ECプラットフォームとして世界で広く利用されているShopify。誰でも手軽にECサイトを構築できるため、日本国内でも需要が増えています。その知名度から多くの企業がShopify専用のアプリを開発し、様々なシステムと連携が可能になっています。
Shopifyを使ってECサイトを制作する際、どの程度の費用が必要になるのか疑問に思っている担当者の方も多くいるでしょう。本記事では、Shopifyを使ってECサイトを構築する費用相場について解説しています。
目次
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Shopifyのプランと料金
Shopifyの費用に関して知りたい際には、まず基本となる利用料金を把握しておく必要があります。Shopifyの主要なプランは、「ベーシックプラン」「スタンダードプラン」「プレミアムプラン」「スタータープラン」「Shopify Plus」の5つです。 どの程度の機能を利用するかによって金額が異なりますが、プラン変更はいつでも行えます。それぞれのプランについて基本料金をみていきましょう。
ベーシックプラン | スタンダードプラン | プレミアムプラン | スタータープラン | Shopify Plus | |
---|---|---|---|---|---|
月額利用料 | 33ドル/月 | 92ドル/月 | 399ドル/月 | 5ドル/月 | 2,000ドル/月 |
オンラインクレジットカード手数料 | 3.4%+0円 | 3.3%+0円 | 3.25%+0円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
実店舗手数料 | 2.7%+0円 | 2.5%+0円 | 2.4%+0円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
海外/AMEXのオンラインクレジットカード手数料 | 3.9%+0円 | 3.85%+0円 | 3.8%+0円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
JCBのオンラインクレジットカード手数料 | 4.15%+0円 | 4.1%+0円 | 4.05%+0円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
取引手数料 (Shopifyペイメントを利用していない場合) |
2.00% | 1.00% | 0.50% | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
●ベーシックプラン
主要となる3つのプランの中で、最もリーズナブルなプランが「ベーシックプラン」です。低価格ではありますが、基本的な機能は揃っているため、ECサイト初心者にとっては十分なプランだといえるでしょう。ただし、ストアの運営にかかわることができるスタッフのアカウント数が2つまでと定められている点には注意が必要です。少人数で運営する場合は問題ないといえるでしょう。
●スタンダードプラン
スタンダードプランでは、スタッフアカウントが5つまで使えるようになります。また、各種手数料がベーシックプランよりも安い点が特徴です。ベーシックプランで売上が立つようになってきた場合や、チーム体制を整えてストア管理をする場合に活用できるプランだといえます。そのほか、プロフェッショナルレポート機能が使えるのも魅力の1つです。特定の商品の販売状況やリピーターの情報、時間によって変化する購入者の状況などを確認することができます。マーケティングを活用した販売を行っていきたい企業におすすめのプランだといえるでしょう。
●プレミアムプラン
Shopifyの中でも最高クラスとなるプランが、プレミアムプランです。利用料金はほかの2つのプランより高いものの、決済手数料は最も安いのが特徴。収益が大きくなればなるほどメリットを感じられるプランです。また、スタッフアカウントは15個まで作成できるため、よりレベルの高いストア運営が可能になるでしょう。さらに、プロフェッショナルレポートに加えて、独自のレポートを組み立てられるカスタムレポートが作成可能な点も魅力の1つ。より高度なマーケティング戦略と分析を行うことができます。ECサイトの運営に精通している企業におすすめのプランです。
●スタータープラン
スタータープランは、Shopifyの中で最も手軽に利用できるプランです。利用料金も月々5ドルで、業界最高水準ともいえるShopifyチェックアウトを備えたショップをわずか数分で作成できます。また、InstagramやWhatsAppなどのSNSで商品を簡単に共有でき、Shopifyチェックアウトにより、商品を安全に販売できます。さらにスタータープランは、ビジネスの成長に合わせ、いつでもプランをアップグレードできます。スタータープランは、まずはビジネスを立ち上げ、販売アイディアをテスト運用したい企業へおすすめプランといえるでしょう。
●Shopify Plus
Shopify Plusは、D2Cから小売り、SNSまで、動的な単一プラットフォームからあらゆるチャネルや市場で販売を行えます。すべてのビジネス部門からのデータを収集でき、データに基づいたターゲットオーディエンスを設定することで自社が取り扱う商品を探しているお客様の集客を実現できます。より多くの顧客にリーチを拡大し、迅速にビジネス規模拡大を実現したい企業におすすめのプランでしょう。
Shopifyの取引手数料・決済手数料
Shopifyを利用する際に知っておくべき重要な費用要素の1つが、決済に関する手数料です。これらの手数料は、オンラインストアの売上に直接関係し、運営コストの一部を占めています。
●外部サービス取引手数料
外部サービス取引手数料とは、外部決済サービスを利用して、お客様から支払いを受け取る際に各取引に適用される料金のことです。取引手数料には、Shopifyと外部決済サービスを統合する費用が含まれ、外部決済サービス料はプランにごとに異なった取引手数料が発生します。
●クレジットカード決済手数料
Shopifyでは、VisaやMastercardなど主要なブランドのクレジットカードをストアの決済手段と使用可能で、ユーザーが使用すると手数料が請求されます。クレジットカード決済サービス自体に手数料を支払うわけではありません。クレジットカード決済手数料は、カード会社やプランにより異なった手数料が発生します。
●Shopifyペイメント
Shopifyペイメントを利用する場合、Shopifyペイメント、Shop Pay、Shop Payの分割払い、PayPalエキスプレスで処理された注文には、外部サービス決済手数料は発生しません。また、キャッシュ、代引き、銀行振り込みなど手動決済方法でも取引手数料は請求されません。
Shopifyでサイト制作を依頼する場合の料金相場
Shopifyでサイト制作する際の料金相場は、利用するプランやサイトの規模や機能によって異なります。月額利用料5ドルから利用はできますが、より高品質なサイトを構築するために、基本料金に加えて、アプリ導入などの追加料金が必要になるケースもあります。ここからはサイト規模ごとにShopifyの料金相場を紹介します。
●小規模サイトの場合
カート機能や決済機能、注文管理といった、ストア運営をするうえで欠かせない基本的な機能を備えたサイトを構築する場合の費用相場は約50万円です。非常にシンプルな構築方法であり、商品数や受注数が少ない企業に向いています。この場合、できるだけ少ないコストでECサイトを構築するために、Shopifyのスタータープランやベーシック、スタンダードなどリーズナブルなプランを利用することをおすすめします。運営を進める中でサイトが成長し、マーケティングやブランディングが必要になった場合に、プラン変更を考えるか、企業側で何らかの販売戦略を考えましょう。
●中規模サイトの場合
中規模ECサイトは、一般的に約30万円~100万円で構築できます。中規模ECサイトでは、基本機能はもちろん、マーケティングやブランディングなど、戦略や売上分析は欠かすことができません。Shopifyで中規模サイトを構築する場合、スタンダードプランや、プレミアムプランがおすすめです。これらの2つのプランでは、ECサイトの基本機能に、ECサイト自体にデータ分析機能を加えて、より会社や商材の認知度を上げたい場合や、効率的に販路を拡大したい場合に向いているといえるでしょう。
●大規模サイトの場合
Shopify Plusは、カスタマイズ可能で操作が簡単なShopifyプラットフォームが用意されています。これらを一切使わずに、一からすべてカスタマイズしてストア構築をする場合は、300万円以上の費用がかかるでしょう。いわゆるフルスクラッチといわれる方法で、自社のイメージに合わせられるのが大きな魅力です。独自のブランドを前面に出したい場合は、フルスクラッチを活用することをおすすめします。
ただし、要望をすべてストア構築に落とし込むことになるため、費用や工数がかかってしまう点がデメリットです。また、ECサイトが完成した後も機能を追加するごとにコストがかかるため、事業規模がある程度大きくないと難しいといえるでしょう。
Shopifyを使ったECサイト構築を依頼するには?
いざECサイトを制作しようと思っても、Shopifyの制作会社が多くありすぎて、どこに依頼したら良いかわからないという方も少なくないでしょう。それぞれの制作会社にそれぞれの特徴があり、また得意な分野も異なります。納得できるサイトを構築するためには、必要なスキルを持った制作会社を選ぶことが大切です。続いては、Shopifyの構築を依頼する際に欠かせない会社の選び方について紹介します。
●Shopifyに特化した会社を選ぶ
ECサイトの制作サービスとして世界的なシェアを誇るShopifyですが、日本でShopifyが急速に普及したのは2020年以降のことです。そのためShopifyに特化している制作会社は多くなく、また制作していたとしても、充実したサポートが受けられない可能性も考えられるでしょう。具体的には、サイトが完成した後の保守や商品管理といったサポートに対応しているかどうか、海外へ向けて販売ができる越境ECに対応しているかどうかといった点を確認することをおすすめします。
●アフターフォローがあるかどうか
ECサイトを使っていくと、「効率的な販売ができているのか」「新たな販路を拡大できないか」などの疑問に感じる点が出てくるものです。また、会社の方針が変わったり取扱商品が増えたりといった変化も、事業をしていくうえではよくある話だといえます。このようなことを想定して、臨機応変に対応してくれる制作会社を選ぶことが大切です。
●制作会社の実績は確認しておこう
ECサイトは、Shopifyを活用したものだけではありません。制作会社によっては、WordPressやEC-CUBEといった別のサービスを活用した構築のみを請け負っており、Shopifyでの構築経験がないという会社もあるでしょう。実績の少ない制作会社に依頼してしまうと、イメージしていたサイトとは違うものになってしまうことも考えられます。また制作に不慣れな企業だと、完成までに時間がかかってしまうことも考えられるでしょう。Shopifyの構築を依頼する際には、制作会社のWebサイトやパンフレットなどを確認して、どの程度の実績があるのかを確認しておくと安心です。
●総合的なコストパフォーマンス
制作会社を選ぶ際には、コストパフォーマンスを意識することも大切です。リーズナブルにShopifyの構築を依頼できるに越したことはありませんが、あまりにも相場とかけ離れている会社は、サービス内容が伴っていない可能性があります。もちろん、高いからといってクオリティが保たれるとも限りません。費用とサービス内容に加えて、実績や対応など、総合的に考えてコストパフォーマンスの高い会社を選ぶことをおすすめします。
ShopifyでECサイト構築の発注先をスムーズに見つける方法
ShopifyでECサイトの構築は、事業を展開していくうえで大切なステップとなります。そのため自社のイメージどおりのサイトを構築するためには、自社の目指すECサイトの規模や、サイトイメージ、要望などを明確化に要件定義に落とし込み、しっかりした制作会社を探すことが大切です。Shopifyのサイト制作を得意とする企業を探すには、時間と手間がかかります。Shopifyを使ったECサイトの構築会社選びで困っている担当者の方は、相談から見積もりまでを無料でサービス提供している発注ナビに、相談してみることをおすすめします。
発注ナビでは、実績豊富なエキスパートが貴社に寄り添った最適な開発会社選びを徹底的にサポートいたします。
Shopifyを使ったECサイト構築で費用を抑えるポイントは?
ここからは、Shopifyでサイトを構築する場合にかかる費用を抑えるためのポイントを解説していきます。
●年間契約にする
Shopifyを使ったECサイト制作費用を抑える方法として、Shopifyの利用料を年額支払いすると25%オフで利用できます。Shopifyの各プランの年額払いは次のとおりです。
年額支払い | 月額支払い | |
---|---|---|
ベーシック | 300ドル/年(月額25ドル) | 33ドル/月 |
スタンダード | 828ドル/年(月額69ドル) | 92ドル/月 |
プレミアム | 3588ドル/年(月額299ドル) | 399ドル/月 |
スターター | 年払いなし | 5ドル/月 |
Shopify plus | 年払いなし | 2,000ドル/月 |
以上のように月額支払いを年額支払いにするだけで25%の運用経費を削減できます。
●Shopifyペイメントを利用する
ShopifyでECサイトを構築する際には、Shopifyペイメントを利用することをおすすめします。Shopifyペイメントは、取引手数料が無料となっています。取引手数料は、商品取引ごとに請求されるので、取引量が増えると、大きな費用負担になってきます。クレジットカード会社へ支払う手数料と、外部決済サービス会社へ支払う手数料の両方を請求されるため、ECサイトでの取引量が増えると大きな費用負担となります。
●補助金・助成金を利用する
ECサイト構築の際、補助金や助成金の制度が利用できるか確認しましょう。ホームページ制作を対象とした補助金や助成金は少ないですが、それに関連する補助金や助成金は多くあります。一例を上げると、日本商工会議所が提供する小規模事業者持続化補助金では、補助対象基準はありますが、上限額50万円(必要経費の2/3)まで補助金を利用できます。またITツールを活用して業務効率化や事業拡大を目的にした企業に対し、30万円から最大450万円の補助金を受けることができるIT導入補助金などがあります。詳しい補助金や助成金制度の内容は、以下の記事をご確認ください。
▷ECサイトの構築に補助金・助成金が使える?おすすめの制度について解説!
●内製を検討する
ShopifyでECサイト構築の費用を抑えたいのであれば内製を検討することも1つの方法です。ただし、これは自社にECサイト構築のノウハウがある場合に限ります。
ECサイト構築は、非常に難易度が高く、ノウハウがない状態での内製化はおすすめできません。その理由としては、ユーザーが使いやすいものを制作するにはコストや時間がかかること、問題が発生した場合の対応が難しいことが挙げられ、結果として外注へ踏み切るケースが多いからです。
ここまで、Shopifyを使ったECサイト構築費用を抑えるポイントについて説明してきました。ECサイト構築費用を抑えるポイントは、Shopifyを年額払いする、取引手数料無料のShopifyペイメントを利用する、補助金・助成金の活用、内製化などがあります。確かにECサイト構築費用を抑えることは大切ですが、長期的にECサイトを運用する際の手間やランニングコストも考慮して総合的に判断することが大切です。
ECサイト構築を外注する場合、構築するためには、複数の開発会社を比較検討する必要があります。しかし、比較検討には手間と時間がかかります。そこでプロ(システム開発会社向けマッチングサービス)に相談することをおすすめします。相談から見積もりまで完全無料の発注ナビではシステム開発に詳しいスタッフが、要望を叶えられる会社を提案しています。
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