今回は、ホームページの目的と役割について。
ホームページは、作る前に目標と役割を明確にすること
適切なKPIを設定し、効果を定期的に測定すること
PDCAサイクルでホームページを育てていくこと
はじめに
ホームページを作り始める前に「目的」や「役割」を明確にしましょう。
あなたの会社が新しい社員を募集するとき、「目的」や「役割」を明確にせず、漠然と「何か役に立ってくれればいいよ」というような募集の仕方はしないでしょう。
「経理のエキスパートが欲しい」というときはそれなりの実務経験や専門資格を持った人を選ぶでしょうし、営業・財務といった分野でも同様のはずです。
それは・ホームページでも同様です。今日のホームページは、「ブランディング」「企業紹介」「求人」「ECの実売上」などのように主たる目的が細分化されています。もちろんひとつのホームページでこれらのいくつかの役割を兼用することはできますが、その場合は「作り込み」が重要になり、単に作っただけのホームページがそれらの役割を効果的に果たしてくれることはまず期待できません。
「ただ存在するだけ」のホームページがこんなにも多い原因は・・・
今日、ある程度の規模の企業や団体であれば、むしろホームページを持たない方が少数派かもしれません。しかしそれらのホームページがすべて効果的に稼働しているかというと極めて疑問です。特にかなり昔に作成され、今日に至るまでほとんどアップデートも行われていないページではそれが顕著で、「ただ存在するだけ」といったページも多く見られます。これは、ホームページを作成する際に「作成目的」や「主たる役割」を明確にせず、「一般的な企業向け(団体向け)ホームページはこういったものだろう」という平均的な情報を実装しただけで見切り発車をしてしまったことによるのではないでしょうか。
目標に合ったKPIの設定を
企業の情報発信の役割を期待するホームページであれば、「そのページが多くの人に閲覧される」「ホームページを見て見込顧客から問い合わせが来る」などの回数が多ければ多いほど「役立っている」ページであると考えられます。製品を紹介するページであれば、問い合わせが増えることや、実際に受注に結びつくなどの効果も期待したいところでしょう。
このホームページに「新規開拓」の役割を期待したい場合、
「月間に、新規ユーザー1,000人以上に閲覧されたい」
「そのうち10件以上の問合わせが欲しい」
というような目標を設定することになるでしょう。もちろん目標を設定しただけでは達成はできません。このような、具体的数値を伴う目標設定は「KPI(Key Performance Indicator)=重要業績評価指標」といいます。「新規閲覧数」「問合わせに結びついた数」「月間売上げ」など、KPIの項目別に定期的に数値を観測しましょう。そうすることで、各KPI項目の目標達成率や、特に伸びているKPI、伸び悩んでいるKPIなどが特定できます。そこから
・新規閲覧者が増えない→外部リンクを増やすなど、もっと積極的なユーザー導引策や広告が必要では?
・閲覧数は増えているが、それが問合わせに結びつかない→もっと魅力的で豊富な情報が必要では?
というように仮説を立て、各KPIを増加させ、結果的に目標達成ができるまで施策を継続していきます。この仮説と検証の繰り返し=PDCAサイクルが健全に循環されてこそ、ホームページの「価値」は着実に向上し、期待した役割に応えてくれるように鍛えられていくでしょう。
おわりに
ホームページに「目標」と「役割」を与え、それを達成していくためには適切なKPIの設定が重要です。また、KPIを設定する以上は、それを伸ばすために費用や人手間などのリソースを割く必要があります。
むやみに多くのKPIを設定するとホームページの役割が不明確になり、管理も大変になります。そうしたコストパフォーマンスを考慮し、ホームページの用途を絞り込んでいくことが成功への近道となるでしょう。
<参考URL>
PASMA
http://www.pathcreate-marketing.com/service/point-3.html
ネットde集客
http://www.pathcreate-marketing.com/service/point-3.html
ホームページ作成のポイント
http://www.print-solution.com/hp/01.html
e-word KPI