「LAMP」とはLinux・Apache HTTP Server・MySQL・PHP(またはPerl・Pythonのいずれか)の頭文字を取った略称です。これらのオープンソースを組み合わせて構築された環境のことを「LAMP」と呼びます。
本記事では「LAMP」とはどういう仕組みであるのか、利用するメリットや注意点などを解説していきます。ぜひ本記事を参考にLAMP環境の構築を始めてみてください。
目次
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「LAMP」とはどういう意味なのか
「LAMP」とはLinux・Apache HTTP Server・MySQL・PHP(またはPerl・Pythonのいずれか)の頭文字を取った略称です。
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OSの役割を持つ「Linux」
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Webサーバーの役割を持つ「Apache HTTP Server」
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データベースとしての役割を持つ「MySQL」
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プログラミング言語としての役割を持つ「PHP(またはPerl・Pythonのいずれか)」
上記を指しており、これらのオープンソースソフトを組み合わせた環境が「LAMP」と呼ばれています。「LAMP」の環境を構築することで、動的なコンテンツやWebサイトの構築が可能です。
●LAMPの仕組み
「LAMP」の仕組みは前述した通り、Linux・Apache HTTP Server・MySQL・PHP(またはPerl・Pythonのいずれか)の環境を組み合わせたものです。そのためそれぞれの環境について理解することで、「LAMP」の仕組みの理解につながります。基本的に世界的にも人気が高く拡張性や互換性、柔軟性にそれぞれ優れているため、開発環境として人気を博しています。
●Linux
Linuxとはオープンソースとして提供されているOS環境のことです。世界で広く普及しているオープンソースの一つで、誰でもプログラムを自由に使用ができます。またオープンソースのため、入手したプログラムを自由に改良することも可能です。
Linuxの特徴は、自由に改良できるオープンソースのOSであるため、無料で使えることや、UNIXとの互換性があること、性能が低めなコンピューターに対しても動作が可能なことなどです。Windows OSやMac OSと比較して企業システムのOSとして広く利用されています。
関連記事:Linuxとは?初心者でもわかる基本情報とメリットを紹介
●Apache HTTP Server
Apache HTTP Serverとは、全世界で最も利用者数の多いWebサイトを公開するためのソフトウェアです。企業、個人問わずあらゆる場所で利用されています。Apache HTTP Serverの特徴としては、動作環境の安定性やソフトウェア内の機能の豊富さ、対応できるソフトウェアの多さなどが挙げられます。こうした点からも「LAMP」の構成に重要な役目を担っています。
関連記事:「Apache」とは?Webサーバソフトの役割から特徴に至るまで詳しく紹介
●MySQL
MySQLとはオープンソースとして利用できるリレーショナルデータベース管理システムです。データの作成はもちろんのこと、書き込みや読み込み、データそのものの管理も行えます。例えば、自社サイトに登録された個人情報(電話番号、メールアドレス、住所)をMySQLで作成したデータベースに保存するなどです。MySQLは、処理速度が非常に速いことや拡張性に優れていることなどが特徴として挙げられます。
関連記事:オープンソースのデータベース「MySQL」の役割とは?
●PHP(またはPerl・Pythonのいずれか)
PHPとは、Webプログラムを作成する際に利用されるオープンソースのプログラミング言語です。文法がわかりやすいことや、Web上にPHPの情報が豊富で調べやすいことから、初心者が学びやすい言語といえます。
PerlやPythonの詳細は割愛します。ご興味のある方は以下の関連記事をご参照ください。
関連記事:
PHPとは?プログラミング初心者向けにPHPの基礎知識を解説!
LAMPのメリット
LAMPのメリットは主に下記の3点が挙げられます。
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コストを抑えられる
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学習しやすい
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汎用性が高い
それぞれのメリットについて解説していきます。
●コストを抑えられる
大きなメリットはLAMPを構成するものは、すべてオープンソースであるという点です。オープンソースは基本的に無料で利用できるため、開発にかかるコストを抑えることが可能です。開発にかかるコストを抑えられるため、費用対効果の高いシステム開発につなげることが可能です。
●学習しやすい
LAMPは学習しやすいのも大きなメリットです。LAMPを構成しているそれぞれのオープンソースは、システム開発の基盤となることも多く、世界的に高いシェアを誇っています。そのため、Web上に情報が豊富にあるうえ、勉強会・セミナーを通して情報交換の場も多数あります。
●汎用性が高い
LAMPはオープンソースで構築されている環境のため、汎用性が高いのも大きなメリットです。システム開発を行う際には、多くの企業が自社に適した専用のシステムを開発します。しかしこの方法では開発環境に縛りが出てしまう、対応する製品に縛りが出てしまう、コストが高くなってしまうなど特定の企業の製品に依存してしまうことがネックです。
LAMPの開発環境はオープンソースのため開発の自由度が高く、自社以外でも利用できる汎用性が高いシステムの開発にもつながります。
LAMPの開発環境を構築する方法
LAMPの開発環境を構築する際は以下の手順で作業を進めていきます。
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サーバーを用意する
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Apache HTTP Serverをインストールする
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MySQLをインストールする
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PHPをインストールする
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構築した環境でアプリケーションの動作確認を行う
それぞれの手順で行う作業について、簡単に解説していきます。
●サーバーを用意する
まずはシステムを動かすためのサーバーを用意します。開発環境を用意するためには、VPS(Virtual Private Server)など仮想環境が構築できるものが良いでしょう。独自の環境を用意することが可能なので、LinuxのOSも環境に合わせて自由に選択できます。サーバーを用意しLinuxをインストールできたら、専用のPCからサーバーに接続できるようにしておきます。
●Apache HTTP Serverをインストールする
サーバーの準備が完了したら、Apache HTTP Serverをインストールしていきます。公式サイトからファイルをダウンロードし、インストールを進めます。完了したらApacheを起動させます。起動させた後に、active (running) と表示されていれば問題なく利用ができます。状況に応じて、サーバー起動時に自動でApacheが起動するように設定を行ったり、セキュリティのためにファイアウォールの設定なども合わせて行ったりすると良いでしょう。
●MySQLをインストールする
Apacheのインストールとセットアップが完了したら、MySQLをインストールしていきます。まずはMySQLの公式サイトへアクセスし、RPMパッケージのインストールを行います。
その後、MySQLのインストールを行い、バージョンを確認すれば完了です。MySQLについても起動時の設定やセキュリティの設定を行うと良いでしょう。
●PHPをインストールする
最後にPHPのインストールを行います。最新のバージョンのPHPを、CentOS(Linux)上で稼働させるためには、まず「Remiリポジトリ」の追加が必要です。「Remiリポジトリ」の公式サイトへアクセスし、Linuxの環境に応じてリンクをコピーします。コピーしたURLを指定し、インストールコマンドを実行すればインストール完了です。「Remiリポジトリ」はインストール後に、バージョンの有効化を行い、PHPインストールを行うための準備を整えます。
準備が整えば、PHPのインストールです。インストール後はWebサイトで動作させるための、必要なライブラリを合わせてインストールしていきます。
●構築した環境でアプリケーションの動作確認を行う
サーバーの準備からインストールが完了したら、Apache、MySQL、PHPがきちんと連携しているか動作確認を行なっていきます。
動作確認のためには、簡単なWebページなどを作成すると良いでしょう。MySQLにてデータベースを作成し、データベース専用のユーザー作成やテーブル作成のためのデータをインポートしていきます。作成したデータをPHPファイルにて公開ディレクトリにアップロードを行い、実際にアクセスができるのかを確認します。
最後にApacheを再起動させ、改めてアクセスできるかの確認を行い、作成したサイトがきちんと表示されれば問題ありません。テスト用のWebサイトの内容は、実際の環境に照らし合わせて書き換えが必要なので、きちんと精査してから行ってください。
LAMP学習を進めるコツ
LAMPは無料で開発環境を整えられるため、学習環境を整備しやすく、初心者の方も簡単に始められます。独学でも学びやすい環境が整っているので参考にしてみてください。
主な学習方法は下記の3点です。
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paizaラーニング
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Progate
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ドットインストール
それぞれの特徴について簡単に解説していきます。
●paizaラーニング
paizaラーニングは動画でプログラミングについて学んでいく学習サイトです。動画は一回3分と非常に見やすい設計になっているため、短い時間でも効率的に学ぶことが可能です。
また練習問題もついており、動画を見ながら実際に手を動かすことで、スキルとして身につける形式になっています。インターネットに接続できる環境があれば、どこでも学習が可能なので、隙間時間にプログラミングの基礎を習得できます。
●Progate
Progateはスライド形式でプログラミングの基礎を学べるサービスです。スライド式のため、わからない点があればすぐにスライドを戻して学び直しが可能なので、動画よりも学習しやすいと感じる方も多いでしょう。また実際にコーディングを行なってスキルとして身につけるために、オンラインエディタが用意されています。Progateでは、オンラインエディタ上でコーディングを行い、実際にどのような画面になるかを瞬時に見ることが可能です。また、見本画面や解説もあるので、間違っていた箇所などはすぐに訂正ができます。
●ドットインストール
ドットインストールは無料でプログラミングの基礎を学べるサービスです。基礎的な部分は無料ですべて網羅できるため、プログラミングがどんなものかを知るには最適です。しかし講習の多くが有料版でのみ学習ができるため、無料版を受けた後に本格的に学びたいと感じた方が登録すると良いでしょう。基礎的な部分から本格的なシステム開発までを行える学習サービスとして、人気が高いです。
LAMPでのシステム開発で注意したいこと
LAMPで行うシステム開発は環境の自由度が高いため、どのようなシステムが開発されるかは開発者のスキル次第といっても過言ではありません。スキル不足のまま開発してしまうと、完成がままならない、完成してもバグが多く発生してしまうなど注意が必要です。
加えて保証やベンダー企業によるサポートもないため、運用面もすべて自身で解決することが求められます。そのためLAMPで行うシステム開発は、高いスキルが必要であるといえるでしょう。
まとめ
LAMPでの環境での開発は自由度が高い分、高いプログラミングスキルが求められます。しかし構築に使われている環境は、OSからデータベースまでオープンソースとして実績の高いものばかりなので、学習しやすい環境であるといえます。まずはLinuxやMySQLなど基礎的な学習を行ってみると良いでしょう。
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