営業支援システムは、営業の生産性向上や業務改善に役立つシステムです。英語では「Sales Force Automation」とされ、「SFA」という略称で呼ばれることもあります。近年、営業支援システム(SFA)を導入する企業は増加傾向にあります。そのため、これから導入をしていきたいという企業担当者の方も多い一方、まだ方針が固まっていないというケースも少なくありません。また、導入に必要な費用が気になるという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、営業支援システムのパッケージソフト利用あるいは開発依頼を検討している方に向けて、営業支援システムに必要な費用や導入するメリット、導入時に失敗しないためのポイントなどについて解説します。
目次
SFA選びはプロにお任せ完全無料で4~6製品に選定
営業支援システム(SFA)のタイプ3パターン
そもそも営業支援システムとは、属人化しがちな営業にかかわる情報を一元管理し、商談開始から受注までの営業活動を可視化し、管理しやすくするシステムのことを指します。システムを通して、営業担当者それぞれの課題や明確な改善方法が示されることによって、売り上げの拡大や業務の効率化につながります。営業支援システム(SFA)を導入する際には、主に以下の3つのパターンが挙げられます。それぞれのパターンについて、詳しくご紹介します。
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クラウドタイプの利用
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パッケージソフトの利用
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オリジナルの営業支援システムを利用
●クラウドタイプの利用
クラウドタイプの営業支援システムとは、クラウド上で提供されているサービスを利用する方法です。クラウド上で提供されているため、物理的なハードウェア・ソフトウェアの導入やメンテナンスは必要ありません。また、利用するためのインフラストラクチャーの手配や管理の手間を省くことができるため、スムーズかつコストをかけずに導入できるのが特徴です。インターネットさえあれば時間や場所を問わず利用できるため、多くの企業に導入されています。
●パッケージソフトの利用
パッケージソフトを利用するパターンは、システム会社が提供しているパッケージ化された営業支援システムをそのまま利用する方法です。搭載されている基本機能はどのソフトでも同じように使えますが、それ以外に独自の拡張機能が盛り込まれていて、さらに提供会社からのサポートやアップデートなどが受けられます。月額料金制であり、毎月決まった料金を払っていく形となるため、事業規模の大きな企業でなくても導入しやすいのが特徴です。ただし、毎月のサービス費用とオプション費用が必要になるため、長期的な観点では高額になる可能性もあります。そのため、導入して失敗することがないように、月額コストや操作性、具体的な実績など踏まえてどのパッケージソフトを利用するのか検討することがポイントです。また、自社システムと営業支援システム連携を考えている方は、ほかのツールとの連携性などを加味してソフトを選ぶのがおすすめです。
●オリジナルの営業支援システムを利用
オリジナルの営業支援システムを利用するパターンは、1から自社専用のシステムの開発をシステム会社に依頼する方法のことです。営業支援に必要な顧客管理機能といった基本機能だけでなく、追加したい機能があれば自由にカスタマイズできる点が大きな強みといえます。企業によっては、独自の営業フローを構築していることも多く、前述のクラウドタイプやパッケージソフトではカバーしきれないことも起こり得ます。また、依頼先によっては運用のサポートやアフターケアにまで対応してくれるため、初めて営業支援システムを使うという方でも安心して利用できるのもメリットの1つです。
しかしその一方で、業務内容に合わせてゼロからシステムを構築していくため、システム開発の依頼には大きなコストが必要になります。開発会社や料金プランによってはリーズナブルな値段に抑えることもできるため、複数の開発会社を比較したうえで依頼することが重要です。「業務システムの開発でおすすめの開発会社20社【2024年版】」では、営業支援システムをはじめとする業務システム開発を得意とする会社が掲載しています。営業支援システムの開発を検討している企業担当者の方は、ぜひご参考にしてください。
営業支援システムの導入にかかる費用とは
営業支援システムの導入にかかる費用は、前項でご紹介した3つのパターンによって異なります。営業システム導入にかかる費用の内訳は、主に以下の3つが挙げられます。各パターンごとの、導入費用についてご紹介します。
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初期費用
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月額料金
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カスタマイズ費用
●クラウドタイプを利用する場合
クラウドタイプの導入では、大半のクラウド型営業支援システムにおいては初期費用が発生しない傾向にあります。しかし、一部のソフトウェアでは設定料などの初期費用が発生したり、初期費用が無料もしくは安価であってもその分月額料金が高額だったりすることがあるため、注意が必要です。初期費用以外に、ランニングコストとしてライセンス費用が必要になります。ライセンス費用は、一般的にユーザー数や利用期間に応じた月額課金制であるため、利用するユーザー数の増加に比例して、ライセンス費用も高額になります。一般的には、月額数千円から数万円程度のプランが多い傾向にありますが、大規模企業向けの高機能プランにおいては数十万円から数百万円になることもあります。また、初期費用やライセンス費用以外にも、基本機能に加えて追加で利用できる機能やサービスに対して発生する費用である「オプション費用」やシステムをカスタマイズする際に発生する「カスタマイズ費用」が必要になる場合もあります。どちらもオプションやカスタマイズする内容、各ベンダーによって異なるため、利用する際には事前に確認することが大切です。
●パッケージソフトを利用する場合
パッケージソフトの導入は、初期費用を十数万円程度に抑えられますが、その一方で毎月サービス利用料が必要になります。法人で利用する場合は、月々数万円程度が相場です。導入時に高額なコストをかける必要がないため、気軽に利用しやすい一方で、長期間利用し続けていると費用が高額になることも起こり得ます。また、パッケージソフトの提供先が提供を終了してしまうと、使用できなくなるのもデメリットだといえます。
●システム開発の依頼をする場合
自社のシステムをゼロから開発するシステム開発は、月々の料金を払ってソフトを利用するという形式ではありません。そのため月額料金はかからず、初期費用(またはカスタマイズ費用など)が発生します。料金相場は、初期費用で約数百万円となっています。このほか依頼内容によっては、保守運用費で最大月々1万円程度が必要になります。依頼する開発会社によって異なることもありますが、一般的な費用の内訳の中で最も高いのはプログラム開発費です。それらを参考に、依頼先をいくつか検討して交渉しましょう。特にカスタマイズ費用については、相談以前には金額がわかりにくいため、必要な機能の内容を明確にしておくことが大切です。
導入前に見積書の作成を依頼しよう
営業支援システムの導入前に、一度見積書の作成をシステム会社に依頼しましょう。特に、独自のシステムを開発する場合は、搭載する拡張機能の内容によって費用が変動します。また、依頼後に料金が想定以上に高額だったということを避けるためにも、見積書の作成は重要な工程です。どの方法を利用して営業支援システムを導入するか決めきれない場合も、一度システム開発の見積もりをしてもらうのも1つの方法です。見積もりを確認してから、どのパターンのシステムを導入するか決めるのがおすすめです。
営業支援システム(SFA)を導入するメリット
営業支援システムを導入することによって得られるメリットとして、以下の5つが挙げられます。それぞれのメリットについて詳しく解説します。
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営業情報を集約でき、情報共有がスムーズになる
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営業活動を最適化できる
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営業担当者の業務を効率化できる
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イレギュラーな事象にも対応しやすくなる
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ノウハウやナレッジの蓄積にも役立つ
●営業情報を集約でき、情報共有がスムーズになる
営業支援システムを導入することによって、営業情報の一元化が可能になるため、情報共有がスムーズになります。案件情報や顧客情報などの営業情報を集約することによって、情報を有効活用できます。効率的に営業情報が使いやすくなるうえに、営業担当者が退職した場合にも顧客情報が残り、スムーズな引き継ぎにつながります。
●営業活動を最適化できる
営業にかかわる情報が一元化されていることによって、営業活動を最適化できる点もメリットとして挙げられます。データベースとして残した案件情報や顧客情報を、システム上で表やグラフなどで表示できるため、より確実性のある戦略立案や生産計画を立てやすくなります。また、検証や分析の際にも役立つといえます。案件情報や顧客情報をデータベースで正確に把握することによって、ビジネスチャンスを逃さない戦略立案はもちろんのこと、無駄のない生産計画を立てることも可能になります。営業の平準化という観点においても、属人化を防げる営業支援システムは役立ちます。
●営業担当者の業務を効率化できる
営業支援システムには、案件情報や顧客情報をデータベースとして集約するだけではなく、営業日報や契約書を簡単に作成できる機能も搭載されています。スマホやタブレットなどのマルチデバイスに対応していれば、移動中のような隙間時間を使うなど、時間や場所を問わずに情報の入力を行うことが可能になり、業務の効率化につながります。営業担当者の業務が効率的になることによって、より営業活動に集中できる時間が増え、売り上げの向上も見込めます。
●イレギュラーな事象にも対応しやすくなる
営業支援システムを導入することによって、営業活動の可視化が可能になります。例えば、一定の期間動いていない停滞案件や、大幅な値引きをしている案件、受注見込ランクが変更された案件なども可視化されるため、イレギュラーな事象を発見し、対応しやすくなる点が大きなメリットだといえます。営業業務は営業担当者がいるため、属人化される傾向にあります。しかし、営業活動を可視化することによって、担当者以外のメンバーやマネージャーなどがイレギュラーな事象を早期に発見でき、迅速に原因を分析して改善を図ることで、最小限の影響で抑えることが可能になります。
●ノウハウやナレッジの蓄積にも役立つ
営業支援システムを利用し、案件情報や商談情報を管理していくことによって、営業ナレッジが自然と蓄積されます。過去の事例を確認することによって、類似した案件を参考に的確なアプローチが可能になります。また、蓄積されたデータから過去の成功事例やほかの営業メンバーの行動を確認することによって、ノウハウを吸収し、営業スキルを効率的に伸ばすこともできます。よって、各営業メンバーのスキルの向上だけでなく、営業部門全体の業績アップにもつながります。
●営業支援システム(SFA)に搭載されている機能の例
営業支援システムを導入することによって得られるメリットは数多くありますが、具体的にどのような機能が搭載されているのでしょうか。営業支援システムに搭載されている主な機能として、以下の6つが挙げられます。それぞれの機能について、詳しくご紹介します。
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営業日報の作成/管理機能
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顧客情報管理機能
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商談管理機能
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案件管理機能
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キーパーソン管理機能
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スケジュール共有機能
●営業日報の作成/管理機能
営業支援ツールに搭載されている営業日報の作成/管理機能においては、日報作成に使用するテンプレートが登録されているため、自社で日報のテンプレートを作成する必要がありません。そのため、作成する作業を削減できます。それだけでなく、部内で同じテンプレートを使用することによって、クオリティが均一化され、マネージャーなど上長のチェックやフィードバックも効率化できるといえます。前述のとおり、マルチデバイスに対応している営業支援ツールを選択すれば、スマホやタブレットでの入力も可能になり、移動時間など場所や時間を問わずに日報を入力することができるため、報告のために帰社する必要もありません。また、日報を共有することもできるため、過去の商談履歴や受注に向けての課題を振り返るうえでも役立ちます。成功事例を部署内で共有することによって、部署全体のパフォーマンスアップや売り上げの向上にもつながります。
●顧客情報管理機能
顧客情報管理機能は、顧客の情報をデータベース化し、一元管理するための機能のことを指します。顧客の氏名だけでなく、住所や電話番号、メールアドレスなど、様々な情報をデータベースに登録することが可能です。マルチデバイスに対応しているツールであれば、スマホやタブレットで閲覧もできます。また、顧客ごとにメモや備考などを付け加えられる機能が搭載されているツールもあります。顧客情報管理機能では、顧客に紐づいた案件をまとめて表示する機能も搭載されています。そのため、停滞している案件や期限が迫った案件を見つけやすくなります。顧客管理機能を有効活用するためには、顧客情報をこまめに更新することが重要なポイントです。
●商談管理機能
商談管理機能は、商談の進捗を管理する機能のことを指します。例えば、商談の発生日や提案を行った日、見積もりを提示した日、商談の進展があった日、受注・契約日などの登録が可能です。商談が発生するタイミングや、次回の訪問日などについて一目見ただけで確認することができるため、営業活動をより効率的に進められます。また、商談の進捗を確認できるため、停滞している案件などにも気づきやすくなり、マネージャーなどが営業担当者に指示を出しやすくなります。
●案件管理機能
案件管理機能は、その名のとおり案件を管理できる機能のことで、案件ごとの詳細や進捗状況をダッシュボードにまとめ、営業チーム内で共有できる機能のことを指します。複数の案件を同時並行して進める場合に役立つ機能です。案件名や取引先の担当者名だけでなく、案件ごとの予想売上や訪問結果などのデータを登録できます。それだけでなく、訪問結果を分析し、成約率や受注率を予測することによって、案件ごとの確度を評価できる機能が搭載されている営業支援システムもあります。例えば、売上高から仕入れ原価を差し引いた粗利を案件ごとに登録する機能を搭載している営業支援システムなら、案件の優先順位づけにも役立ちます。また、営業担当者が異動や退職をした際でも、スムーズな引き継ぎにもつながります。
●キーパーソン管理機能
キーパーソンとは、商談において中心的な役割を果たす人物のことをさします。取引先のキーパーソンの情報を収集したり、最新の状態に保ったりすることによって、商談の成約率が高まります。例えば、キーパーソンの氏名や部署、役職、住所、電話番号、メールアドレスなどを登録できます。案件管理機能同様、営業担当者の異動や退職の際にも役立ちます。
●スケジュール共有機能
スケジュール共有機能は、営業担当者ごとのタスクやスケジュールを可視化し、チーム全体で共有できる機能のことを指します。営業担当者のスケジュールだけでなく、営業事務の担当者などほかの部署の社員のスケジュールもわかるため、急な依頼が発生した際にも、スケジュールの調整がしやすくなります。
営業支援システムで業務の効率化ができる!
営業支援システムには、たくさんの機能が搭載されていますが、上手に活用することが業務の効率化における重要なポイントです。ここでは、営業支援システムの機能を使って、業務を効率化させる具体的な方法を紹介します。
書類のひな型を活用する
契約書や見積書などの書類は、営業支援システム上にひな型を作成しましょう。最低限の項目だけを埋めて書類を作成することによって、業務効率化につながります。システム以外にも、WordやExcelなどを使用した契約書や見積書のひな型の作成も可能です。とはいえ、この方法だとファイルの保管や管理などが煩雑化しやすく、かえって効率化を妨げることも起こり得ます。しかし、営業支援システムであれば、システムの内部で書類のひな型がどこにあるかわかりやすく管理されているため、迅速に作成したり確認したりすることが可能です。
●取引先ごとの見積書の書式を管理する
営業支援システム上で、取引先ごとの見積書の書式を会社別に保存しておくと、すぐにそのひな型を取り出すことができます。一般的には、自社で用意している見積書の書式ではなく、取引先の見積書の書式を使って見積もりを依頼します。見積書の書式が多いほど管理や確認に時間がかかるため、業務効率の悪化につながります。取引先の会社が多い場合は、特に依頼先別の見積書の書式が見つけやすいようにシステム管理しておきましょう。
●商談状況を共有する
商談管理機能を使って、商談の進捗状況を営業メンバーで確認し合ったり、適切なアドバイスをしたりすることで、業務効率や受注率の向上につなガリます。また、商談状況が確認しやすくなるため、営業の属人化を防ぎ、失注といったリスクを削減する効果もあります。
システム導入で失敗しないためのポイント
営業支援システム導入で失敗しないためには、以下のポイントをしっかり押さえることが大切です。
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手間のかかるシステムにしない
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導入目的を明確にする
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導入コストを把握する
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必要な機能を明確にする
それぞれのポイントについて、詳しく解説します。
●手間のかかるシステムにしない
営業支援システムは、業務の効率化に有効です。そのため、営業支援システムにおける入力項目が多いと、入力する時間がその分必要となり、本末転倒です。可能な限り、手間がかからずに簡単に入力ができるシステムを導入するのがおすすめです。ITに詳しい人材がいない場合、「見ただけですぐ何が書かれているか判断できる」「入力もドラッグ&ドロップや簡単なキーボード操作で実現できる」といったポイントに注目しましょう。
●導入目的を明確にする
導入の目的を明確にすることも重要なポイントの1つです。具体的に効率化したい業務や、時間がかかっている業務を洗い出しましょう。営業支援システムの導入目的を明確にすることによって、適したシステムを選定しやすくなります。
●導入コストを把握する
業務を円滑に進める目的で多くの機能を搭載させると、その分必要なコストは高額になります。そのため、事前に導入コストを明確にしておきましょう。導入効果とコストのバランス調整をしながら、営業支援システムの導入を検討しましょう。
●必要な機能を明確にする
導入目的や導入コストを明確にしたうえで、必要な機能を明確にしましょう。例えば、パッケージソフトは自由に機能をカスタマイズできない分、必要な機能を搭載したものを利用しないと毎月不要なコストがかかってしまいます。用途や目的に合うシステムがない、あるいはパッケージソフトやクラウド型システムの利用に不安があるという方は、システム開発会社に開発を依頼することをおすすめします。自由にカスタマイズできるため、必要な機能を明確にしてお区ことによって不要なコストが発生しません。そのため、失敗のリスクを減らしながら、営業支援システムを導入できます。もちろんパッケージソフトやクラウド型システムにも、フルスクラッチではない分スピーディーに導入しやすいといったメリットがあります。よって、導入にかけられる期間やカスタマイズの必要性の高さなどから、総合的に開発方法を判断してみましょう。
営業支援システム(SFA)を導入するまでの流れ
営業支援システムの導入に失敗しないためには、導入するまでの流れも重要な要素の1つです。営業支援システムの導入の流れは、以下のとおりです。
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自社の現状や課題を洗い出す
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導入要件を考える
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複数の営業支援システムを比較し選定する
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運用チームを編成する
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運用を開始し効果測定を行う
営業支援システムの導入の流れについて、詳しくご紹介します。
●自社の現状や課題を洗い出す
まず、導入前に自社の現状や課題を正確に把握しましょう。現状の営業活動の中で、進捗管理やほか部署との情報共有などの作業にかかっている時間的コストを明確にすることが大切です。自社の現状や課題を正確に把握することによって、費用対効果の計測が可能です。営業支援システムを導入する際には、最小限のコストで最大限の効果を得るという意識を持つことが重要です。また、自社の課題を解決するために必要な機能について把握することによって、導入すべき営業支援ツールの選定に役立ちます。
●導入要件を考える
次に、導入要件を考えましょう。導入要件を考える段階では、「スケジュール」、「予算」、「システム要件」を決めることがポイントです。
スケジュール
まず、大まかな運用開始月を決定します。運用開始月から逆算して、導入検討スケジュールを立てましょう。導入検討から契約までは約3ヶ月、契約から運用開始までは約2ヶ月、合計5ヶ月程度が目安です。
予算
システム投資予算枠の決定は、システム選定における基準の1つになります。例えば、営業担当者が20名、1人の営業担当者にかかる月額コストを約50万円(給与、賞与、福利厚生、営業経費含む)だと想定し60ヶ月間の契約、1%の投資をすると考えた場合の計算式は以下のとおりです。
1人あたり月額約5,000円(50万円の1%)×20名×5年分(60ヶ月)=600万円
システム要件
システム要件の詳細はシステム選定の段階で行います。そのため、導入要件を考える段階ではおおむねの要件を決めておきましょう。例えば、利用する従業員数や従業員数の今後の増減予定、スマホやタブレットなどのマルチデバイスでの運用をするか、というような点について考えておくのがおすすめです。
●複数の営業支援システムを比較し選定する
複数の営業支援システムを比較し選定する際には、「情報収集」と「開発会社との面談」が必要です。まず、インターネットや開発会社などから情報を収集し、営業支援システムを3つ程度に絞りましょう。営業支援システムを絞り込んだら、開発会社との面談を設定しましょう。システム導入を成功させるためには、選定する開発会社の提案力と技術が重要な要素の1つです。自社が導入したい営業支援ツールと類似した実績や豊富な知識がある開発会社を選定することが大切です。
●運用チームを編成する
運用前の準備として、運用チームを編成しましょう。運用前の準備は、営業支援システムを自社に適したシステムにブラッシュアップするために重要なポイントです。利用する部門や部署の合意を得ながら進めていく必要があるため、運用準備チームには利用部門である営業マネージャー及び営業メンバーを加えて編成することが大切です。
●運用を開始し効果測定を行う
運用を開始する際には、システム利用者全員を対象とした研修会の開催や社内向けのマニュアルを作成しましょう。この時、開発会社にサポートをしてもらうこともポイントです。営業支援システムを定着させるためには、運用開始から3ヶ月間が特に重要です。導入直後は、営業メンバーが入力作業に慣れないため、業務量がかえって増加してしまうことも起こり得ます。そのため、営業支援システムの導入効果を実感するまでには、時間が必要です。運用が定着するまでは、焦らずに経過を見守りながら効果計測を行いましょう。
営業支援システムで営業活動の効率化につなげよう
営業支援システムの導入メリットや導入時に失敗しない方法のポイントなどについて解説しました。営業支援システムを導入するには、既存のパッケージソフトやクラウドタイプの利用、システム開発会社に営業支援システムの構築を依頼する方法があります。パッケージソフトやクラウドタイプの利用では初期費用を抑えながら導入しやすく、システム構築の依頼では自社に合った営業支援システムを用意しやすいのがメリットだといえます。導入目的や導入コストなどを明確にしたうえで、方法を検討しましょう。
また、営業支援システムを導入することによって、より業務を効率化し、顧客の信頼度の向上につながる営業活動ができる体制を整えていきましょう。自社だけで導入作業を進めることに不安がある場合は、外部委託を利用するのも1つの方法です。
発注ナビであれば、営業支援システムの開発・導入支援を得意としている外注先を、最短1日よりご紹介可能です。専門知識をもったコンシェルジュが最適な発注先をご提案いたします。
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SFA選びはプロにお任せ完全無料で4~6製品に選定
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