
通販システムとは、通販事業における販売業務やデータ管理に関するソリューションシステムです。
通信販売市場の拡大にしたがって、通販システムの重要性はこれまで以上に大きくなっています。
通販システムを活用して、実店舗を持たずにオンラインのみで商品を販売する店舗も人気です。
通販システムは、それらの取引を一元管理できる機能を備えています。
今回は、通販システムの基礎知識や導入のメリット、通販システムの選び方のポイントなどをご紹介します。
目次
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通販システムとは?特長を詳しく解説

通販システムを導入する際、その役割や対応できる業務範囲をしっかりと理解しておくことが重要です。
ここでは、通販システムの基本的な役割から、一元管理などの特長、フルフィルメントサービスについて紹介します。
●通販システムの基本的な役割
通販システムは、通信販売での販売事業に特化した管理システムです。通信販売で商品が注文されてからお客様の手元に届くまでの、受注、売上登録、在庫管理との連携、顧客管理、出荷など一連の業務すべてを処理します。
通信販売には、「アナログ通販」と「ネット通販」の2種類があります。アナログ通販とは、カタログなどを見本にして電話、FAX、郵便などで注文を受け付ける従来型の通信販売です。一方、ネット通販は大手ECモールや自社ECサイトで商品を販売し、Web上で注文を受け付けるオンラインでの通信販売です。
●多様な受注チャネルを一元管理可能
受注チャネルが多様化しても、通販システムはすべてをまとめて管理できます。
受注チャネルが多様化してそれぞれのシステムが分かれていると、連携に時間や手間がかかり、ミスが発生してしまいます。通販システムがあれば、アナログでの受注や自社ECサイト、オンラインショッピングモールへの出店など異なるチャネルでの受注・顧客管理・在庫管理・入金確認・出荷などを一元的に管理し、自動的に処理ができます。
●フルフィルメントサービスとも呼ばれる
通販システムは「フルフィルメントサービス」とも呼ばれます。一般的にフルフィルメントサービスに含まれるのは、仕入れ、受注、梱包、出荷、クレーム処理、入金管理、代金の回収の各段階です。サービスによっては、プロモーションやマーケティング分析などの支援も行います。ショップ側は作業やコストを大きく削減でき、実店舗の管理やマーケティング、商品開発などの本来の業務に専念できます。
フルフィルメントサービスを提供している会社としては、Amazonが代表的です。Amazonには、「Amazonマーケットプレイス」という小口通信販売向けのスペースがあり、フルフィルメントサービスや通販システムを提供し、通販ビジネスを支援しています。ショップ側は必要な機能だけを利用して、低コストでオンラインショップを運用できます。
通販システムのバックヤード機能

企業によってサービスは異なりますが、売上から出荷までの処理を一元的に管理し、自動的に処理するための通販システムのバックヤード機能についてご紹介します。
●受注管理
自社のECサイトや一つのネットショップに限らず、複数の受注チャネルから来る注文情報を取りまとめることが可能です。顧客照会、注文ステータスの確認、返品情報、クレジットカードの与信処理など受注時に必要な処理を実行でき、海外からの受注にも対応します。
2つ以上の販売チャネルやECモールでショップを持っている場合は、通販システムを導入するとシステムの導入効果が高まります。
●商品管理
仕入れや在庫状況などを正確に管理し、誤出荷や在庫切れによる売り越しを防ぐために、重要な機能です。納期や在庫の管理、自動的な棚卸作業も可能で、複数の販売チャネルがある場合にも、各チャネルで在庫状況を連携して対応します。
●顧客管理
顧客情報やお客様とのコミュニケーション履歴、ステータスなどを管理します。お客様の購買履歴やポイントの付与状況、コミュニケーション履歴などを管理することで、コールセンターの業務を効率化します。複数の販売チャネルで重複したデータを統合できる機能もあります。
●入金管理
振込決済、代引決済、後払い決済、クレジットカード自動引き落としなど、通信販売では実店舗よりも多様な決済方法が使われます。それらに対応するため、さまざまな入金方法に対応した処理が可能で、支払い方法に合わせた各種伝票や帳票類も発行できます。また、未入金の場合は、自動的に督促の連絡やアラート通知を設定することも可能です。
●出荷管理
通常の出荷指示だけでなく、月に1回の定期購入商品の発送など、カスタマイズした出荷にも対応しています。通常の納品書や請求書はもちろん、ギフト用にカスタマイズした納品書を作成したり、出荷準備時にピッキングリストをつけたりもできます。納付書サポート機能があれば、納付書に購入を促すチラシを同封することも可能です。
これらのバックヤード機能のほかに、オプションとしてプロモーション管理やサンプル配布、販売分析、顧客分析機能などがあるソフトウェアを付けることもできます。
通販システム導入のメリット

通販システムは業務を効率化し、正確な受注から出荷までをトータルでサポートします。通販システムの導入を検討している方に、通販システムを導入することで得られるメリットを具体的にご紹介します。
●業務の効率化
通販システムの導入により、受注から配送、決済までの業務を一元的に行うことができるため業務が効率化でき、ミスを減らすことができます。情報や問い合わせ窓口も一元化されるので、問い合わせへの対応も容易になり、対応の時間やコストを軽減できます。それによって人件費削減につながるほか、商品企画や販売などそのほかの業務に注力できるようになるでしょう。
●出荷作業の負担軽減
通信販売では単品購入など小口の出荷が多く、管理が大変です。しかし、通販の物流は「無事に届いて当たり前」と考えられており、さらには即日出荷、時間指定到着に対応、1回の注文で複数箇所への配達や送り主の名前変更が可能など、高いレベルのサービスが求められています。
通販システムを導入することで、通常の受注から出荷までの一連の作業を自動的に処理するため、手作業で行う業務が減ります。そのため、時間を短縮し、人為的なミスを減らすことができます。
●販売機会の損失を防ぐ
通販システムで正確な在庫管理が可能になることで、在庫過少による販売機会の損失(売り逃し)や、在庫過多(売れ残り)による商品廃棄を減らせます。特殊な販売形態にも対応できるため、例えば、期間限定の価格変更や限定数のみの販売といった一時的なキャンペーンとしての新しいマーケティング施策を実施できます。
通販システム選びのポイント

通販システムは基幹システムの一つであるため、一度導入すると変更するのは容易ではありません。通販システムの二つのポイントを比較しながら、自社に合ったシステムを選びましょう。
●自社の販売チャネル・規模に合うか確認する
通販システムを選ぶ際は、まず自社の販売チャネルと取引規模に合っているかを確認することが重要です。
自社のECサイトだけでなく、複数のECモールや実店舗、コールセンターなど、現在利用しているチャネルを洗い出し、それぞれの受注量や今後の成長見込みも踏まえて検討しましょう。
小規模なのに多機能・高価格なシステムを選ぶと運用コストが負担になりますし、逆に過小スペックのシステムを選んでしまうと、すぐに処理能力が限界を迎えてしまうといった可能性があります。
現状と数年先の姿をイメージし、無理なく使い続けられる規模感かどうかを見極めていきましょう。
●重要視する機能で選ぶ
アナログ通販とネット通販では、重要視する機能が異なります。
アナログ通販では、「顧客管理や顧客分析を行ってターゲットを明確にする」「それぞれの顧客に合わせた商品をタイミングよく
勧める」「顧客をリピート客にするための戦略を分析する」ということが重要になります。さらに、顧客とのやり取りは基本的に電話やメールになるので、サポート体制も必要でしょう。
一方、ネット通販では、「受注管理から出荷までの処理をスムーズに行える」「正確な在庫管理ができる」という点が重要です。ネット通販は販売チャネルが複数あり、受注や出荷の形態も多様なので、それらに対応してスムーズに処理を行えることが必要です。
●既存システム・モールとの連携性で選ぶ
既存の基幹システムや会計ソフト、倉庫管理システム、各種ECモールとの連携性を重視して選ぶ必要があります。
連携機能が不十分だと、受注や在庫、顧客情報を二重入力する手間が発生し、ミスやタイムロスにつながります。CSV連携だけでなくAPI連携に対応しているか、主要モールやカートサービス用の標準連携機能があるかも確認しましょう。
将来的に新しいモールや外部サービスを追加する可能性がある場合は、どの程度柔軟に連携を拡張できるかも事前にチェックしておくと安心です。
●サポート体制で選ぶ
通販システムは顧客対応に直結するため、導入時や運用中のトラブル発生時に迅速なサポートが必要です。そのため、サポート体制もよく確認してから、システムを選びましょう。導入時には専門スタッフによる機能説明や初期設定、活用方法サポートがあるか、運用を開始してからは障害やトラブルなどの問題発生時に迅速に対応してくれるサポート体制があるか、それぞれにかかる費用はどのくらいかなどを詳しく確認しましょう。
●将来の拡張性・カスタマイズ性を確認する
事業が成長すると、取り扱い商品数やチャネル、プロモーション施策が増え、求める機能も変化していきます。また、消費税率などの変動があれば通販システムの更新は必須になります。
そのため、初期導入時だけでなく、将来どこまで機能追加やカスタマイズが可能かを確認しておくことが重要です。
オプション機能の追加や他システムとの新規連携がどの程度柔軟に行えるか、画面や帳票のカスタマイズ範囲、個別開発の可否と費用感などもチェックポイントになります。
拡張性が低いシステムを選んでしまうと、数年後に全面的なリプレイスが必要になる可能性もあり、結果的にコストと工数が大きく膨らむといったリスクにつながりかねません。
さらに、導入後のサポートやアップデートの頻度も合わせて確認しておきましょう。
通販システムに関するよくある質問(FAQ)
ポイントを整理し、Q&A形式でまとめました。
Q. 通販システムとは何ですか?
A. 通販システムとは、受注から出荷、顧客管理までの一連の通信販売業務を一元管理するシステムのことです。商品が注文されてから手元に届くまでのプロセスをデジタル上で一括処理し、在庫連携や売上登録を自動化することで、正確かつスピーディーな店舗運営を実現する役割を担います。
Q. 通販システムにはどのようなバックヤード機能が備わっていますか?
A. 受注管理、商品・在庫管理、顧客管理、入金管理、および出荷管理という基幹機能が主に備わっています。複数チャネルからの注文統合や、リアルタイムな在庫更新、購入履歴の蓄積、さらには定期購入や多様な決済への対応まで、通信販売の裏側を支える多角的な機能が提供されています。
Q. 通販システムを導入するメリットは何ですか?
A. 業務全体の効率化、出荷作業の負担軽減、および販売機会損失の防止が主なメリットです。受注から決済までを一元管理することで二重入力を排し、自動処理によって人為的ミスを削減できるだけでなく、正確な在庫把握により売り逃しや過剰在庫を防ぐことが可能になります。
Q. 自社に合った通販システムの選び方のポイントは何ですか?
A. 自社の販売形態に最適な機能性と、万全なサポート体制を確認することが重要です。ネット通販やアナログ通販といった形態に合う機能を選定するとともに、税率改正への自動対応やトラブル時の迅速なサポート、初期設定の支援体制があるかを見極めることが、安定運用の鍵となります。
Q. 受注チャネルが多様化している場合、どのように管理すべきですか?
A. 通販システムを用いて異なるチャネルの情報を一つの基盤に集約し、一元的に管理することが極めて有効です。チャネルごとに個別のシステムを使うと連携ミスや無駄な工数が発生しやすいため、受注や在庫、顧客情報を統合することで、効率的でミスのない運用体制を構築できます。
通販システムは通販事業に必須の基幹システム

通信販売の市場は年々拡大し、海外からの注文(越境EC需要)も増えています。
販売する商品も多様化し、楽天市場やAmazonといった大手のショッピングモールでは、車や不動産などの高額商品や、車検などのメンテナンス業務を通信販売の形で販売しています。
通信販売での利益を最大化し、業務を効率化するためには通販システムの導入は不可欠です。
より効率的な販売が行えるよう、自社の商品や販売形態に合った通販システムを選んで導入しましょう。
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