システム開発のために、システムエンジニアを採用したいと思う企業の担当者は多いでしょう。しかし、システムエンジニアを採用する際は、「どのようなスキルを持ったシステムエンジニアが良いのか」「エンジニアの職種が多く、自社に合う職種がわからない」と悩む方もいるかもしれません。
この記事では、システムエンジニアに必要なスキルやエンジニアの種類を詳しく解説します。
目次
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システム開発に求められるスキル6つ
システム開発の分野では、システムエンジニアに対してさまざまなスキルが求められます。システム開発はプログラミングやコーディングなどの専門スキルが必要なイメージが強いですが、実際にはコミュニケーション能力や論理的思考力などのポータブルスキルが求められる場面も多くあります。システム開発には、以下の6つのスキルが必要です。
- プログラミングスキル
- コミュニケーション能力
- 論理的思考力
- 提案力
- 傾聴力
- タスクマネジメント力
それぞれのスキルがどのようにシステム開発に活きるのか詳しく紹介します。
●1.プログラミングスキル
システムエンジニアにとって最も基本的な能力はプログラミングスキルです。必要なプログラミング言語に精通し、効率的なコードを書く能力は、システム開発の基礎です。Java、PHP、Pythonなどの言語は特に需要が高く、これらの言語を使いこなせることは、多くのプロジェクトにかかわれることともいえます。加えて、コードの品質やコーディングの効率、保守性なども加味してプログラミングすることが大切です。
●2.コミュニケーション能力
クライアントやリーダーなどからの要件や指示を理解し、チームで仕事をするためにはコミュニケーション能力が必須です。疑問点がある時に確認したり、周りに指示を出したりするなど、ITエンジニアは意外と人とのかかわりが多くあります。
適切な言葉選びや明確な説明、聞き手の視点を理解する能力など、さまざまなコミュニケーションスキルを磨くことは、システムエンジニアとしての成功に不可欠です。
●3.論理的思考力
システムエンジニアには、論理的思考力が欠かせません。この能力は、プログラミングにおける複雑な課題の分析と合理的なコードの実装に役立ちます。論理的に問題を解き明かすことで、より効率的なアルゴリズムの選択やバグの早期発見ができます。また、クライアントやリーダーからの要件を理解し、それに基づいた適切なコードを作成するためにも、論理的思考は不可欠です。
●4.提案力
提案力は、クライアントやチームメンバーに影響を与えるために重要です。ヒアリングした情報をもとに、クリエイティブで実用的な解決方法を提案する能力が、クライアントの信頼を獲得し、プロジェクトを成功に導きます。また、チーム内に問題解決や業務改善のためのアイデアを提案することも、プロジェクトの成果の向上させるために大切です。
●5.傾聴力
システムエンジニアに求められる傾聴力は、顧客のニーズや問題点を正確に把握するうえで欠かせません。細かくヒアリングすることで、顧客が求めるシステムの要件を適切に理解し、ニーズに応えるシステムを開発できます。傾聴力があれば、クライアントの期待を超える提案や、プロジェクトでの効果的なコミュニケーションが可能になります。
●6.タスクマネジメント力
タスクマネジメント力は、複数のタスクを効率的に管理し、プロジェクトを円滑に進行させるスキルです。タスクマネジメントには、時間管理やリソースの割り当て、優先順位の設定、スケジュールの調整などが含まれます。自身のタスクを管理するだけでなく、チームリーダーになった場合は、メンバーのタスクも含めて管理し、納期に間に合うように調整します。
システムエンジニアのスキルアップ方法
システムエンジニアには、どのようなスキルアップ方法があるのか紹介します。自身のスキルを伸ばしたい方、採用したエンジニアを育成したい方は参考にしてください。また、技術の進歩が速いIT業界において、システムエンジニアは常に最新の知識を習得し続けることが求められます。そのため良いエンジニアを見分けるためには、学び続ける姿勢があるか否かに着目することも重要です。
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セミナーや勉強会などへの参加
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関連資格の取得
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Web講座の活用
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書籍の活用
これらの方法について、以下で詳しく解説します。
●セミナーや勉強会などへの参加
エンジニアとしてのスキルを向上させるためにできることの1つとして、セミナーや勉強会に参加するのがおすすめです。これらは、プロの講師や現役のエンジニアが最新の技術や実践的なスキルを共有する場であり、学ぶべき新しい情報や知識を豊富に吸収できます。また、同じ目的を持つ参加者との交流を通じて、学習のモチベーションを高めることや、新しい視点やアイデアが得られることもメリットです。
セミナーや勉強会は有料で開催されているものもありますが、近年は無料で開催されているものも多くあります。また、オンライン開催のセミナー(ウェビナー)も増えているため、気軽に参加しやすい状況です。
●関連資格の取得
自身のキャリアをさらに発展させるために、システムエンジニアは関連資格の取得を積極的に目指すべきです。資格には、基本的なIT知識から専門的なスキルまで幅広くあります。自分が必要と思う資格を取得することで、自信と専門性を高めることができます。例えば、基本情報技術者試験やMCSA、Linux技術者認定資格、シスコ技術者認定などがあり、システムエンジニアとしての知識や専門性を高めるのに役立つといえるでしょう。
●Web講座の活用
時間や場所を選ばずに学習できるWeb講座は、多忙なエンジニアに最適です。録画された授業の動画を視聴するため、移動中や休憩時間など、日常生活のスキマ時間を利用して学習が可能です。プログラミングの基本から応用技術、データベースの知識まで、多様な内容が提供されているため、自分に合った講座が選択できます。ただし、直接的な指導が受けられないため、理解できない部分は自分で調べる必要があります。
●書籍の活用
書籍を使用した学習は、多くの情報を深く理解するのに適しています。繰り返し読むことで知識をしっかり脳に定着させられます。エンジニア向けの書籍は数多く存在するため、自分にとって読みやすく、理解しやすい構成のものを選びましょう。また、すべてを暗記するのではなく、重要なポイントや実践で役立つ知識を中心に学習すると効果的です。初心者向けから専門的な内容まで幅広い専門書があるため、自分のレベルに合った書籍を選ぶことが重要です。
システム開発に携わるエンジニアの種類
システム開発に携わるエンジニアの職種には特有のスキルや知識が求められ、開発するシステムのタイプによって適したエンジニアが異なります。そのため、自社のニーズに合致するエンジニアを選定することが重要です。システム開発に携わるエンジニアの種類は、以下のとおりです。
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社内システムエンジニア
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ブリッジシステムエンジニア
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ネットワークエンジニア
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アプリケーションエンジニア
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サーバエンジニア
●社内システムエンジニア
社内システムエンジニアは、自社のITシステムの開発、運用、保守を一手に担います。また、社内の技術的な問い合わせに対応し、サポートを提供することも社内システムエンジニアの仕事です。求められるスキルは、システム開発に必要な技術的な知識に加え、企業が成長していくためのサポートを行うために、経営や財務、会計など幅広い業界知識も把握しておかなくてはいけません。
職種 | 社内システムエンジニア |
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特徴 | 自社のITシステムの開発、運用、保守、社員からの技術的問い合わせ対応 |
平均年収(万円) | 約510万円 |
必要なスキル | システム開発スキル、経営・財務・会計知識、マネジメント能力 |
●ブリッジシステムエンジニア
ブリッジシステムエンジニアは、日本企業と外国人エンジニアチームの間でコミュニケーションの橋渡しを行うエンジニアです。この職種は、IT知識に加えて高度なコミュニケーションスキル、外国語能力、そしてプロジェクト管理能力が必須です。ブリッジシステムエンジニアは、プロジェクトのスケジュール管理や品質管理だけでなく、リスクマネジメントも行いながら、効率よくチーム間が作業できるように対応します。また、異なるビジネス環境や作業文化における調整能力も重要です。グローバルな視点からプロジェクトを成功に導くために必要なエンジニアです。
職種 | ブリッジシステムエンジニア |
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特徴 | 海外エンジニアチームと日本企業チームの間のコミュニケーションサポート |
平均年収(万円) | 約450万円〜850万円 |
必要なスキル | 語学力、コミュニケーション能力、IT知識、マネジメント・プレゼンテーションスキル |
●ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、コンピューターネットワークの設計や構築、運用・保守、監視などを行います。ネットワークエンジニアには、ネットワーク機器の知識やセキュリティ、クラウド技術に関する広範な知識が求められます。また、運用保守、監視の際にトラブルが発生したら、迅速に報告と対応をすることも求められます。
職種 | ネットワークエンジニア |
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特徴 | コンピューターネットワークの設計、構築、運用、保守、監視など |
平均年収(万円) | 約450万円 |
必要なスキル | OS・セキュリティ・サーバ知識・トラブルシューティング能力 |
●アプリケーションエンジニア
アプリケーションエンジニアは、PC及びスマートフォン向けアプリケーションを開発します。システム開発の分野には、インターネット上で動作するWebアプリケーション、企業の作業効率を向上させる目的のビジネスアプリケーション、そしてスマートフォン用に設計されたモバイルアプリケーションなどが含まれます。アプリケーションエンジニアには、プログラミング言語のスキルやデータベース、サーバに関する知識が必要です。
職種 | アプリケーションエンジニア |
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特徴 | PCやスマートフォンのアプリ開発、ユーザーへの提供 |
平均年収(万円) | 約570万円 |
必要なスキル | プログラミング言語スキル、データベース・サーバ知識 |
●サーバエンジニア
サーバエンジニアは、Webサーバやファイルサーバ、メールサーバなど、データとアプリケーションを格納するサーバシステムの設計、運用、保守を行うエンジニアです。サーバエンジニアはサーバの性能や信頼性、セキュリティの最適化に不可欠です。サーバやOSの詳細な知識に加えて、ネットワークの基礎、データベース管理、時にはクラウドベースのソリューションの実装といった幅広いスキルが要求されます。また、緊急時の対応やシステムの障害復旧計画の策定もサーバエンジニアの重要な役割の1つです。
職種 | サーバエンジニア |
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特徴 | Webサーバやファイルサーバなどのサーバシステムの設計、構築、運用、保守 |
平均年収(万円) | 約470万円 |
必要なスキル | サーバOS知識、セキュリティ、コンピューターアーキテクト、クラウドスキル |
開発したいシステムの種類によって、必要なエンジニアや開発会社のスキルは異なります。そのため、自社が求めるエンジニアの種類やスキルを見極めることが大切です。
ここまで、システム開発のためにシステムエンジニアを採用する時に必要なスキルや職種などを詳しく解説しました。しかし、自社でシステムエンジニアを見つけて開発をするのは難しいと感じた方もいるかもしれません。
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