今回は、Google検索のアルゴリズムがどのように変遷してきたかについて。
検索アルゴリズムはSEO対策とのいたちごっこ
SEOと特に関係が深いのは「パンダ」と「ペンギン」
安直・悪質なSEO対策はもう通用しない
はじめに
永遠のいたちごっこ ついに終止符?
Google検索の歴史は、安直・悪質なSEO施策との戦いの歴史でもあります。
ユーザーにとって真に役立つ良心的なサイトを優先的に紹介したいGoogle。それに対し、サイトの検索順位を上げるためあの手この手を編み出してきたSEO業者。Googleはそのような「故意による検索順位の操作」を排除するため、検索アルゴリズムをアップデートし続けてきました。
そのおかげで、近年では安直・悪質なSEO対策は効力を失い、Googleの理念であるといわれる「ユーザーの意図を正確に把握し、ユーザーのニーズにぴったり一致するものを返す」というSEO手法がようやく正攻法として定着してきました。
今回はGoogleが検索の質を高めるためにどのようにアルゴリズムをアップデートしてきたのかを振り返りましょう。
Google検索クロニクル
Google検索のアップデートはあまりに多岐にわたり回数が多いので、すべては紹介しきれません。ここでは、SEOに関係が深い特に重要なアップデートだけを紹介していきます。
・2003年2月「ボストン」…初めて名前をつけて発表したアルゴリズムアップデート。これ以降、「キーワードをむやみに放り込む」などの安直な施策は通用しなくなりました。
・2003年11月「フロリダ」…リンクの関連性やサイトのオーソリティ度をランキングに盛り込んだアップデート。これ以降ウェブスパムの有効性は失われました。さらに精度を上げるため、オースチン、ブランデーといったアップデートも後に行われました。
・2005年10月「ジャガー」…リンクスパム対策のためのアップデート。
・2010年5月「メーデー」…コンテンツの内容に初めて踏み込んだアップデート。ただあるだけのページなどは評価されにくくなりました。
・2011年2月「パンダ」…「ペンギン」と並ぶ、SEO施策上もっとも影響力の大きいアップデート。コンテンツの「内容価値」を評価し、検索順位に大きな影響を与えました。パンダアップデートは今日に至るまでたびたびバージョンアップされています(後述)。
・2012年4月「ペンギン」…故意的に検索順位を操作しようとする「作為的SEO」を排除するためのアップデート。パンダ同様、たびたびバージョンアップが続けられています。
・2013年8月「ハミングバード」…日常会話のような自然言語での検索力が向上しました。
パンダとペンギン
パンダアップデートは、
・2012年7月 日本語での検索に採用
・2014年5月 バージョン4.0を実施
などの大きな改革のほか、特に発表なく数か月に1度のペースでマイナー・バージョンアップが繰り返されています。
ペンギンアップデートは
・2013年5月 バージョン2.0を実施
・2014年10月 バージョン3.0を実施
などの大きな変革のほか、0.1~0.2刻みのアップデートが繰り返されています。パンダよりペースは遅く、2.1から3.0へのアップデートには約1年の隔たりがあります。
おわりに
Googleは現在人工知能の開発に注力しています。Google製の人工神経回路網は、絵や写真を見てそれが何を意味するか「概念を認識」できるレベルにまで来ていると言われています。
いつか、人間の専門家以上に詳細なサイト評価ができるまで、アップデートは続くのかもしれませんね。
<参考URL>
itomakihitode
http://itomakihitode.jp/term/?p=seo_taisaku_algorithm
Google、華麗なるアルゴリズムアップデートの歴史
http://www.hivelocity.co.jp/blog/27512
Googleアルゴリズム歴史
http://growthseed.jp/infographic/
Google 主な検索アルゴリズム/検索技術 変更の歴史 7+1選
http://www.sem-r.com/news-2013/20131220143954.html
人類はAIを恐れる必要はない:Googleエリック・シュミット語る
http://wired.jp/2014/12/10/dont-fear-the-artificially-intelligent/2/