クラウドサービスが定着しつつある中で、Googleからもサービスがリリースされています。いわゆる「GCP(Google Cloud Platform)」というサービスです。データ運用や需要予測など多岐にわたって活用できる点が特徴として挙げられます。なお導入を検討している方の中には、料金体系が気になっている方もいるのではないでしょうか?
GCPの料金体系や料金計算ツールについて詳しく解説するとともに、コストを抑えるために役立つ方法なども併せてご紹介します。
目次
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GCP(Google Cloud Platform)とは?
GCP(Google Cloud Platform)はGoogleが提供するクラウドサービスの総称です。
GCPではデータ運用やシステム開発などあらゆる業務に役立つサービスが展開されています。いずれのサービスも、法人・個人問わず利用可能となっています。
まずは、ほかのサービスとの違いについて見ていきましょう。
●GCPとMicrosoft Azure (Azure)の違い
GCPはGoogleが提供しているクラウドサービスであるのに対して、Microsoft社が提供しているクラウドサービスが「Azure」です。Windowsベースで構築されているクラウドサービスであり、GCP とは異なり、Officeに代表されるMicrosoft製品と馴染みやすい点が特徴として挙げられます。
●GCPとAWSの違い
クラウドサービスの中で、シェア率トップを誇るのがAmazon系列の会社によって提供されているAWS(Amazon Web Services)です。AWS は、GCPと比較して、量子コンピューターや5G通信システムなどに代表される最新技術にも対応しており、幅広い用途に活用できます。
GCPの料金体系
GCPの料金体系について、「初期費用」「使用料(月額料金)」「解約金」の3つの角度から解説していきます。
●初期費用
GCPはGoogleが提供するサーバー環境を使用するため、初期費用は無料です。また、クラウドの利点を活かして、サーバーやネットワークを導入するための物理的な手間やそれにかかる人件費も同時に削減できます。できるだけ初期費用をかけずに各種システムを活用したい方にとっておすすめのサービスです。
●使用料(月額料金)
GCPの使用料に関しては「従量課金制」が採用されています。従量課金制は、利用した分だけ支払う制度です。そのため、無駄な費用がかかりません。毎月一定額を支払う月額料金制であれば、使わない月にも費用が発生します。GCPの良心的な料金体系は利用者側にとっては大きなメリットとなります。
ただし、闇雲に使ってしまうと、気がつけば予算をオーバーしてしまったという事態には注意が必要です。こうしたリスクを避けるために「予算アラート」というサービスもついています。あらかじめ設定した予算を超えた際に通知を受けることができるサービスです。また、GCPは課金について相談できるサポート体制も整っているため、安心して利用できます。
●解約金
GCPは前述したように従量課金制を採用しているため、その都度料金が発生します。そのため、必要がなくなれば「サービスの無効」を選ぶだけで解約が済みます。もちろん、解約金を支払う必要もありません。実際に使い始めた後も、気にせずに自分のタイミングで解約できる点は魅力の1つといえます。
GCP料金の支払い方法
GCPの契約方法に関しては「Googleとの直接契約」ならびに「Google Cloudパートナー企業との契約」の2パターンの方法が用意されています。Googleと直接契約した場合は、USドルクレジットカード払いが基本です。一方で、Google Cloudパートナー企業と契約を行った場合は、パートナーが請求を代行し、円通貨で支払いができます。なお個人で契約したけれどクレジットカード払いができない場合は、請求書払いが可能なGoogle Cloudパートナー企業を介して契約するのがおすすめです。
なお現在のシステムから、クラウドサービスへ移行するのであれば、外注するのも方法の1つです。とはいえ、数ある開発会社の中からマッチする会社を選ぶのは簡単なことではありません。また、時間や手間もかかるため、なかなか外注に踏み切れないというご相談も。
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GCPの料金計算ツールでコストを具体化
シンプルなGCPの料金体系ですが、導入前には確実な金額を把握しておくのが重要です。また、導入を検討している段階では、複数のパターンを確認しておくと選択の余地が広がります。そのため、GCPでは、コストを具体化できる料金計算ツールが用意されています。ツールを活用して算出された料金を参考に導入を検討していきしょう。
●料金計算ツールとは?
GCPを導入するにあたり、コストを具体化する際に活用したいのが「Google Cloud Pricing Calculator」という計算ツールです。利用を検討している機能やインスタンス数、使用容量などの必要事項を入力すると、機能ごとの利用料金をシミュレーションできます。1ヶ月間の概算を教えてくれるため、非常に便利なツールです。
●料金計算ツールの使い方と見積もり例
まず「Google Cloud Pricing Calculator」のページにアクセスしましょう。入力フォームが開くため、上部にあるアイコンから導入を検討しているサービスを選びます。
表示されるフォームに必要事項を入力し、「ADD TO ESTIMATE」ボタンをクリックします。
「Compute Engine」を例に、インスタンス数3の場合にかかる見積もりを確認してみました。
インスタンス数3の場合では、1ヶ月で146.76USドルという結果になりました。
このように、機能ごとに計算を行い、必要な機能の計算がすべて完了したら、それを合計することで導入費用を見積もることができます。
ぜひ、一度お試しください。
GCPの料金や運用コストを抑える4つの方法
導入費用や解約料がかからないうえに従量課金制が採用されていることから、リーズナブルに利用できるGCPですが、運用コストを削減するためには、以下に挙げる4つの方法を押さえておくことが大切です。
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無料枠を活用する
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利用金額や使用量に応じた割引制度を利用する
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IT導入補助金を活用する
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パートナー企業を経由して割引サービスを活用する
●無料枠を活用する
まず、押さえておきたいのがGCPに導入されている無料枠です。GCPでは、300ドルに相当する無料トライアルを90日間利用できます。じっくりとサービスを体験したうえで検討できるため、無駄のない導入ができます。
さらに、見逃せないのが「Always Free」というサービスです。「Big Query」や「Compute」、「Cloud Storage」などの代表的なプロダクトを、使用料上限内であれば無料で使えます。Always Freeに該当するプロダクトは20種類を超えており、誰でも活用可能です。
●利用金額や使用量に応じた割引制度を利用する
長期的に利用することが決まっている場合は、事前に1年間分もしくは3年間分の支払いのようにまとめて支払うことをおすすめします。最大57%引きで購入可能です。メモリ最適化マシンタイプであれば70%も割引されるため、大きなコスト削減になります。これを「確約利用割引」といいます。
実際、どの程度プロダクトを利用しているのか、現時点での利用料はいくらかなどを確認できるコスト管理ツールが無料で提供されているほか、シミュレーションツールもあるため、確約利用割引を活用するべきかどうかを比較してみると良いでしょう。費用傾向や削減できるコストが可視化できるため、賢く割引制度を利用できます。また、自動計算シミュレーション以外にも、Google Cloudが提供するカスタム見積もりが無料で取得できるため、活用するとより正確に検討できます。
●IT導入補助金を活用する
Google Cloudパートナー企業と契約をする場合は、「IT導入支援事業者」として認定されている企業を選ぶのがおすすめです。ITツールを導入する際に費用のサポートを受けられる補助金に「IT導入補助金」というものがあります。この補助金は、IT導入支援事業者に認定された企業の支援を受けて申請する必要がありますが、活用すると導入費用が抑えられます。
●パートナー企業を経由して割引サービスを活用する
Google Cloudパートナー企業では、各社でオリジナルの割引サービスを提供しているケースがあります。パートナー企業経由で契約することで、割り引かれた料金で使うことも可能です。特に利用するサービスが多く、トータルの利用料金が多額になるような場合は、比例して割引額も増加します。そのため、本格的にGCPを導入しようと検討している方は、割引サービスを提供するパートナー企業を経由したほうが良いといえます。なおパートナー企業を選ぶ際は、複数企業を比較検討したうえで、よりリーズナブルに契約ができる企業を見つけましょう。
今回は、Googleが提供するクラウドサービス「GCP」の料金体系やコストを抑えるためのポイントなどについてご紹介しました。GCPは契約段階で費用がかからないうえに、従量課金制が導入されているため、使用頻度が少ない方には低コストで使えるクラウドサービスといえます。また、無料トライアル期間や割引サービスなど、初めて利用する方でも導入しやすい環境が整っています。
一方で、月額使用料が決まっていない分、しっかりと利用者側でコントロールすることが大切です。利用するサービスをむやみに増やしてしまえば、予算オーバーになってしまいます。こうしたリスクを避けるためにも、計算ツール「Google Cloud Pricing Calculator」を賢く活用しましょう。
なお、現在のシステムからクラウドサービスへの移行を考えている場合は、外注に出すのも1つの方法です。
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