現代ビジネス環境では、多くの顧客情報を取り扱い、効率的な情報共有が求められています。紙媒体では限界があり、社内の情報共有が不十分だと、連絡漏れやコミュニケーションエラーが発生し、トラブルの原因となりかねません。そこで、情報共有システムが大きな成果を生む可能性があります。本記事では、情報共有システム導入を検討している方に向け、費用相場、主な種類・機能、導入前に決めておくべき重要なポイントを解説します。
目次
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情報共有システムの費用目安は?
情報共有システムは、社内の連絡漏れやミス、コミュニケーションエラーを防ぐ重要なツールですが、導入費用が分からず踏み切れない担当者も少なくありません。一般的に、情報共有システムの開発費用の目安は300万~500万円程度です。以下では外注した際の費用相場について説明します。また、情報共有システムを始めとするシステム開発・導入費用の主な要素は人件費です。具体的には、エンジニアの単価と工程ごとの工数の組み合わせで費用を算出します。
システム開発の人件費を明確にすることは難しいですが、エンジニアのスキル、発注時期、所属する企業規模など、さまざまな要素が影響を与えます。大まかな目安として、各企業ではエンジニアに対する単価(1人月)を考えることが重要です。この人月単価と開発期間、開発に必要な人月数を掛け算することで、開発に必要な人件費が算出します。以下では、費用がどのようにかかるか、単価と工数に分けて詳しく解説します。
●エンジニアごとに発生する単価とは
エンジニアの単価は企業によって異なるものの、特定の知識が必要なプロフェッショナルスキルや資格を持つエンジニアが必要な場合、通常より高い単価が設定されることがあります。また、開発プロセスではプログラマだけでなく、進捗管理やマネジメントを行うプロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダー、システム設計を担当するシステムエンジニアなど、さまざまな役割を果たすエンジニアが参加しています。
職種 | 人月単価 |
---|---|
システムエンジニア初級 | 30万〜60万円 |
システムエンジニア中級 | 80万〜100万円 |
プログラマ初級 | 30万〜60万円 |
プログラマ中級 | 80万〜100万円 |
Webエンジニア | 60万〜80万円 |
ネットワークエンジニア | 50万円程度 |
セキュリティエンジニア | 90万円程度 |
プロジェクトマネージャー | 100万〜150万円 |
プロジェクトリーダー | 80万〜120万円 |
●開発工程ごとの作業工数とは
システム開発には、実際にプログラミングを行うプログラマだけでなく、様々な工程で参加するエンジニアがいます。要件定義をシステムにどのように組み込むか決める設計段階がありますが、他にも多くの工程を経て開発が進行します。そのため、システム開発の各工程で、それぞれ異なる工数が必要となります。
開発費用を抑えるために
これまで開発の主要な費用である人件費と工数について説明してきました。では、開発費を抑えるためにはどのような方法があるでしょうか。開発費を抑えるためには、工数を削減することが重要なポイントです。
開発を発注する側でできる対策として、作成したいシステムを明確にすることが挙げられます。これにより、開発会社との認識合わせがスムーズに進むため、打ち合わせの工数を減らすことができます。さらに、開発側との認識のずれを解消することで、失敗を最小限に抑え、見積もりよりも費用がかかるリスクを低減できます。
システム開発・導入費用は主に人件費で構成されており、具体的にはエンジニアの単価と各工程の工数の組み合わせで費用が算出されます。そのため、システム開発費を削減する方法として、工数の抑制が重要です。発注側が工数を抑えるためにできることは、要件を明確にすることが大切です。要件が明確であれば、開発会社との認識合わせが円滑に進み、打ち合わせの工数削減が可能です。また、双方が同じ認識を持つことでシステム要件のズレがなくなり、予定通りに要望どおりのシステムが完成することが期待できます。
情報共有システムの主な機能
これまで情報共有システムの開発・導入費用の算出方法について解説してきました。ここからは情報共有システムの主な機能とその役割について説明します。情報共有システムの開発費用は、機能を充実させると、必要な人件費や開発期間が増え、コストが高くなります。そのため、重要なポイントは情報共有システムの利用目的を明確化することです。
利用目的に必要でない機能を追加すると、開発・導入コストが増えるだけで、導入するメリットが薄れてしまいます。この問題を避けるために、情報共有システムの主な機能や役割を把握しておくことが重要です。そうすることで、不要な機能を追加せず、コストを抑えながら目的を達成できる情報共有システムを開発・導入することが可能となります。
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チャット機能
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ファイルやドキュメント共有
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Web会議
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スケジュールやプロジェクト管理
●チャット機能
新型コロナウイルス感染症の影響でテレワークが進み、従来よりもメールでのやり取りが増える中、一部のメールを読み忘れるなどのヒューマンエラーが起こりやすくなっています。
しかし、情報共有システムのチャット機能を利用すれば、インターネット環境があれば時間や場所に関係なく手軽に利用できます。メッセージの送受信がすぐに反映され、形式的なやり取りが不要なことから、用件だけをダイレクトに伝えることができます。情報共有システムのチャット機能は機密性の高い情報を取り扱うシーンを想定して設計されており、メールよりも安全に情報共有が可能です。
●ファイルやドキュメント共有
ファイルやドキュメント共有(ナレッジの蓄積)は、会議やミーティングで生まれたアイデア、仕事で得た情報やノウハウなどを共有するための重要な機能です。紙のノートやメモに記載すると、管理が煩雑になり、社内全体での情報共有が困難になることがあります。そこで、ファイルやドキュメントをオンライン上で蓄積することにより、利用者全員に情報が行き渡るようになります。また、情報共有システムには、ファイルやドキュメントを時系列に蓄積できる機能を備えたものも存在します。
●Web会議
テレワークや働き方改革の進展により、オフィス以外で仕事を行う社員が増えています。働き方が変わり、従来のように場所を決めて会議を開催する機会が減ってきました。Web会議は、インターネット環境とデバイスがあれば、時間や場所にとらわれずに会議を行うことが可能です。さらに、会議資料を事前に配布したり、リアルタイムでファイルを共有したりできます。また、議事録の代わりに会議の収録を行うこともできるため、情報共有がより容易になります。
●スケジュールやプロジェクト管理
情報共有システムでは、ファイルの共有やチャット、Web会議のほか、社内全体やチーム、プロジェクト単位でスケジュールやプロジェクトの管理を容易に行うことができます。以上のような情報共有システムの機能により、連絡ミスやメールの読み忘れなどのヒューマンエラーやコミュニケーションエラーなどの防止策になります。
そのため、スケジュールやプロジェクト管理の機能は社内コミュニケーションの不足によるヒューマンエラーのリスクを低減し、業務効率を向上させるうってつけの機能と言えるでしょう。自社が抱える課題や問題を解決するために必要な機能を厳選して導入することで、コストを抑えながらコミュニケーションエラーを低減できるシステムを実現が可能です。
情報共有システム開発を外注する前に決めておくこと
情報共有システムは便利ですが、デメリットを考慮せずに開発すると、費用が無駄になってしまうことがあります。そのため、情報共有システムを開発する際には、事前に十分な検討を行い、社内の課題や問題を解決できる機能を持ち、効果的に活用できるサービスを選ぶことが重要です。ここでは、情報共有システム開発を外注する前に確認しておきたいポイントについて解説します。
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必要な機能の選定
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既存システムとの連携
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予算を策定する
●必要な機能の選定
情報共有システム導入の重要なポイントは、その導入理由を明確にすることです。単に便利そうだから導入するのではなく、本来の機能を適切に活用するために、自社の現状を確認し、課題を明確にしておくことが大切です。
例えば、社内の各チームの人数が多く、プロジェクトも多い場合で互いの状況を把握しにくい状況では、スケジュール管理機能やプロジェクト管理機能が必要になります。既に社内SNSを導入している場合は、チャット機能に重点を置く必要はないでしょう。このように現状を把握し、目的を明確にすることで、無駄な機能を省くことができ、導入コストの削減が可能です。
●既存システムとの連携
導入の際に大切なポイントのひとつは、既存システムとの相性を確認しておくことです。情報共有システムの中には、既存のシステムと連携できる機能を搭載したものもあります。既存システムとスムーズに連携できることで、利便性が高まり、業務効率の向上にもつながります。
さらに、将来的に別のシステムを導入する可能性がある場合は、拡張性の高い情報共有システムを選ぶことが重要です。このように、現在の既存システムだけでなく、将来的に導入を検討しているシステムとの連携も考慮しておくことは重要なポイントとなります。
●予算を策定する
情報共有システムを導入する際に重要なポイントは予算を策定しておくことです。資金が豊富にある場合でも、予算を無視して必要な機能をすべて搭載した情報共有システムを導入すると、別の必要なシステムやリソースの導入が困難になることがあります。そのため、予算を明確に策定し、適切な範囲内でシステムを選ぶことが大切です。
ただし、予算内で導入するだけでなく、重要な課題や問題が解決できなければ導入する意味がありません。そのため、課題や問題点に優先順位をつけ、それに沿った機能を持つシステムを導入するようにしましょう。また、情報共有システムの機能を十分に理解し、機能代替や運用変更によって解決できるかを検討しておくことも重要です。これにより、予算内で最適な情報共有システムを導入し、効果的に活用することができます。
これまでに説明したように、情報共有システムは新型コロナウイルス感染症の流行や働き方改革の影響で、コミュニケーションエラーが増えるリスクに対処するための重要なツールとなっています。ただし、単純に便利そうだからと導入するのではなく、自社の課題や問題に対して適切なシステムの開発を後押ししてくれる会社を選ぶことが重要です。
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