採用管理システムを導入することで、採用業務のコストパフォーマンスを上げる企業が増えています。採用管理システムは、簡単に募集をかけることができるのはもちろんのこと、面接日程の調整がスムーズに行えるなど、多くのメリットがあります。担当者の業務負担を減らし、効率的に採用業務が行えるため、注目を集めています。採用管理システムは、現在、数多くのサービスがリリースされています。その中から自社に合ったシステムを選ぶにはどのような点をチェックすれば良いのでしょうか?本記事では、自社に合う採用管理システムを導入するために、料金体系や費用の目安から導入する際の選び方、比較ポイントまでを解説します。
目次
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採用管理システムとは?
採用管理システムとはその名の通り、採用業務のプロセスである募集から採用、その後のフォローまでを一元管理できるシステムです。英語では「Applicant Tracking System」と表し、頭文字をとって「ATS」とも呼ばれています。
企業の採用活動は、採用計画の立案から募集方法の選定、選考基準や選考方法の決定、入社後の育成など多岐にわたります。応募総数が多ければ多いほど、担当者の負担は増えてしまいます。採用プロセスをスムーズに行うには、適切なタイミングで適切なフォローを行うことが必要です。そのためには、応募者一人ひとりの進捗管理が欠かせません。
こうした担当者の業務をサポートし、企業の採用に関する業務を効率化するのが採用管理システムです。
採用管理システムは、採用プロセスを見える化し、フォローするべき適切なタイミングを示してくれます。また、応募者が採用プロセスのどの段階にあって、どのような評価を受けているかが追跡できるため、スムーズな採用活動を行うのに役立ちます。
昨今では少子高齢化や労働人口の減少、働き方改革の波などにより、企業は優秀な人材を早急に確保する必要が出てきました。自社にとって必要な人材を確保することは、企業の持続的な成長に繋がるため、採用業務は企業運営において非常に重要なものです。採用管理システムを導入することで採用業務の重要な部分に注力する余力を生み採用力の強化が期待できます。
採用管理システムの料金体系と費用の目安
実際に採用管理システムを導入しようと考える際、気になるのは費用ではないでしょうか?本章では、採用管理システムの料金体系と費用の目安を解説していきます。
採用管理システムは、オンプレミス型とクラウド型と2つの種類があるため、どちらを選択するかによって料金体系や導入にかかる費用は大きく変わっていきます。
オンプレミス型とクラウド型には、それぞれメリットや特徴があります。導入を検討する際は、どちらが自社の運用形態に適しているかを確認しましょう。
●採用管理システムの料金体系
採用管理システムの料金体系は、以下のようになっています。
初期費用+月額料金+オプション料金
初期費用とは、システムを導入する際にかかる費用です。オンプレミス型で導入を行う場合は、採用管理システムのソフトのほかにサーバー費用などのハードウェア代もかかります。そのため、オンプレミス型の初期費用は高額になってしまうことが多いでしょう。一方で、クラウド型はインターネット環境を活用して導入するものなので、サーバーなどを立てる必要はありません。そのため、クラウド型の場合は初期費用がかからないケースもあります。
初期費用の目安としては無料のものから20万円程度が相場です。
月額費用は、月々のシステム利用料です。基本機能を利用するための料金体系で提供されているシステムもあれば、利用するユーザー数によって料金が変わるシステムもあります。そのため自社の月額料金がいくらになるかは、ベンダー企業から見積もりをきちんと取得して比較することが大切です。
オプション料金とは、基本機能だけでは自社の採用業務をまかないきれない場合、機能を付け足す際に発生するものです。基本機能のみでまかなえれば費用が発生することはありませんが、操作感やほかのシステムとの連携が優れているという理由から、オプションとして機能を追加してでも採用したい場合に発生します。
自社にどれくらいのコストがかかるかは、導入費用だけでなく月額料金などを含めた長期的な視点から見ることが大切です。
●費用の目安
費用の目安は、システムによって大きく変わってきます。なぜなら企業の規模感によって適応するシステムが変わったり、搭載されている機能によって料金が変わったりする可能性があるからです。自社の規模感などから、費用をベンダー企業に見積もりとして出してもらいましょう。
クラウド型の場合は月額費用がいくらかかるのか、利用するユーザー数によって変わるのかを見ていくと良いでしょう。
ユーザー数によって変わるものの場合、月額費用は1万円〜10万円が相場です。自社で利用するユーザー数を踏まえて、いくらかかるのかを見ていくことが大切です。
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採用管理システムの機能
採用管理システムに搭載されている機能は多岐にわたります。採用プロセスにおいて、多くの業務が発生した際、それに対応を行う必要があるからです。主なシステムは以下の通りです。
●求人案件の管理
応募者がどれくらいなのか、どのように求人を進めていけば効果的かをサポートしてくれます。
●複数の求人情報を作成
現在、多くの求人媒体がサービスを行っています。1つの求人媒体に絞って案件を出している企業は少ないでしょう。そのため、様々な求人媒体に対応した複数の求人情報の作成も行えます。
●採用タスク・スケジュール管理
最も採用管理システムの効果を実感する機能です。応募書類の受付から面接日時の連絡など、採用業務の一連の流れをタスクとして管理できるので、担当者はシステムを見れば何をするべきかが一目でわかります。導入すれば、効率的に業務を行うことができます。
●応募者の情報を管理
応募者の履歴書の管理や面接時の評価の管理、次のプロセスへ進むかどうかの進捗管理があります。応募者それぞれを個別に管理できるので、業務の手間が大幅に削減できます。
●応募者との連絡内容を管理
応募者への面接日程の連絡などを忘れないように管理する機能です。応募者が多ければ多いほど、日程調整は難しくなります。応募者に連絡を忘れてしまうケースも少なくありません。こうしたヒューマンエラーが起こらないように、適切なサポートを行ってくれます。
●内定通知
内定が出た応募者に対して内定通知を行うと同時にフォローも行うことができます。スムーズな内定者管理が可能です。
採用管理システムを目的で選ぶ
採用管理システムは、それぞれに特徴や強みが異なります。昨今の採用市場は、リファラル採用(自社の社員から知人や友人を紹介してもらう手法)を行っている企業もあれば、ダイレクトリクルーティング(企業自身が直接求職者にアプローチする手法)に力を入れている企業など様々です。
自社がどのような採用手法を行うか、採用したい対象はどこなのかによって、適切なシステムは変わってきます。本章では、以下の4つの対象に対して、どのようなシステムが利用しやすいかを解説します。
●幅広く活用したい
自社の業務形態が多岐にわたり、新卒や中途、アルバイトなど幅広く採用したい場合は、様々な求人を一元管理できるものがおすすめです。応募求人によって管理するシステムが変わってしまうと、担当者の業務が増えてしまいます。幅広い人材の採用を検討している場合は、求人を一元管理できるものが良いでしょう。
●新卒採用に活用したい
新卒採用で活用したい場合は、新卒採用に特化したシステムを選択するのがおすすめです。新卒採用の場合は、多くの学生がターゲットになるため、応募者の管理もエントリーの時点から適切に行う必要があります。選考もスムーズに進める必要があるので、選考管理が優れている点は欠かせません。
学生の連絡ツールのメインはLINEになっているため、LINEで連絡が行える機能などがあれば、新卒採用での活用に繋がります。
●中途採用に活用したい
中途採用に活用したい場合は、自社が中途採用をどのような手法で行うかによってシステムの選び方が変わってきます。例えば、リファラル採用などを強化して人材を確保したい場合は、リファラル採用に特化したシステムを導入することが最適でしょう。
エージェントサービスや人材派遣会社などから人材を確保したい場合は、エージェント管理に優れているものや複数の求人管理を簡単に行えるものがおすすめです。自社がどの手法で中途採用を行うかで最適なシステムは変わるため、自社の採用手法が固まってから選択すると良いでしょう。
●アルバイト採用に活用したい
アルバイト採用に活用したい場合は、Web面接が可能な採用管理システムなど、アルバイト採用に特化したシステムを選択するのがおすすめです。
アルバイト採用は人材が流動的なため、エントリー受付からすぐ対応することが求められます。また応募する時間も幅広いため、24時間エントリー可能なシステムを導入すれば、応募者を取りこぼす心配がありません。
採用管理システムの比較ポイント
それぞれの比較ポイントについて解説します。
●初期費用
初期費用は自社の規模によって変わります。初期費用が安いからといって導入すると、本当に必要な機能が搭載されておらず、自社の採用業務の課題解決に至らないケースもあります。
また、全く必要がないのに機能を追加した場合、費用が高額になってしまいます。自社の必要な機能は何か、解決したい課題は何かを明確にしたうえで、適切な初期費用かを比較検討していくと良いでしょう。
●企業規模に合っているか
採用管理システムに限らず、システムの導入時は企業規模によって必要な機能や料金体系が変わります。自社の規模に合ったシステムを選ばなければ、きちんとした効果は発揮されず、費用対効果も悪くなってしまいます。
利用するユーザー数によって料金が変わるシステムが多いため、自社の企業規模に合ったシステムかどうかの確認は非常に大切です。
●操作性
採用管理システムを導入したとしても、操作しにくいシステムを導入してしまっては、導入前よりも業務負担が大きくなってしまう可能性が高くなります。操作性は、今後の運用において非常に重要なポイントです。システムによっては、トライアル期間を設けて無料で利用ができるものもあるので、気になるシステムがあれば利用してみるのも良いでしょう。
誰でも簡単に操作ができるのが理想ですので、直感的な操作性かを確認することが大切です。
●サポート体制
システムは、導入時も大切ですが、長期間きちんと運用していけることが最も大切です。運用していく中では、トラブルが発生したり、システムでわからない点が出て来たりすることが想定されます。その際のサポート体制が整っているかを確認することも大切です。
サポートの時間帯や内容、種類などを確認したうえで安心した運用ができるかどうかが決まります。自社の運用形態に合ったサポート体制になっているかを、必ず確認しましょう。
●セキュリティ
採用管理システムの中には、個人情報などの機密情報が多く管理されています。外部への流出は絶対に避けなければなりません。外部への流出を起こしてしまうと、自社の社会的信用が落ちてしまいます。採用活動だけに止まらず、経営にも大きな影響を及ぼしてしまうでしょう。
セキュリティ体制はどのようになっているか、通信の暗号化はされているか、インシデント管理はできているかなどを確認することが大切です。
●新卒・中途・アルバイト採用のどの採用業務に使用したいのか
前章でも解説したように、新卒・中途・アルバイト採用のうち、どの採用業務を強化したいのかで適切な採用管理システムは変わってきます。まずは自社がどの対象に行いたいかを明確に決め、その対象に特化したシステムで比較検討を行うことが大切です。
●応募者にとっての使いやすさ
採用管理システムは担当者など社内の人の使いやすさはもちろんのこと、応募者にとっても使いやすいシステムであることが重要です。システムが使いやすければ、応募にストレスを感じることなくスムーズに手続きができます。
連絡もLINEとの連携が行えることで、よりスムーズなやり取りに繋がります。応募者視点からの使いやすさも忘れないように意識しましょう。
自社の採用業務に特化したシステムを導入したいのであれば、採用管理システムの外注も選択肢の1つです。外注先は発注ナビから簡単に探すことができます。詳しくは「即戦力のシステム開発会社を探すなら|発注ナビへ相談」をご覧ください。法人向けの開発会社をお探しなら、ぜひ発注ナビの利用をご検討ください。
まとめ
自社に合った採用管理システムを導入するには、自社が採用業務で確保したい人材の対象を定めることが大切です。採用管理システムは様々な種類がリリースされており、それぞれに特化したものや強みがあります。
自社の採用業務をより効率化し、優秀な人材を確保するためにも、本記事の比較ポイントなどを押さえたうえで、採用管理システムを導入してみてください。
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