POSシステムは業務の効率化を促し、かつ商品管理や販売実績の確認などができるシステムとして、導入を検討する店舗が増えています。しかし、導入を検討する前に導入方法や必要となるコスト、導入した結果得られる効果を知っておく必要があるでしょう。そこで今回は、POSシステムの構築にいくらコストがかかるかを知りたい方に向けて、POSシステムの導入方法や必要となるコストなどについて解説していきます。
目次
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POSシステムの導入は「開発」と「パッケージソフト」どちらがおすすめ?
POSシステムを導入する方法としては、主にシステム開発の依頼とパッケージソフトの2つの方法が考えられます。それぞれの方法の特徴などについて解説していきます。
●システム開発の依頼
システム開発の依頼は1からシステム開発企業にシステム開発を依頼する方法です。
最低限POSシステムに必要不可欠な機能はパッケージソフトと同じものが備わっていますが、それ以外に必要な機能を自由にカスタマイズできる点がシステム開発を依頼する最大のメリットです。自由にカスタマイズできるということは、それだけ自社に合ったシステムを開発できるため、システムを開発してもらったけど使えなかったという失敗のリスクを抑えられます。
また、企業によっては開発したシステムを現場の人たちが運用できるようになるまでサポートしてくれたり、初めてシステムを導入する企業でも安心です。そのほかにもアフターケアサービスを施してくれるので、万が一システム周りのトラブルに苛まれた際に役立ちます。なお、開発費用はどこで依頼してどんなプランで契約するのかによってだいぶ変わってきます。その一例として、以下のページでPOSシステム開発のおすすめ開発企業を紹介しています。
●パッケージソフトの利用
システム会社が提供するパッケージソフトは、パッケージ販売されているPOSシステムをそのまま利用する方法です。パッケージソフトは、毎月決められた額のサービス利用料を払うことで使えるサービスとなっているため、継続的なコストがかかります。選ぶソフトによっては初期費用がかからない場合もあり、経済性や導入のしやすさに秀でています。
オプション料金こそ発生しますが、提供するシステム会社からのサポートサービスやアップデートサービス、場合によっては業種別のカスタマイズサービスまで対応してくれるのも利点です。充実のサポート体制は、ITスキルに乏しい企業担当者にとって強い味方になってくれます。
一方、パッケージソフトは細かなカスタマイズがしにくいのが欠点です。必要な機能が何なのかを考えないまま選んでしまうと、自社では使い物にならないシステムで無駄にコストをかけてしまう結果にもなりかねません。いかに自社で必要な機能を多く満たしているパッケージソフトを選べるかどうかが大切です。また、パッケージソフトの提供元がサービスを終了させると、システムが使えなくなってしまうリスクがある点を理解した上で利用するようにしましょう。
POSシステムの導入にかかる費用をそれぞれチェック
POSシステムを導入するには、実際どのくらいのコストがかかるのでしょうか。大まかに分けて、POSシステムの導入にかかるコストの内訳としては以下の4つが挙げられます。
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初期費用
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ランニングコスト
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保守・アフターケアサービス費用
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カスタマイズ費用
これらの内訳を基に、システム開発を依頼する場合とパッケージソフトを利用する場合にかかってくるコストがどのくらいかを解説していきます。
●システム開発に開発を依頼する場合
システム開発を依頼する場合にかかる料金は以下のとおりです。
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初期費用:数百万円
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ランニングコスト:状況次第
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保守・アフターケアサービス費用:年間0円~100万円
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カスタマイズ費用:内容次第
システム開発を依頼するとなると、簡易的なシステムなら20万円前後でもできますが、本格的なシステムだと数百万円くらいが初期費用としてかかります。POSシステムに限らず、システム開発は規模が大きくなるほどコストも肥大化しやすいのが特徴です。維持費用となるランニングコストは、そのシステムを利用するための機器のメンテナンスなどにかかるコストになります。そのほか、保守・アフターケアサービス費用は年間100万円以内程度、カスタマイズ費用はシステム運用後に追加で機能面などに手を加えると発生するコストです。
システム開発を依頼する際は、十分に予算を確保してその範囲内で依頼するのが適切で、時には機能のカスタマイズを妥協するという選択も必要となってきます。無理にシステム開発を依頼するより、パッケージソフトを利用したほうが十分な効果を得られる場合があります。
●パッケージソフトを利用する場合
パッケージソフトを利用する場合にかかる料金は以下のとおりです。
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初期費用:数十万円~数百万円
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ランニングコスト:月額数千円~数万円
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保守・アフターケアサービス費用:0円
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カスタマイズ費用:0円
パッケージソフトを利用する場合にかかる初期費用は、POS専用機を導入するかタブレット型POSを導入するかで変わってきます。タブレット型のほうが、POS専用機よりも5万円から10万円程度安いです。多くのソフトは数十万円までの範囲で導入できますが、保守・アフターケアサービス費用やカスタマイズ費用などが含まれて、まれに100万円を越えることもあります。
ランニングコストは主にサービス利用にかかる月額料金とオプション費用で、高くても2万円以内で抑えられることが多いです。初期費用の安さから、パッケージソフトは中小企業に人気があります。
導入前に見積書の作成を依頼しよう
POSシステムをシステム開発企業に依頼する際には、見積もりをしっかり取りましょう。見積もりを取らずに依頼を進めてしまうと、想定よりもコストがかかってしまう可能性があります。また、見積もりを作成してもらう際は1社だけではなく複数社に対して見積もりを依頼しましょう。複数社で比較をすれば、POSシステム開発の相場が見えやすくなり、どこに依頼すればお得なのかが見えてきます。
また、どんな機能が必要なのかを要件定義により明らかにしておきましょう。要件定義が固まっていると、見積もりと実際に発生する費用の差を小さくできます。POSシステムだけに限った話ではありませんが、費用を明確化するには、必要な機能が何なのかをきちんと決めておくのが理想です。
POSシステムを導入するメリット
POSシステムを導入するメリットとしては、以下のものが挙げられます。
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販売実績が把握しやすくなる
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売れ行きの動向がわかる
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業務の効率化につながる
POSシステムは、売上などのデータが記録されるので、販売実績を簡単にチェックしやすくなります。1つの店舗だけでなく、複数の店舗やオンラインの売上なども一元管理できるため、本部で経営分析を行う際にも役立ちます。また、読み取った商品情報がデータベース内に反映されるため、リアルタイムでその商品の在庫情報を確認できます。在庫情報だけでなく、売れた店舗の地域や時間帯などを基に、商品の売れ行きの傾向も分析可能です。
ほかにも、わざわざ数字を打ち込むことなくバーコードを読み取るだけで情報を処理できるので、大幅な業務の効率化が見込めます。特に会計システムと連動させることで、会計処理が楽に済ませられるので便利です。POSシステムのメリットを具体的に知りたいという方は、以下のページに詳細が記載されているのでチェックしてみてください。
⇒POSシステムとは?商品管理から分析までできる機能と導入のメリット
システム開発企業の選び方
POSシステムを導入する際に考えなければならないのが、どこのシステム開発企業あるいはパッケージソフト販売企業を選ぶかです。販売先や依頼先を間違ってしまうと、思うようにPOSシステムを使いこなすことが難しくなってしまいます。そこで、システム開発企業とパッケージソフト販売企業のそれぞれの選び方について解説していきます。
POSシステムの開発を依頼する企業の選び方としては、主に以下の2つが挙げられます。
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対応できる開発言語を確認する
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カスタマイズやそのほかの要望に柔軟に対応してくれるか確認する
●対応できる開発言語を確認する
開発を依頼する際は、システムが開発できる開発言語の確認が大切です。POS専用機とタブレット型POSのどちらを採用するかによって、使用する言語が変わってきます。例えば、iPadで使えるタブレット型POSを開発してもらいたいのに、依頼を持ちかけたのが「Swift(Appleの端末向けに使われている、Apple公式の開発言語)」が使えない企業で、POSシステムの開発に対応してくれないということもあり得ます。
また、タブレット型POSの場合、セキュリティ面などで安心できるiPadを前提にサービスを提供しているところも多いので、Androidタブレット向けPOSシステム開発には対応していない可能性もあるでしょう。見積もりを依頼してから気付くと時間を余計に使ってしまうことになるため、事前に対応可能な言語を調べておいたほうが良いです。
●カスタマイズやそのほかの要望に柔軟に対応してくれるか確認する
このほか、依頼者側からの要望に柔軟に対応しているシステム開発企業なのかチェックしておくのも大切です。POSシステムを、システム開発企業に依頼するメリットとして、自社に合った独自のシステムを構築できることが挙げられます。そのため、自社に合った機能をカスタマイズして搭載してもらえなければ、システム開発を依頼する最大のメリットは十分に発揮されません。システム開発企業に依頼する前に、企業の実績を確認したり直接問い合わせたりして、要望へ柔軟に対応できる企業かどうかを確認しておきましょう。
パッケージソフトの選び方
POSシステムのパッケージソフト販売企業の選び方として、主に以下の3つが挙げられます。
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パッケージソフトの使い勝手が良いか確認する
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必要な機能を備えているか確認する
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店舗が拡大しても問題なく使えるか確認する
●パッケージソフトの使い勝手が良いか確認する
POSシステムのパッケージソフトは、ある程度機能が決められた製品なので、どの企業にもフィットするPOSシステムとは限りません。まずは、導入予定のPOSシステムの使い勝手を確認する必要があります。具体的には、レビューなどに高い評価が付いていると、それだけ多くの企業が使いやすさを感じている証拠になるので参考になります。またトライアル利用ができる場合は、実際に現場で検証を行ってみるのも良い方法です。
●必要な機能を備えているか確認する
POSシステムの使いやすさのほかに、必要な機能を備えているかというのも確認する必要があります。いくらデザイン性に優れた使いやすいPOSシステムでも、不必要な機能ばかり備えているなら導入する意味がありません。店舗や企業で必要な機能と、POSシステムに搭載されている機能を見比べた上で吟味してください。
●店舗が拡大しても問題なく使えるか確認する
システム導入においては、店舗が拡大してからも使えるPOSシステムなのかを確認するのも大切です。企業規模が大きくなって、複数店舗と情報の共有が行えるPOSシステムでないと、店舗ごとの情報を個別に管理することしかできなくなってしまいます。将来的な店舗展開を考慮した上で、パッケージソフトを選んでみてください。
業種別のPOSシステムのカスタマイズ例をご紹介
POSシステムのカスタマイズにイメージが湧かない方に向けて、業種別のPOSシステムのカスタマイズ例を紹介していきます。具体的に、以下のような機能のカスタマイズ例が挙げられます。
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飲食業界:ハンディシステムの連携、座席の予約、テイクアウトの事前注文など
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小売業界:ECサイトの連携、免税対応、自宅配送システムの追加など
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アパレル業界:Web注文商品の店舗受取、在庫取り寄せ、顧客カルテ・接客マニュアルの追加など
業界規模の大きい飲食業界、小売業界、アパレル業界の例を挙げましたが、上記のもののほかに、ちょっとした仕様の変更もシステム開発企業に依頼できます。
POSシステムの導入は企業の成長につながる
POSシステムはあらゆる企業の業務効率化をサポートするだけでなく、商品情報の管理や売上状況の分析、企業戦略の草案などに役立てることができます。システム開発会社に依頼するあるいはパッケージソフトを利用するといった方法でPOSシステムを導入して、企業の成長につなげていってください。
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