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IoTシステム開発にかかる費用や必要なセキュリティ対策は?開発会社を選ぶポイント

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IoT市場は近年、著しい成長を遂げています。「IDC Japan」の調査によると、国内のIoT市場は2019年度には7兆1,537億円になっています。そして5年後の2024年度には12兆6,363億円と、約1.8倍になる予定で、特にスマートスピーカーなどのIoT家電は、最近では生活の一部となりつつあります。
この記事では、「IoT関係のソフトウェアの開発を依頼したい」、「開発にかかる費用の相場を知りたい」という方向けに、費用相場、開発会社を選ぶポイントやIoTのセキュリティ対策が求められる理由についてご紹介します。

 

目次

 

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IoTとは?どんな役割があるの?

IoTは「Internet of Things」の略で「モノのインターネット」と訳されます。モノのインターネットとは、モノがインターネット経由で通信すること、パソコン以外のモノをインターネットに接続することを意味しています。

ここでいう「モノ」とは物理的に存在する物だけではなく、自然の現象や生物の行動なども含みます。また、これまではインターネットとは無関係だったモノとインターネットをつなぐ際にIoTという言葉が使われることが多いようです。例えば、エアコンなどの家電を遠隔操作し、帰宅時間に合わせて温度調節をしておく、などもIoTのひとつです。

 

●IoTによって実現できること

1.モノを操作する

IoTで離れたモノを操作するなど、遠隔制御ができます。例えば手元のスマートフォンからリモコンアプリを表示、家電を操作できるのもそのひとつです。

 

2.モノの状態を知る

IoTで離れたモノ同士の遠隔監視ができます。例えば、モノにセンサーを付けておくことでデータを収集できます。また、温度、湿度、人の動きなどをセンサーで感知して処理に活用可能です。

 

3.モノ同士の対話をする

IoTを使うことで、離れたモノ同士でデータの送受信ができます。IoTではモノの状態を、インターネットを介してモニターしたり、コントロールしたりすることにより安全で快適な生活を実現できると考えられています。またモノをインターネットに接続することで、「計測データ」、「センサーデータ」、「機器の制御データ」などの交換が可能になり、さまざまな課題を解決できます。

 

●IoTの開発事例

1.生活面

スマート家電と呼ばれるIoTを活用した家電は、利便性の向上や安全性の向上などを実現しています。例えば、スマートフォンを利用して外出先からスイッチの切替えや設定温度の変更が行える機能がそのひとつです。

 

2.医療面

医療面でのIoT技術の導入としては、例えば、ベッドが挙げられます。ベッドにIoT技術を取り入れることで、利用者のさまざま情報を集約して最適なケアを行えます。

 

3.交通面

例えば、高速道路で車両の混雑や区間の所有時間を可視化し、交通需要予測に役立てたり、一般道ではバス運行計画等の見直しにも役立てられたりしています。将来的には自動運転車のデータを管理、適切な走行ルートの策定や危機回避を行うといった判断にIoTが使われる可能性があります。

 

IoTを用いたシステム開発にかかる費用相場

IoTは、IoTデバイスがセンサーで情報を取得し、インターネット経由でコンピューターへ送信。そして、コンピューターが処理を行い、処理結果を実行

という流れで処理が行われます。

 

開発されるほとんどのシステムは、「Web系」、「業務系」、「組込み・制御系」、「スマホアプリ」の4つに分類できます。

その中でIoTを用いたシステムは「組込み・制御系システム」に分類されます。組込み・制御系システムとは、IoT機器や家電製品・カーナビなど、製品・機器に特定の機能をもたせるために組み込まれるコンピューターシステムのことです。

IoTを用いたシステムを1から開発する場合、数十万~数百万円くらいかかると思っておくと安心です。別途、保守・運用費用も発生する場合もありますのでしっかり確認しましょう。

 

契約前に見積書の作成を依頼しよう

IoTシステム開発・構築の目的や用途、サービス形態はさまざまです。

IoTを用いたシステム開発にどれくらいの費用がかかるかチェックするためにも、開発会社との契約前に必ず見積書の作成を会社に依頼しましょう。

また、こちらで一体どんなものを、何のために作りたいのかをしっかりと決めておかなければ、想定外に見積もりが高くなったり、正確な見積もりが出せなかったりします。要件を定めておくことが大切です。複数社に見積もりを出してもらうことで、より適正な価格を知ることができるので、1社だけではなく何社かから見積もりを取るのがおすすめです。

 

IoT開発会社を選ぶ時のポイント

IoT開発会社には、以下のような種類があります。

  • IoTやAIなど最新技術を使いアプリ開発もしている開発会社

  • IoT開発で定評のある格安な開発会社

  • IoTコンサルティングも行う開発会社

  • IoT開発の実績豊富な開発会社

各社強みやメリットが異なるため、開発会社を選ぶ時には開発会社ごとの得意分野を調査し、そのシステムの目的や課題を明確にした上で依頼内容を固めておくようにしましょう。また、先ほどもお伝えした通り、かかる費用は数十万~数百万円とかなり幅があるので、確保できる予算もあらかじめ決めておくことが大切です。見積書作成の際にも、発注予定先へ予算を伝えておいてください。

 

●開発言語

開発会社が主に用いる開発言語を調べましょう。 IoT開発でよく使われるプログラミング言語としては、以下が挙げられます。

  • C言語

  • C++

  • アセンブリ言語

  • Python

  • Java

特に、「Python」や「Java」、「C言語」が特によく使われています。これらはIoTセンサーやCPUをモノに組み込んで、正常に動作できるように調整を行うために必要な言語です。ちなみにIoTシステム開発の際は、Windows、Linux、iOSなどについての知識も必要です。開発したいシステムの内容に沿って、開発会社が主に用いている開発言語も確認しておきましょう。

 

●セキュリティ対策

その開発会社がどのようなセキュリティ対策を採用するのか、詳細と安全性についても確認しておきましょう。開発されたシステムを運用する際にとても大切な項目になってきます。

後ほど説明しますが、IoTはパソコンやスマートフォンといった分野に比べて未知であり、これから活用法が模索されていく技術です。よってセキュリティに関して穴があるケースも多く、標的型攻撃のボットとして利用されるという被害が実際に発生しています。サイバー攻撃の被害に遭うと信頼性低下、開発先ともめるといったトラブルが考えられるので、IoTとセキュリティはセットで考えましょう。

事前に確認しておくべき項目はいくつもあるため、開発会社がなかなか絞れない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。おすすめの開発会社を以下に紹介していますので、選定の参考になさってください。

 

IoTのセキュリティ対策が求められる理由

IoTを用いたシステムは、個人情報も含むさまざまなデータを取得します。そのため、セキュリティ対策がしっかり行われていないと、外部の人間にIoT機器やデバイスを通じてハッキングされ、データを盗まれてしまう可能性があります。中小企業のサイバー攻撃被害も広がりつつある点もポイントです。大企業などはすでにセキュリティ対策を済ませてあり、直接攻撃をするのが難しくなっている事情があります。中小企業攻撃を基に大企業攻撃が計画されることもあるので注意しないといけません。

IoTの概要とセキュリティ関連の詳細は「IoTとは?基本的な仕組みとIoTを活用した新しいサービスの形」で紹介していますので、あわせてご覧ください。

 

IoT機器に対するセキュリティリスク

IoTシステムにはさまざまで、導入に伴うリスクも多岐に渡ります。これらのリスクが顕在化すると、人的・金銭的被害、訴訟被害など、企業の事業存続に大きな影響を与える可能性がありますので十分注意しましょう。

注意すべきセキュリティポイントは、大きく以下の3つに分類できます。

 

●1.サイバー攻撃を受けてIoT機器そのものの制御が効かなくなるリスク

ロボットや自動車など、IoT機器の制御が効かなくなってしまい、交通事故などの物理的な事故などを引き起こすリスクです。

最近は、カーシェアリングだけでなく、多くの車がインターネットにつながりつつあります。平成27年度版の情報通信白書によると、2025年にはインターネットにつながっている「コネクテッドカー」は世界で6,000万台を超えると予想されています。そのため、これからは車のネットワーク関連のセキュリティにさらなる注意が必要です。

 

●2.センサーやスマートスピーカー、監視カメラなどの機器が乗っ取られ、情報を盗まれたり、改ざんされたりするリスク

例えば監視カメラなどのように、一日中、人が見ていることが不可能な事象を監視する機器や、人の目が届かない場所に設置されている機器も数多くあります。それらは屋外に設置されていることも多く、夜間など人の目がない時に、悪意を持った人にソフトウェアを書き変えられたり、細工をされたりする危険性があります。

 

●3.ハッキングを受けて、他サイトの攻撃の中継サイトとして利用されるリスク

IoT機器にはソフトウェアが埋め込まれているため、それをアップデートするための「口」を悪用して、不正な改造を施したソフトウェアでアップデートをかけられてしまうかもしれません。そして、他サイトを攻撃するための中継サイトなどとして悪用されてしまう可能性もあります。

 

セキュリティ対策を考える時のチェックポイント

IoT機器に対するセキュリティの危機は複雑化しており、単独のセキュリティ技術だけでは防御することは難しくなっています。どのセキュリティ技術が適しているのかを見極めた上で、開発するシステムにしっかりと導入していくことが重要です。IoTを用いたシステムでは、インターネットの出入り口と途中の経路のすべてにセキュリティの危機が潜んでいます。そのため、まず以下のことをチェックしましょう。

 

●1.ネットワーク通信は正しい相手と接続されているか

サーバと IoT機器が通信を始める時に発行される証明書が正しいのか、通信先が証明書に記載されている相手なのかを確認しましょう。それにより、意図しない相手と通信してしまうというセキュリティの危機を防げます。

 

●2.ネットワーク経路の途中で盗み見をされていないか

通信相手と接続する際には相手を認証すると同時に、「暗号鍵」を使って通信データを暗号化します。これによりネットワーク経路の途中での盗み見を防止できます。

 

●3.通信中にデータが加工されていないか

大きなデータを短いデータに要約する「ハッシュ関数」を使って受信したデータ内容を照合することで、通信の途中でデータが加工されていないかを確認できます。

 

具体的な対策

IoTを用いたシステムにどんなセキュリティ対策をしていくかは機器やネットワーク構成にもよります。ここでは代表的な対策例をご紹介します。

 

●1.ポートを管理する

IoTを用いたシステムでは、さまざまなIoT機器と通信をするためポートを開放しているケースがあります。攻撃者はそこを狙って攻撃してくるため「FW(ファイアウォール)などで適切な設定を行う」、「使わなくなった不要な開放ポートを放置しない」などが効果的な対策となります。

 

●2.デフォルトのパスワードを変更する

一番簡単に対策できますが、案外これができていない機器が多いのが現状です。IoT機器への攻撃成功の最も大きな原因となります。必ずパスワードの見直し、変更を行いましょう。

 

●3.デバイスを都度アップデートする

脆弱性対策のためにも、最新の状態にアップデートをすることが重要です。脆弱性情報収集や、新しいファームウェアが配布されていないかを定期的にチェックしてください。また、ファームウェアは正規のサイトから入手しましょう。

 

●4.IoTに適したセキュリティソフトウェアを導入する

また、IoT機器ならではのリスクにしっかり対応するセキュリティソフトを導入することも効果的です。セキュリティソフトの導入によって、万が一脅威の侵入を許しても、早期の検出と対応を行い被害の拡大を抑えることもできるでしょう。

 

開発やセキュリティに不安があるなら外部委託も検討しよう

IoTの開発は高い技術のほか、セキュリティ対策も大きな要になります。IoT関係のソフトウェアの開発を開発会社に依頼したい方、IoTのセキュリティを高めたい方は、今回ご紹介したポイントを確認した上で、開発したいシステムに沿った開発会社を選んでみてください。

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