人事システムとは?導入形態の違いと選び方も解説!

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人事システムは社員の採用から教育、配置、退職まで、会社の人材についての情報を管理するシステムです。人事システムを導入することで、社員を適材適所に配置し、人事部門の業務を効率化できます。働き方改革やグローバル化の進展により、採用活動や労務管理の在り方が多様化し、人事システムの更新や新規導入を検討する企業が増えています。今回は、企業や官公庁の人事担当者に向けて、人事システムの基礎知識や種類、導入のメリットなどをご紹介します。

 

目次

 

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人事システムとは?

人事システムは人事管理システムとも呼ばれ、社員に関する様々なデータを管理しています。氏名、性別、住所などの基本情報から配置、処遇、給与計算、社内教育、昇格などの情報まですべてを一元的に管理することで、人事部門の業務を効率化できます。

人事システムは社内業務を効率化し、コストダウンできるシステムとして以前から使われていましたが、大企業での導入を目的とした大規模システムが多く、中小企業ではあまり使われていませんでした。しかし、パッケージ化されたソフトやクラウドサービスのリリース、さらにはマイナンバー制度の施行によって、いろいろな企業で導入が広がっています。

人事システムの基本機能は「人事・給与の管理」と「人材マネジメント」に大きく分けられます。人事・給与の管理機能は、勤怠管理データを基に給与計算を行う定型業務の効率化に役立ちます。
一方、人材マネジメント機能は、企業内の人的リソースを適正に配置するために使用します。人材マネジメント機能を活用して、社員それぞれの能力を適切に把握することで、部署やプロジェクトを単位とした適材適所の配置を可能にします。

 

人事システムの種類

人事システムの主な種類には、人事・給与系の「勤怠管理」「労務管理」「給与計算」の3つと、人材マネジメント系の「採用管理」「人事評価」の2つがあります。

 

●人事・給与系

人事・給与系のシステムは、主に以下の3つのシステムに分類されます。

 

勤怠管理システム

勤怠管理システムは、社員の勤務状況をデータとして可視化します。出退勤の際にPCやスマホ、ICカードなどで打刻した情報を集計するだけでなく、休暇や残業の申請、直行・直帰、休日出勤、時短勤務など多様な勤務形態に対応可能です。勤怠管理システムのデータは、給与計算や労務管理の基本情報となります。これによって、勤怠管理やシフト管理が楽になり、不正や計算ミスを防ぐことができます。

 

労務管理システム

氏名、住所、所属など、社員の基本的な個人情報を一元的に管理し、社会保険・雇用保険などの情報管理や手続きも行います。2016年以降はマイナンバー制度の導入によって、さらに高いセキュリティが必要になっています。複雑で改正の多い書類を短時間で正確に作成できるため、業務が大幅に効率化されます。

 

給与計算システム

勤怠管理システムのデータを基に、毎月の給与や賞与の計算を行います。各種手当や年末調整、扶養控除などの情報も管理できます。法令の改正にも準拠した自動計算も可能なため、人為的なミスの減少につながります。

 

●人材マネジメント系

人材マネジメント系のシステムは、主に以下の2つのシステムに分類されます。

 

採用管理システム

求人に対する応募者や応募経路などの情報、日程調整、選考など採用活動に関する業務の一元管理が可能です。新卒採用だけでなく、中途採用やパート・アルバイト、リファラル採用など多様な採用活動を管理します。

採用管理システムを活用することで、採用活動の業務を効率化するだけでなく、情報を漏れなく管理しメンバーで共有できます。中長期的な経営戦略を基にした採用活動に効果を発揮します。

 

人事評価システム

社員それぞれの能力や評価、昇進や退職など社内での履歴をまとめて管理します。営業部門などのわかりやすい業績だけでなく、バックオフィスでの実績や業務経験、近年問題になっているセクハラ、パワハラなどのコンプライアンスに関する情報も正確に把握できるため、評価にも役立ちます。

また、業務経験や業績だけでなく社内教育や資格などの人材育成に関する情報も管理することで、社内の人材(Human Resources)を有効に活用し、最適な配置が可能になります。

 

人事システム導入のメリット

人事システムを導入すると、人事部門の業務効率化だけでなく、企業経営全体に大きなメリットがあります。そのため、人事部門だけでなく管理職や経営者が意思決定を行ううえでも重要なシステムといえるでしょう。

 

●業務の効率化

人事システムを導入することで、1つのシステムで人事情報を一元管理できます。これによって定期的な業務が効率化され、管理コストや管理を行うための人材コストを削減が可能です。

 

●セキュリティの強化

人事データは社員の個人情報や社内の機密情報を扱うので、高いセキュリティ管理が求められます。人事システムならば、従来の紙ベースのデータやExcelのファイルよりも高いセキュリティが実現できます。例えば、アクセス権をユーザーごとに細かく設定することで、パスワード管理やバックアップの実行を徹底します。さらに操作ログを保存できるため、悪意のあるデータ操作も発見しやすくなります。

 

●ミスを削減

人事部門の業務には計算が多く、手作業やExcel入力では入力ミスや計算ミスが発生するリスクがあります。人事システムを導入することで人為的なミスを大きく削減でき、時短勤務、パート・アルバイト、フレックスタイムなどの複雑な計算も自動的に行えます。年度ごとの特例や法改正、税率変更などもシステムで対応も可能です。

 

●継続的な人材育成

社員一人ひとりの能力や個性をデータで一元管理して「見える化」することで、適正な評価に役立てられます。適正な評価をすることで個人のパフォーマンスを上げ、全体の業績アップにも繋げられるでしょう。また、人事評価や処遇にも説得力が増します。

社員の能力に合わせた配置を行うだけでなく、中長期的な経営目標に基づいた戦略的な社員教育の取り組みも可能になります。

 

人事システム導入のデメリット

人事システムの導入にはデメリットもあります。主なデメリットとして、導入に際してコストや手間がかかる点や、強固なセキュリティ対策の必要性などが挙げられます。

それぞれのデメリットについて、解説していきます。

 

●導入コストや手間がかかる

人事システムに限らず、システムを導入する際は、導入コストや手間がかかります。どのシステムを導入するか、システム構築・運用の形態はオンプレミス型かクラウド型かなど、選ぶものによってコストや手間は変わってきます。そのため導入時には、費用対効果を分析することが大切です。

自社で解決したい課題は何か、導入によってどのような成果を得たいのかといった目的を明確にし、その目的に見合ったコストかどうかを判断します。導入にもコストはかかりますが、自社にとって許容できる範囲なのか、事前に検討することが大切です。

 

●強固なセキュリティが求められる

人事システムには、従業員の個人情報がすべて入っています。こうした情報を流出してしまうと、社会的信用が落ちるだけでなく、最悪の場合は賠償金が発生してしまうケースがあります。

そのため強固なセキュリティを構築し、適切な管理を行うことが求められます。例えばクラウド型のシステムを利用する場合は、インターネットを活用した外部環境にデータを保存するため、通信の暗号化は行えているか、どのようなセキュリティ対策が施されているかを確認することが大切です。

人事システムを導入する際は、システム開発会社に外注するのも1つの方法です。人事システムの開発実績が豊富なシステム開発会社を探す際は、ぜひ「発注ナビ」をご利用ください。業界を熟知した専門スタッフがしっかりとヒアリングをし、貴社のお悩みに合った開発会社をご紹介します。

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人事システムの導入形態

人事システムは、機能だけでなく導入形態から選ぶこともできます。ITシステムタイプの「オンプレミス型」「クラウド型」、パッケージソフトタイプの「ERP」「ベスト・オブ・ブリード型」があります。導入の際には、それぞれの長所と短所を理解してから選びましょう。

 

●ITシステムタイプ

ITシステムタイプには以下のように2タイプあります。

それぞれ特徴を見ていきましょう。

 

オンプレミス型

オンプレミス型はクライアント・サーバ型とも呼ばれ、自社内にサーバを設置して回線も自社で管理する形式です。メリットは自社内にサーバがあるので高いセキュリティを確保でき、情報流出などのリスクを軽減できます。また、通信速度が速く、カスタマイズも容易です。

しかし、ハードウェアとソフトウェアのシステムを導入するため、高額な初期費用がかかります。システム導入までに時間がかかり、導入後も自社でシステム管理を行う必要があります。

 

クラウド型

ベンダ(委託企業)が提供している、インターネット上のシステムを利用する形式です。ベンダのシステムを利用するので導入時間が短く、初期費用や管理コストがあまりかからないことがメリットです。専門知識を持つ担当者がいなくても使用でき、法改正が行われた場合も迅速にサポートが提供されます。

デメリットは、クラウド上にデータがあるため、データ漏えいなどセキュリティに不安が残る点です。また、自社に合わせたカスタマイズはしにくいでしょう。

 

●パッケージソフトタイプ

パッケージソフトタイプには以下のように2タイプあります。

それぞれの特徴を見ていきましょう。

 

ERP(Enterprise Resources Planning)型

ERP型とは、主要な機能のみが使えるパッケージソフトのことです。人事、会計、財務、在庫管理などの機能から、自社に必要な機能のみを選んで使用します。既存のパッケージソフトを利用するので導入時間が短く、低コストで導入可能で、ベンダのサポートが比較的しっかりしています。

 

ベスト・オブ・ブリード型

ベスト・オブ・ブリード型は、様々なベンダやシリーズのパッケージソフトから適切な機能を持ったものを組み合わせて使う方法です。必要な機能を網羅することができるというメリットの半面、連動させたりデータを連携させたりすることが難しいというデメリットがあります。

 

自社に合った人事システムの選び方

自社に合った人事システムを導入する場合は、以下の5つの視点から選ぶことが大切です。

それぞれの視点について解説します。

 

●対応業務の範囲

自社が人事業務を行ううえで、どこまでをシステムで対応したいかを考えます。人事労務手続きをカバーしたい、人事情報の集約を行いたいなど、企業によって対応したい範囲は変わってきます。

自社がどこまでの範囲でシステムを活用して行いたいかを明確にし、検討しているシステムは対応が可能かどうかを確認していくと良いでしょう。

 

●利用料金

人事システムは、導入費用はもちろんのこと、月々の利用料金もかかります。多くのシステムがユーザー数に対する従量課金制を採用していますが、利用人数によって金額が変わるケースもあります。利用料金が費用対効果に優れているかを確認してみましょう。

 

●周辺システムとの連携

人事システムは単独で稼働するのではありません。ほかのシステムと連携を行うことで、より業務効率化が行えます。自社で導入しているほかのシステムと連携ができるかどうかなど、きちんと確認しておくことが大切です。

 

●従業員にとっての使いやすさ

システムを動かしていくのは現場の人間です。従業員が使いづらいと感じてしまうシステムでは、入力に手間がかかるなどストレスを感じてしまい、業務効率が落ちてしまうことも考えられます。

直感的に操作ができるシステムを導入することで、従業員が仕事をしやすいと感じてもらえることが求められます。

 

●サポート

導入後のサポート体制も大事な点です。システムを運用していく中で、疑問点などは必ず出てきます。その際は早急に解決ができる環境が整っていると、安心して業務に集中することができます。業務時間帯とサポート時間はマッチしているか、わからない点を質問する際は電話なのかメールなのか、対応方法も確認しておきましょう。

 

まとめ

働き方改革やグローバル化の進展により、採用活動や労務管理の在り方が多様化しています。そのため、人事・給与の管理だけを行う従来の人事システムでは対応できない、複雑な課題が多数登場している現状です。人事システムを導入することは、複雑な人事業務を効率化するだけでなく、社員の適材適所の配置を実現して、組織のパワーを最大化することに役立ちます。

個々の社員の活躍を企業の成長につなげるためにも、新しい人事システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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