の端末 |
導入コスト | 安い | 高い |
通信の安定性 | 人数が増えるほど低下する | 高い |
テレビ会議とは、会議室や応接室といった「室内に設置した据え置きのカメラを通じて行う会議」です。Web会議よりも「場の臨場感がリアルに伝わりやすい」という特徴があるので、社長や役員同士が行う重要度の高い会議に採用されることもしばしばです。このほか、「通信の安定性とセキュリティ性に優れる」という利点もあり、参加者が増えることで通信障害のリスクが高まることもありません。複数人同士で行う会議に適したシステムと言えます。
反面テレビ会議は「開催場所が限定される」、「Web会議よりも導入費用が高い」という欠点も抱えています。汎用性の高さとコストの安さに関しては、テレビ会議よりもWeb会議が優れていると言えるでしょう。それぞれの特徴を把握したうえで、どちらを導入すべきかを検討してください。
システム開発の最適な発注先をスムーズに見つける方法
システム開発会社選びでお困りではありませんか?
日本最大級のシステム開発会社ポータルサイト「発注ナビ」は、実績豊富なエキスパートが貴社に寄り添った最適な開発会社選びを徹底的にサポートいたします。
ご紹介実績:22,000件(2024年10月現在)
外注先探しはビジネスの今後を左右する重要な任務です。しかし、
「なにを基準に探せば良いのか分からない…。」
「自社にあった外注先ってどこだろう…?」
「費用感が不安…。」
などなど、疑問や悩みが尽きない事が多いです。
発注ナビは、貴社の悩みに寄り添い、最適な外注探し選びのベストパートナーです。
本記事に掲載するシステム会社以外にも、最適な開発会社がご紹介可能です!
ご相談からご紹介までは完全無料。
まずはお気軽に、ご相談ください。 →詳しくはこちら
システム開発会社選びはプロにお任せ完全無料で全国5000社以上からご提案
■システム開発に関する記事