近年、オウンドメディアを導入する企業が増えています。オウンドメディアを効果的に運用するためには、目的設定や戦略設計など、様々なポイントに目を向けなければなりません。今回は、オウンドメディアの運用を検討している担当者へ向けて、運用にあたって押さえておきたいポイントを詳しく解説します。本記事では、自社で運用を行う場合と外注する場合のそれぞれのメリットや成功事例についてご紹介します。
目次
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オウンドメディア運用で押さえておくべきポイント
オウンドメディアとは、デジタルやアナログを問わず、自社独自で消費者へ向けて発信する媒体の総称のことです。紙媒体のパンフレットもオウンドメディアの1つです。現在は主にブログやWebサイトなどのデジタルメディアのことを指して使われる傾向にあります。本記事でも、デジタルのオウンドメディアを運用する場合に焦点を当てます。
オウンドメディアを立ち上げる際に大切なことは、運用面とコンテンツ制作面でそれぞれのポイントを押さえることです。まずは、オウンドメディアを運用する場合のポイントについて確認しておきましょう。
●運用する目的は何か
オウンドメディアを効果的に運用するためには、目的を明確にすることが大切です。オウンドメディアを運用する目的は、企業によって様々といえます。多く見られるパターンは以下のとおりです。
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顧客を増やす
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問い合わせや相談件数を増やす
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ECサイトへのアクセスを増やして販売数を伸ばす
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自社サービスや商品、ブランドの認知度を上げる
上記のような目的を設定したうえで、オウンドメディアを立ち上げることで、効果的に運用しやすくなります。
●具体的な目標設定(KPI)
オウンドメディアを活用して、どのような成果をどの程度出すのかといった具体的な目標設定もしておきます。「KPI(Key Performance Indicator)」を設定する作業です。目標設定の一例は、以下のとおりです。
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今年度4月までに顧客を100名増やす
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毎月のアクセス数を15%増やす
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コンテンツの本数を10本増やす
目標の期間を区切って設定をしておくと、その都度オウンドメディアの効果測定と分析ができます。作業の反復によって、オウンドメディアがブラッシュアップされ、最終的な目標達成に近づきます。
●成功に導く戦略設計
オウンドメディアを運用する目的や目標が明確になったら、達成するための戦略を立てる必要があります。戦略設計は、オウンドメディアの運用における要の1つであり、多くの企業が頭を悩ませるポイントです。オウンドメディアの運用を成功に導くためには、以下のような項目に留意して戦略設計を行いましょう。
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ターゲット設計
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サイト設計
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コンテンツ設計
これらの戦略設計を行う際は、最終的なゴールと段階的な目標設定を踏まえて考えることが大切です。しっかりと目的や目標を見据えたうえで、長いスパンでコツコツと実績を積み重ねることを意識しましょう。
●運用体制の選択
オウンドメディアの運用体制は、大きく分けると「外注」と「内製」の2パターンがあります。いずれの運用体制にもメリットとデメリットがあるため、それぞれの特徴を把握しておきましょう。内製・外注のメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット | |
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内製 | 外注費が抑えられる | スタッフや作業時間を確保しなければならない |
自社の最新情報をいち早く発信できる | コンテンツのクオリティにばらつきがある | |
外注 | 一定のクオリティを保てる | コストがかかる |
安定的にコンテンツを発信できる | 外注先とのすり合わせが必要 |
これらの特徴を踏まえて、自社に見合った運用体制を選ぶことが大切です。自社内にオウンドメディア運用に長けているスタッフが在籍している場合でも、普段の業務をこなしながら運用を行うためには、時間や労力がかかります。自社で運用する自信がない場合は、外注したほうが無難です。
オウンドメディアのコンテンツ制作のポイント
オウンドメディアを効果的なものにするためには、コンテンツ制作も大切です。成果を上げるためには、ポイントを押さえてコンテンツ制作を行う必要があります。コンテンツ制作で押さえておきたいポイントを解説します。
●ターゲット設定
オウンドメディアの目標を設定したら、ターゲットを設定します。どのような方にオウンドメディアを見てもらいたいかを具体的に決めていく「ペルソナ設定」を行います。決めるべき項目例は、以下のとおりです。
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年齢・性別・職業
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家族構成・居住エリア
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趣味・好きな色・好きなブランド
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生活パターン・年収
このように、詳細に人物像を設定することが成果を上げるコンテンツ制作のポイントです。具体的であればあるほど、ユーザーにとって適切なコンテンツを作りやすくなります。オウンドメディア制作、運用にかかわるメンバー間でターゲットが設定されていると共通認識を持てるようになります。
●キーワード選定
ペルソナ設定の後は、自社コンテンツに誘導するためのキーワード選定を行います。キーワード選定は、以下のような流れで行います。
- ユーザー設定を行い、ユーザーが持つ疑問をイメージ
- ユーザーが検索するキーワードをピックアップ
- キーワード選定ツールを活用して関連キーワードを抽出
- ターゲットとの親和性からキーワードを選定
このようにサービスや商品購入に至る前に、ユーザーがどのような検索を行うかをイメージ・リサーチすることが大切です。キーワード選定ツールの中には無料で使えるサービスもあるため、賢く活用しましょう。
●ターゲットのニーズに合った質の高いコンテンツ制作
現在のオウンドメディアは年々質が向上しています。そのため、コンテンツ自体の質が悪いとユーザーは簡単に離脱してしまいます。継続して閲覧してもらうためには、ユーザーのニーズに応えられる質の高いコンテンツを作り続けることが大切です。質の高いコンテンツの定義の一例は、以下のとおりです。
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読みやすく、破綻のない文章で構築されている
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読者が求める情報が網羅されている
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読者がここでしか得られない独自性がある
●効果の検証とブラッシュアップ
オウンドメディアの運用が始まったら、どの程度の効果が出ているかを検証することが大切です。数ヶ月経っても効果が出ないのであれば、原因を分析しサイトをブラッシュアップします。オウンドメディアは長期にわたって運用するため、立ち上げたばかりの段階では思ったような効果が出ないケースも少なくありません。即効性のある施策ではないことを理解して、改善を繰り返しながらじっくりと育てていきましょう。オウンドメディアの効果を検証する際は、主に以下の数値を確認します。
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PV数の推移
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CV数の推移
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ページの掲載順位
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訪問ユーザーの動向(ページ滞在時間・直帰率など)
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表示回数
オウンドメディアは奥が深く、成功した時のリターンが大きいです。内製するのも1つの手段ではありますが、専門業者に外注したほうがより高い効果が期待できます。外注する際は、業者選びが非常に重要です。数ある業者の中から自社に合う業者を見つけるためには、プロに聞くことをおすすめします。
発注ナビでは、ご要望を踏まえたうえで適切な企業をご提案します。相談からお見積もりまで完全無料で行っているため、ぜひお気軽にご相談ください。
オウンドメディアの運用を自社で行うメリット
オウンドメディアの運用は自社で行うこともできます。自社で運用する場合のメリットを以下で紹介します。
●速やかな情報共有が可能
オウンドメディアの運用は、取材や原稿執筆、撮影、編集などの作業をチームで行う場合もあります。自社でオウンドメディアの運用を行うと速やかに情報共有が行えます。スムーズな運用ができる点は大きなメリットです。また、コンテンツ制作自体もスピード感を持って行えます。
●SEOのノウハウが学べる
自社で運用を行うためには、SEOやライティング方法など、オウンドメディアに欠かせないノウハウを学ぶ必要があります。担当スタッフがノウハウを身につければ、オウンドメディア運用に長けた人材へと成長し、結果的に企業にとっての財産となるでしょう。また、オウンドメディアで培ったノウハウは、そのほかの分野でも活用することが可能です。
オウンドメディアの運用を外注するメリット
オウンドメディアの運用は専門知識が必要となるため、外注することで、より高い効果が期待できます。また、外注した場合でも、オウンドメディア運用という経験は自社における経験としても蓄積されます。ここからは、オウンドメディアを外注するメリットを紹介します。
●専門知識を持った方の力を借りられる
オウンドメディア専門で運用を代行している企業は、オウンドメディア運用に関するノウハウに加えて、SEOやマーケティングの知識も豊富に持っています。そのため、ニーズにあった質の高いコンテンツ制作が期待できます。外注先によっては、継続して効果測定やブラッシュアップに関する提案なども受け取ることが可能です。
●本業に集中できる
オウンドメディアは、長期的かつ継続的にコンテンツを制作し続けなければなりません。オウンドメディア運用に長けた人材が自社に在籍していたとしても、本業をこなしながら運用も行うのは労力がかかります。社員数が少ない小規模な企業の場合、企画や会議、コンテンツ制作などにリソースを割く余裕がないことも考えられます。
一方で、外注すれば、オウンドメディア運用のためにかかる労力や時間を確保する必要がありません。本業に集中しつつ、オウンドメディアの運用も行えます。
オウンドメディア運用の成功事例から学ぶ
オウンドメディアの運用によって、多くの企業が様々な効果を得ています。成功事例を知ることで、自社のオウンドメディア運用にも応用しやすくなるでしょう。「顧客増加」、「リード獲得」、「人材改善」における成果を出した企業から特徴をそれぞれ紹介します。
●顧客増加に成功
ネット型レンタル事業を運営している、ある企業では顧客増加の目標を設定してオウンドメディアの運用を行っています。あえてレンタルに重点を置かず、趣味を発見できる内容のオウンドメディアを展開しているのが特徴です。趣味を見つけたユーザーが結果的にレンタル利用者につながるという流れを生み出し、顕在ニーズと潜在ニーズをうまく分析して顧客増加を成功させています。
●リード獲得に成功
官公庁や企業への福利厚生の導入や代行をサポートする、ある企業ではオウンドメディアを通して、福利厚生導入の成功事例や働き方改革の事例を発信しています。ユーザーが何を求めているかを追求したうえで適切なキーワード選定を行っているのが特徴です。「福利厚生」、「働き方改革」、「人材育成」など、サービス上欠かせないキーワードでの上位表示を実現しています。また、サービスを導入することで、どのような効果が得られるかを具体的に発信しており、その結果リード獲得にもつなげています。
●人事における課題に貢献
人事における問題として、採用後のミスマッチが挙げられます。こうした採用課題の解決を目標として、ある企業で立ち上げられたオウンドメディアでは、社員や社内のエピソードを中心に発信されているのが特徴です。飾らないそのままの状況を把握できるため、求職者側が自分にマッチするかどうかを判断する際に役立っています。この結果、採用後のミスマッチを回避して、効率的な採用活動を実現しています。
このように、オウンドメディアは継続的な運用を行い、軌道に乗ればしっかりとした成果が得られます。しかし、効果を得るためには、自社の目的や目標に合わせて具体的に戦略を立てることが大切です。内製することも可能ですが、はじめての場合、専門的な知識が必要であり、労力や時間もかかるため外注してから検討するのも1つの手です。
数ある業者の中から、自社にマッチする業者を見つけるのは簡単なことではありません。そのため、発注先を探すのであれば、プロへの依頼がおすすめします。発注ナビでは、ご要望を踏まえたうえで最適な外注先をご提案します。相談からお見積もりまで完全無料で行っているため、ぜひお気軽にご相談ください。
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