SMS配信システムは、本人認証や確認通知、販促などに活用できることから、幅広い分野で導入が進んでいます。複数の顧客に対して、一度に送れるSMS配信システムは魅力的な仕組みですが、導入するためには、リスクやデメリットについて知っておかなくてはなりません。今回は、SMS配信システムにスポットを当てて、概要や具体的なメリット・デメリットを解説するほか、ビジネスにおける活用例についても紹介します。
目次
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SMS配信システムとは?
SMSとは「ショートメッセージサービス」の略称です。電話番号を使ってメッセージを送る機能のことを意味します。なおSMS配信システムは、効率的にSMSを送信できるシステムのことです。主に企業がプロモーションを行ったりサービスの宣伝をしたりする際に活用されています。分野問わず、多くの企業から注目されているシステムであり、年々導入率も上がっています。
SMS配信システムを導入するメリット
SMS配信システムを導入することで得られるメリットとして、主に以下の4つが挙げられます。それぞれのメリットについて詳しく解説します。
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到達率や開封率が高い
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連絡アドレスの変更率が低い
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電話番号のみで配信できる
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大勢に届けられる
●到達率や開封率が高い
SMSの大きなメリットとして、メールやLINEよりもメッセージの到達率が高い点が挙げられます。SMSは、スマートフォンや携帯電話の機能として最初から備わっているため、リーチの幅が広いのが特徴です。メールマガジンやLINEメッセージなど頻繁に通知されるものは、埋もれて気づいてもらえない場合があります。その点、SMSはメッセージの数が少ないことから、高確率で開封が期待されます。しかし、立て続けに配信してしまうと、印象が悪くなる傾向があるので注意が必要です。
●連絡アドレスの変更率が低い
SMSは、電話番号を利用したサービスです。そのため、連絡先が変更される可能性が低い点もメリットといえるでしょう。メールやLINEの場合、アドレスが変更されたりアカウント自体が削除されたりする可能性も考えられます。
一方で、電話番号はたとえスマートフォンの機種が変わったとしても、同じ番号を継続して利用するケースが多いです。また最近は他社に乗り換えた場合でも電話番号が変わらないMNP(Mobile Number Portabilityの略)が主流になっています。
●電話番号のみで配信できる
メールアドレスやSNSアカウントIDは、複雑な文字列が使われるケースが多く、間違って伝わることも少なくありません。一方で、電話番号は口頭でも伝えやすく、また記述した場合もスペルミスが起こりにくいといえるでしょう。特に企業において顧客の情報を管理する場合、メールアドレスよりも電話番号のほうがシンプルであるため記録しやすいといえます。前述したとおり一度取得した電話番号は、変更せずに利用されるケースが多いです。登録した情報を長期的に利用できる点もメリットといえます。
●大勢に届けられる
SMS配信システムの一斉配信機能を利用すると、大勢に対して1度にメッセージを届けられます。同じ情報を多くの顧客に届ける必要があるビジネスにおいて、大変重宝するシステムです。
電話番号があれば配信できるため、ガラケーを使用している方にも配信が可能です。メールで情報を送ることもできますが、営業メールは開封されない可能性が高い点を考慮すると、SMSで送るほうが効果が期待できるといえます。
SMS配信システムを導入するデメリット
多数のメリットがあるSMS配信システムですが、デメリットもあります。システムを導入する前に、デメリットについても把握しておきましょう。SMS配信システムを導入するデメリットを3つご紹介します。
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画像は配信できない
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文字数制限がある
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配信料がかかる
●画像は配信できない
投稿はテキストのみに限られており、画像や動画が配信できない点はSMSのデメリットといえます。文字だけで情報を伝えなければならず、内容によっては必要な情報がまとめられない可能性もあるでしょう。画像や動画などのテキスト以外の情報を配信する場合は、ほかのサービスを利用するか、URLを添付してリンク先へ進んでもらう必要があります。
●文字数制限がある
配信できる文字数に限りがある点も、SMSのデメリットの1つです。現在、SMSで一度に配信できる文字数は、全角670字までに制限されています。それ以上の文字数になる場合は、2通に分ける必要があります。画像や動画が添付できないため、限られた文字数で情報を伝えなければなりません。
●配信料がかかる
無料で配信できるメールと比較すると料金が発生する点には注意が必要です。料金は文字数によって異なりますが、1名あたり、3~33円程度の料金が発生します。文字数の多いメッセージを大勢に配信すれば、それだけ料金が高くなる点に注意が必要です。
配信内容や頻度に合わせて、SMS配信システムとそのほかの手段とを使い分けると良いでしょう。
ここまで紹介したようにSMS配信システムの導入には、メリットやデメリットがあるため、それぞれを比較したうえで導入することが大切です。SMS配信システムを外注するのであれば、発注先を探す必要があります。 スムーズに発注先を見つけるためには、プロ(システム開発会社向けマッチングサイト)に相談するのがおすすめです。発注ナビでは、システム開発に詳しいスタッフが要望を叶えられるシステム開発会社をご提案いたします。相談から見積もりまで完全無料でご利用可能です。お気軽にご相談ください。
企業におけるSMS配信システムの活用例
SMS配信システムは、分野問わず多くの企業に導入されています。これから導入を検討するにあたり、すでに利用している企業の活用例を把握しておくとイメージしやすくなるので、3つの活用例を解説します。
●サービス更新案内の一斉配信
SMS配信システムは一斉配信ができることから、サービス更新案内や督促連絡に活用されています。例えば、保険代理店では、保険の更新に関する連絡を期日までに行わなければなりません。不動産業では、家賃の滞納をしている住人に対して督促の連絡を行う必要があります。電話連絡では手間がかかるうえに、顧客の事情によって連絡がつかない可能性も考えられます。その点、SMSであれば大勢の顧客に対して一度に連絡が取れます。開封率も高いため、大切な連絡をしっかりと伝えることが可能です。
●サービス利用者の本人確認
SMS配信システムは、本人確認にもよく使われています。SMSは、電話番号を使ったサービスであり、1つの端末からしか使えません。基本的にスマートフォンや携帯電話は契約者本人が使用するため、なりすましのリスクが少なく本人確認に適しています。
本人確認は、免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を提出してもらう方法がありますが、SMS配信システムを使えば、端末からのアクセスによって本人確認が可能です。
●プロモーション
SMS配信システムをプロモーションに活用する企業もあります。リスト化した顧客の電話番号を絞り込んで、ターゲット層のみに配信することもできるため、確実な顧客獲得につなげられます。メールを使ったプロモーションの場合、迷惑メールとして振り分けられてしまう可能性がありますが、SMSであればそういった心配もありません。
SMS配信システムの選び方
SMS配信システムは、様々な企業から提供されています。自社の目的に合ったものを選ぶためには、下記のポイントを押さえておくことが大切です。
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どのようなサービスを提供したいか
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予算に合っているか
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自社の環境と合っているか
●どのようなサービスを提供したいか
SMS配信システムの用途は複数あるため、顧客に対して提供するサービスの内容によってシステムを選ぶことが大切です。SMS配信システムを利用する目的を明確にする必要もあります。例えば、SMSを使った本人確認をするのであれば、API連携が欠かせません。督促連絡や案内などの重要な情報を伝える場合は、間違いなく本人に対してSMSを送る必要があります。
他人に送ってしまった場合、大きな問題に発展してしまう可能性があります。そのため、誤配信防止機能のあるサービスを選ぶことが大切です。SMS配信システムの機能や特徴をしっかり比較したうえで、自社の用途に合うものを選びましょう。
●予算に合っているか
SMS配信システムの利用には、当然利用料金がかかります。例えば、初期費用や月額料金は無料で、メッセージ1通ごとに料金が発生する従量課金制を採用しているシステムが多いです。SMS配信システムは提供する企業によって料金プランに違いがあるため、利用頻度や利用内容を比較しつつ、予算に適したプランを選びましょう。
●自社の環境と合っているか
自社の業務環境とシステムの機能・仕様が噛み合っているか、事前に確認しておくことが大切です。効率良くSMSを送るためには、顧客の電場番号リストをCSVファイルで書き出さなくてはなりません。自社のセキュリティポリシーと照合しつつ、問題がないかどうか確認したうえで導入するようにしましょう。
SMS配信システム導入の際に気を付けたい点
SMS配信システムを導入するにあたって、気を付けたい点が2点あります。次に紹介する注意点を把握したうえで、慎重にシステム導入を検討することが大切です。それぞれの注意点について詳しくご紹介します。
●受信者へ事前の同意が必要
SMS配信システムを導入する際は、特定電子メール法によって定められた個人情報保護に関するルールを守らなければなりません。例えば、入手した個人情報を連絡や案内、キャンペーンなどに利用したい場合は、個人情報を記入する申し込みフォームや書類に利用目的を明示し、本人の同意を得る必要があります。そのうえで、個人情報の利用目的について、顧客が同意したことがわかるようなチェックボタンや項目を用意しなければなりません。ルールに違反すると、個人情報保護法に抵触する可能性があります。事前に特定電子メール法に関する内容を把握しておきましょう。
●セキュリティ対策も必須
セキュリティ対策も、SMS配信システムを活用するうえで欠かせないポイントの1つです。情報漏洩が発生してしまうと、顧客に迷惑をかけるだけでなく、企業の信用にも関わります。特に管理画面上における個人情報の取り扱いには注意が必要です。
多くのSMS配信システムは、通信管理者アカウントとオペレーターが利用するユーザーアカウントの作成が可能です。それぞれに権限の範囲が異なり、ユーザーアカウントの権限を作成・管理する作業は管理者しか行えません。ユーザーアカウントの権限は業務内容に合わせて付与できることから、うまく活用することで人為的ミスを最小限に抑えられます。管理者は、個人情報を削除することも可能です。こうした機能を活用しつつ、必要以上に個人情報を利用するのは控えましょう。
SMS配信システムは、顧客の電話番号だけで必要な情報を高確率で届けられる便利な仕組みです。一斉配信機能を活用すれば、一度に大勢の顧客に対してSMSを送れるため、作業効率も上がります。しかし、文字数に限りがあることや、画像や動画が直接送付できないことなどのデメリットもあります。メリットとデメリットを把握し、必要性を検討してから導入することが大切です。
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