ECプラットフォームとして世界的なシェアを誇るShopifyは、ECサイトの構築が手軽にできるため、日本国内での需要も高まっています。その知名度から多くの会社がShopify専用のアプリを開発しているほどで、様々なシステムとの連携が可能です。この記事ではShopifyの強みや基本料金、Shopifyを使ったECサイト制作を依頼する際のポイントについて紹介します。ShopifyでECサイト構築をご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
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Shopifyとは
通販サイトやネットオークションなどのように、電子商取引(EC)を用いてサービスや商品を提供するサイトをECサイトといいます。Amazonや楽天市場もECサイトの一種です。そのほか、大手家電量販店やアパレルショップなどが自社でECサイトを運営していることもあります。ECサイトを運営管理するためには、「顧客情報管理」や「在庫管理」といった機能が欠かせません。
Shopifyは、ECサイトを開設して運営管理するための機能がひととおり揃ったサービスです。専門知識がなくても、手順に沿って作業をするだけで、簡単にECサイトを開設できます。難しい税率の設定や海外向けのサイト作りに対応している点も特徴の1つです。Shopifyの詳細については、「Shopifyとは?基礎知識から導入方法までを詳しく紹介 」で詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
Shopifyの基本の利用料金
Shopifyの費用に関して知りたい際には、まず基本となる利用料金を把握しておく必要があります。Shopifyの主要なプランは、「ベーシックプラン」「スタンダードプラン」「プレミアムプラン」の3つです。そのほか、一番コストがかからない「Shopify Lite」や法人向けの「Shopify Plus」といったプランもありますが、まずは主要となる3つを押さえておきましょう。
どの程度の機能を利用するかによって金額が異なりますが、プラン変更はいつでも行えます。それぞれのプランについて基本料金をみていきましょう。
ベーシックプラン | スタンダードプラン | プレミアムプラン | |
---|---|---|---|
月額利用料 | 33ドル/月 (年払いで25ドル/月) |
92ドル/月 (年払いで69ドル/月) |
399ドル/月 (年払いで299ドル/月) |
日本のオンラインクレジットカード手数料 | 3.4%+0円 | 3.3%+0円 | 3.25%+0円 |
海外/AMEXのオンラインクレジットカード手数料 | 3.9%+0円 | 3.85%+0円 | 3.8%+0円 |
JCBのオンラインクレジットカード手数料 | 4.15%+0円 | 4.1%+0円 | 4.05%+0円 |
外部サービス取引手数料 (Shopifyペイメントを利用していない場合) |
2.00% | 1.00% | 0.50% |
※2023年9月時点
●ベーシックプラン
主要となる3つのプランの中で、最もリーズナブルなプランが「ベーシックプラン」です。月額33ドル/月(年払いで25ドル/月)という低価格ではありますが、基本的な機能は揃っているため、ECサイト初心者にとっては十分なプランだといえます。ただし、ストアの運営にかかわることができるスタッフのアカウント数が2つまでと定められている点には注意が必要です。少人数で運営する場合は問題ないといえます。
●スタンダードプラン
月額92ドル(年払いで69ドル/月)のスタンダードプランでは、スタッフアカウントが5つまで使えるようになります。また、外部サービス手数料がベーシックプランよりも1.0%安い点が特徴です。ベーシックプランで売上が立つようになってきた場合や、チーム体制を整えてストア管理をする場合に活用できるプランだといえます。そのほか、プロフェッショナルレポート機能が使えるのも魅力の1つです。特定の商品の販売状況やリピーターの情報、時間によって変化する購入者の状況などを確認できます。マーケティングを活用した販売を行っていきたい企業におすすめのプランです。
●プレミアムプラン
Shopifyの中でも最高クラスとなるプランが、プレミアムプランです。月額399ドル(年払いで299ドル/月)と利用料金は高いものの、決済手数料は最も安いのが特徴。収益が大きくなればなるほどメリットを感じられるプランです。また、スタッフアカウントは15個まで作成できるため、よりレベルの高いストア運営が可能になります。さらに、プロフェッショナルレポートに加えて、独自のレポートを組み立てられるカスタムレポートが作成可能な点も魅力の1つ。より高度なマーケティング戦略と分析を行うことができます。ECサイトの運営に精通している企業におすすめのプランです。
●Shopify用アプリの費用について
Shopifyの魅力の1つとして、カスタマイズ性の高さが挙げられます。例えば、在庫管理や翻訳機能など、独自の機能を持つアプリを導入することでより使いやすいECサイトへと仕上げることが可能です。Shopifyに対応したアプリは数千種類以上あり、使用料は無料のものから有料のものまで様々です。サブスクリプションと呼ばれる定期購入機能を持った「Bold Subscriptions」は、使用料49.99ドルで無料試用期間が60日間あります。そのほか、無料でインストールできるメール配信アプリやポップアップ機能を持つアプリもリリースされています。
なおShopifyだけに限りませんが、Webサービスの機能や料金などは、システムのアップデートや料金改定などに伴い、変更されることが少なくありません。そのため、プラン別の詳しい仕様や料金については、オフィシャルサイト上で確認するのをおすすめします。
Shopifyでサイト制作を依頼する場合の料金相場
Shopifyでサイト制作する際の料金相場は、サイトの規模によって異なります。基本料金に加えて、様々なアプリを導入することでより便利なサイトを作ることができますが、その分費用は高くなります。続いては、サイトの規模ごとにShopifyの料金相場を紹介します。
小規模 | 中規模 | 大規模 | |
---|---|---|---|
費用相場 | 50万円~ | 100万円~ | 300万円~ |
概要 | ・基本機能のみ ・マーケティングやブランディングは自社で行う |
・マーケティングや売上分析可能 | ・フルカスタマイズ可能 |
向いている企業 | ECサイトを初めて作成する企業 | ・会社や商材の認知度を上げたい企業 ・効率的に販路を拡大したい企業 ・ECサイトを少人数で運営したい企業 |
・ECサイトの売上規模が大きい企業 ・ECサイトを大人数で運営したい企業 |
●小規模サイトの場合
カート機能や決済機能といった、ストア運営をするうえで欠かせない基本的な機能を備えたサイトを作る場合にかかる費用は、約50万円~です。非常にシンプルな構築方法であり、商品数や受注量がさほど多くない企業に向いています。この場合、できるだけ少ないコストでECサイトを構築するために、リーズナブルなECパッケージを利用する必要があります。また、マーケティングやブランディングに関しては、Shopifyの機能を頼ることができないため、企業側で考えていかなければなりません。
●中規模サイトの場合
約100万円~ 制作できるのが中規模サイトです。ECサイトに欠かせない基本機能だけではなく、マーケティングや売上の分析などを踏まえたストア構築が可能となります。ECサイト自体にデータ分析機能を加えて、より会社や商材の認知度を上げたい場合や、効率的に販路を拡大したい場合に向いているといえます。
●大規模サイトの場合
Shopifyには、既存のパッケージやシステムが用意されています。これらを一切使わずに、一からすべてカスタマイズしてストア構築をする場合は、300万円以上 の費用がかかります。いわゆるフルスクラッチといわれる方法で、自社のイメージに合わせられるのが大きな魅力です。独自のブランドを前面に出したい場合は、フルスクラッチを活用することをおすすめします。ただし、ストア構成の要望が多くなるほど費用や工数は増えていきます。また、ECサイトが完成した後も機能を追加するごとにコストがかかるため、事業規模がある程度大きくないと難しいといえます。
ShopifyによるECサイト制作が向いているケース
Shopifyはビジネスのニーズに応じた機能やサービスを幅広く提供しています。以下では、Shopifyを使ったECサイト制作が適しているケースを3つ紹介します。
●スモールスタートでビジネスを開始したい
Shopifyのベーシックプランは33ドル/月(年払いで25ドル/月)と、月額費用がリーズナブルに設定されています。そのため、初期投資を抑えつつECサイトの立ち上げが可能です。さらに、豊富に用意されているデザインテンプレートやアプリを利用して、短期間でブランドイメージに合わせたECサイトを構築できます。機能を拡張しやすく、月ごとにプランをアップグレードできる柔軟性があるため、まずは小規模なビジネスから始めつつ、スピーディに市場へ参入したいという方に向いています。
●既存ECサイトの拡張を検討している
Shopifyは、ビジネスの成長・拡大に合わせてECサイトをスケールアップしやすく、複数のツールやサービスを跨いだバックオフィス業務や解析業務を一元管理しやすいという利点があります。8,000種類以上のアプリを扱っているShopifyアプリストアでは、マーケティング、在庫管理、予約販売、ほかツールとの連携など幅広いアプリが揃っており、好きなタイミングで機能の拡張が可能です。また、既存のECサイトからShopifyへの移行アプリやAPIが豊富に用意されており、データの移行や連携がスムーズに行えます。
Shopifyは、ECサイトを拡大しつつ、複雑化しやすい運用業務の最適化をしたいという方にもぴったりです。
●海外への販路を拡大したい
Shopifyは海外市場をターゲットにした越境ECに関する機能が豊富に提供されているプラットフォームです。例えば、多言語・多通貨決済や税率の自動設定に対応しており、配送料の計算や配送ラベルの作成をサポートする機能も備わっています。Shopifyに実装できるアプリの中には広告運用やSEO施策に関するマーケティング機能も揃っており、国際的な販売戦略をサポートする機能を追加できます。SNSや大手ECモールなどといった海外の販売チャネルとの連携も簡単で、国際的な取引をスムーズに進めたい方におすすめです。
Shopifyの制作会社にはどんなサービスが委託できる?
ECサイトの制作代行だけではなく、サイト運用、マーケティング、物流代行まで請け負ってくれる制作会社も存在します。以下は、Shopifyの制作会社が対応していることの多いサービスです。サービスの対応範囲と費用は制作会社によって異なるので、外部依頼したい業務を得意とする制作会社を選び、相見積もりを取ってみましょう。
●ECサイトの制作・運用保守
ECサイトの制作と運用保守を提供するサービスです。制作では、Shopifyを使ったECサイトのデザイン、UI/UXの最適化、ECサイトの機能追加などを行います。運用保守では、セールやキャンペーンの管理、日常的なサイトのトラブル対応、セキュリティ対策やShopifyアップデートへの対応など、運用にかかわる業務を請け負ってくれます。
制作・運用保守のサービスを外部に委託することで、社内のECサイト制作・運用コストを削減できるほか、専門家による安全なECサイト運用が期待できます。
●CRM業務の代行
CRM(顧客関係管理)とは、顧客情報、購入履歴、連絡先などを集約して一元管理すること。もしくはそれらの管理が可能なツールのことです。Shopifyのアプリにも、CRMが可能なアプリがいくつか存在します。
CRMは顧客との関係性を良好に保つための施策です。価値観の多様化とともに市場も顧客のニーズもどんどん変化しており、高品質・低価格な商品を提供するだけでは顧客の獲得・維持が難しくなっています。CRMを徹底することで、自社の製品・サービスが誰に求められているのか、どのような需要があるのかを正確に把握できるようになるため、売上拡大に役立ちます。
CRMはビジネスにおいて顧客関係を深めるために重要であり、オンラインビジネスの成長には欠かせません。CRM業務を外部の専門家にサポートしてもらうことで、顧客満足度のアップやビジネスの持続的な成長が期待できます。
●各種マーケティング
マーケティングとは、ネット広告の運用、販路拡大、顧客生涯価値(LTV)の最大化を目指す企業活動などを指します。一言でマーケティングといっても、その内容は様々。Shopifyの制作会社が提供する主要なマーケティングサービスは以下のとおりです。
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広告運用:デジタル広告の運用や最適化を行います。
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コンテンツマーケティング:既存顧客や潜在顧客に向けた情報提供やブランディングを行います。
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SEO施策:検索結果画面でのサイト表示ランキング向上を目指します。
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SNSマーケティング:SNSキャンペーンやプロモーションの実施、フォロワー獲得戦略を行います。
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リターゲティング/リマーケティング:既存顧客に対して、再訪問を促す広告を配信します。
マーケティングの世界は日々進化しています。マーケティングを専門家に委託することで、製品・サービスを効率よく販売できるようになり、売上拡大につなげられます。
●物流管理
物流管理には、入出荷管理、在庫管理、受注管理、出荷指示、返品や交換の対応などがあります。ECサイト運営において物流管理は必要不可欠ですが、十分な人手を確保し、高いサービス水準を維持するのが困難というケースも珍しくありません。このような課題を解決するため、多くのECサイトは物流アウトソーシングサービスを利用しています。
物流アウトソーシングサービスを利用することで、企業は物流にかかる人材コストを抑えつつ、メインとなる業務に注力できるようになります。また、在庫の過多、品切れ、配送の遅延などのリスクを軽減でき、サービスの質が高まるため、顧客満足度の向上も期待できます。
物流管理を委託することで、コストを抑えつつ、顧客の期待を超えるサービスを実現できます。
Shopifyの強み
Shopifyは、企業や個人事業主がECサイトを構築・運営するサービスとして人気の高いプラットフォームです。以下では、ShopifyでECサイトを制作することで得られる恩恵やメリットについて紹介します。
●導入コストが安い
Shopifyは月額25~33ドル(日本円にして約4,000円~5,000円)のベーシックプランから利用を開始できるので、初期投資を抑えてECサイトを立ち上げることが可能です。プランの柔軟性が高いので、事業の拡大・縮小に応じてプランを変更することもできます。例えば、事業のテスト段階では低料金のプランからスタートし、事業の成長に合わせて後からアップグレードやダウングレードをすることが可能です。事業規模の変動に対応したECサイト運営をサポートしてくれます。
14日間の無料トライアル期間もあるので、サービスの使い勝手や機能を試してみましょう。
●決済手段が豊富に用意されている
Shopifyでは、多様な決済手段が提供されています。日本で使える決済サービスは、以下のとおりです。
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Shopify ペイメント
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Apple Pay
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Google Pay
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Shop Pay
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PayPal
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Amazon Pay(アマゾンペイ)
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KOMOJU
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携帯キャリア決済
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Paidy
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SBペイメントサービス(SBPS)
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NP後払い
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atone
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NP掛け払い
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GMOペイメントゲートウェイ
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Smartpay
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後払い.com
豊富な決済手段があるため、多様なユーザーの好みに合わせた決済方法で支払いができます。特に、国外ユーザーからのアクセスが多いサイトや、越境ECを検討している場合には、多様な決済オプションは欠かせないポイントです。
●外部のサービスと連携させやすい
Shopifyは、X(旧Twitter)やInstagramといったSNSサービスだけでなく、物流サービスやPOSシステム、Amazonや楽天などのモール型ECとも簡単に連携できます。外部サービスと連携することで多くの販売チャネルを持てるようになるため、認知度の向上やビジネス拡大において大きな強みとなります。
●デザイン性の高いECサイトを制作できる
Shopifyは、150種類以上の高品質なデザインテンプレートを提供しているため、自社のブランドイメージやコンセプトに合わせたECサイトをデザインしやすいという利点があります。
テンプレートをベースに、HTML/CSSを使って細かくデザインをカスタマイズすることもでき、さらに高品質なデザインのECサイトを構築することも可能です。このような高いデザイン性とカスタマイズ性は、ブランドの差別化やユーザー体験の向上に貢献します。
Shopifyを使ったECサイト制作を依頼するには?
いざECサイトを制作しようと思っても、Shopifyの制作会社が多くありすぎて、どこに依頼したら良いかわからないという方も少なくないです。それぞれの制作会社にそれぞれの特徴があり、また得意な分野も異なります。納得できるサイトを構築するためには、必要なスキルを持った制作会社を選ぶことが大切です。続いては、Shopifyの構築を依頼する際に欠かせない会社の選び方について紹介します。
●Shopifyに特化した会社を選ぶ
ECサイト制作の実績があるからといって、Shopifyに精通しているとは限りません。ECサイトの制作サービスとして世界的なシェアを誇るShopifyですが、日本でShopifyが急速に普及したのは令和以降のことです。制作会社によっては、WordPressやEC-CUBEといった別のサービスを活用した構築が得意で、Shopifyでの構築経験がないという会社もあります。ShopifyによるECサイトの実績が少ない制作会社に依頼してしまうと、イメージしていたサイトとは違うものになってしまったり、完成までに時間がかかったりしてしまいます。Shopifyの構築を依頼する際には、制作会社のWebサイトやパンフレットなどを確認して、どの程度の実績があるのかを確認しておくと安心です。また、サイトが完成した後の保守や商品管理といったサポートに対応しているかどうか、海外へ向けて販売ができる越境ECに対応しているかどうかといった点を確認することをおすすめします。
Shopify Expertに注目
Shopifyは、ECサイトの構築やアプリ開発に関与する「Shopify パートナープログラム」というエコシステムを持っており、Shopify パートナーには実績に応じたランクが存在します。特に高い実績を持ち、Shopifyの厳しい審査を通過したパートナーは「Shopify Expert」という特別な認定を受けられます。Shopifyの制作会社を探す場合には、Shopifyの実績が認められた公認パートナーであるShopify Expertであるかどうかを選択基準の1つにしてみましょう。
●アフターフォローがあるかどうか
ECサイトを使っていくと、「効率的な販売ができているのか」「新たに販路を拡大できないか」などの疑問に感じる点が出てくるものです。また、会社の方針が変わったり取扱商品が増えたりといった変化も、事業をしていくうえではよくある話だといえます。このようなことを想定して、臨機応変に対応してくれる制作会社を選ぶことが大切です。
●総合的なコストパフォーマンス
制作会社を選ぶ際には、コストパフォーマンスを意識することも大切です。あまりにも相場とかけ離れている会社は、サービス内容が伴っていない可能性があります。もちろん、高いからといってクオリティが保たれるとも限りません。費用とサービス内容に加えて、実績や対応など、総合的に考えてコストパフォーマンスの高い会社を選ぶことをおすすめします。
ShopifyによるECサイト制作の流れやコツ
ここからは、Shopifyを使用したECサイト制作の流れとコツを解説します。コンセプトの決定から運用までの流れや、スケジュールを立てる前の注意点について押さえたうえでECサイトを制作しましょう。
●サイトコンセプトの決定
まずは、ECサイトの基盤となるコンセプトを決定します。具体的には、サイトの目的や対象顧客、提供価値、集客戦略などを明確にします。
ECサイトは、世界中に販路を広げるチャンスを掴める一方で競合が増加します。他社との差別化を図るためには、自社の特徴やブランドイメージを明確に打ち出さなくてはいけません。コンセプトが曖昧な状態で制作に取りかかると、思いどおりの成果が挙げられないECサイトになってしまう可能性があります。コンセプトをしっかり固めると同時に、中長期的な事業計画を練り、EC事業の成長戦略を策定することが重要です。
●要件定義
コンセプトが決まったら、次はECサイトの要件定義を行います。ECサイトに必要な機能を明確に定めていき、予算やスケジュールを考慮したうえで、実装が実現可能かどうかを検証します。ECサイトを立ち上げるためには、ある程度まとまった予算が必要です。搭載したい機能によっては、想像しているよりも多額の費用がかかるケースも考えられます。どの程度の規模のサイトにするのかを事前に決めておき、予算感を明確にしましょう。
要件定義がしっかりと行われていないと、後で大規模な修正が必要になり、リリースが遅れたり、開発コストが増加したりする可能性があります。
ECサイトに必要な機能の洗い出しも、事前にしておくべきことの1つです。Shopifyは、バリエーション豊富なアプリを活用することで様々な機能を利用できます。希望内容を明確にしておくことで、制作会社に自社のイメージをしっかり伝えられます。後から「こんな機能が欲しかった」という事態を避けるために、業務の流れを詳細に洗い出したり、競合他社のECサイトでどのような機能が使われているかを調査したりすることが大切です。
●設計・開発
コンセプトと要件が定まったら、ECサイトの基本的な構造を考えます。どのようなデザインを採用するか、機能をどのように実装するか、ページの遷移方法などを計画し、Shopifyプラットフォーム上で基本的な設定やカスタム機能の組み込みといった開発を進めて、必要に応じて外部アプリやプラグインを導入します。
設計が大雑把だと、開発を始めてからデザインの変更や機能の修正が発生し、スケジュールの遅れや予定外のコストが生じかねません。制作会社と相談を重ねながら詳細な設計を行ったうえで、機能の開発を進めていきましょう。
●コーディング・デザイン実装
設計に基づいてコーディングを行い、デザインを実装します。ECサイトをデザインする際に大切なのは、ユーザーにとって使いやすいUI/UXであるかどうかです。多くの機能や情報を詰め込んだページ、あるいはスタイリッシュすぎて情報量が少なすぎるページにしてしまうと、ユーザーは混乱して離脱したり、商品をカートに入れたまま放置する「カゴ落ち/カート放棄」の状態になったりします。ユーザーにとって使いやすく、商品が売れるECサイトにするためには、制作会社やデザイナーとの密なコミュニケーションをとったうえでデザインを確定することが重要です。
●商品登録
デザインの実装が完了したら、販売する商品をShopifyに登録していきます。商品の写真、説明、価格などを登録しますが、商品が多い場合は、商品情報のCSVデータを使って一括で登録することも可能です。
品数が多いほど、登録作業やCSVデータの作成に時間がかかってしまいますが、商品情報は売上や顧客満足度に大きく影響します。ミスがあるとクレームの原因になったり信用を損なったりする可能性があるため、慎重に行いましょう。
●テスト
デザインの実装と商品登録が完了したら、公開する前にテストを行います。ECサイトの場合は、実際のユーザーが使う前に「テスト注文」を行うことが重要です。
テスト注文は、ユーザーと同じ方法で注文を行い、注文や決済などの動作が正常に機能するかどうかを確認することです。Shopifyではテスト公開を行えるので、実際のユーザーがトラブルに巻き込まれない方法で、きちんとテストを行いましょう。特に、決済や配送にかかわるデータ処理が正しく行われているか、外部サービスとの連携が問題ないかなどを確認してください。
もし動作に異常が見つかれば、問題を修正してからもう一度テストを行います。
●ECサイト公開
テストが完了したら、いよいよ本番環境でサイトを公開します。ECサイトを公開しただけで自動的にユーザーが訪問してくれるというわけではありません。多くのユーザーはまだECサイトの存在を知らないからです。いくら良いサイトを構築したとしても、集客できなければ意味がないので、どのような方法で顧客を獲得するかを考えておくことも欠かせません。
例えば、SNSやブログを通して集客をしたり、告知やプレスリリースを活用したりしてECサイトの認知度を高めることで、訪問してくれるユーザーを少しずつ増やせます。
●運用
ECサイトを公開してからも、ECサイトを安定して稼働させるための保守や、クレームやトラブルへの対応は欠かせません。ユーザーからのフィードバックやShopifyのデータ解析ツールを利用して、サイトの問題点や改善の必要性を定期的に確認し、修正していきましょう。ユーザーの行動や購買履歴の分析を通じてサイトの最適化を進めることで、より良いサービスを提供できるようになります。また、制作会社によっては、集客や売上増加に欠かせないマーケティングに関するアドバイスをしてくれる会社もあります。サイトの保守や商品管理といった運営面のサポートをしている会社もあるので、予算に余裕がある場合はうまく活用することをおすすめします。
世界的なシェアを持つShopifyでECサイト制作を
ShopifyでのECサイトの構築は、事業をするうえで大きなステップとなります。自社のイメージどおりのサイトを構築するためには、しっかりとした制作会社を選ぶことが大切です。Shopifyのサイト制作を得意とする企業は、以下のページでも詳しく紹介しています。Shopifyを使ったECサイト制作を検討している企業担当者は、ぜひご参照ください。
▷ShopifyによるECサイト構築でおすすめのシステム開発会社10社【最新版】
ShopifyによるECサイト制作の最適な発注先をスムーズに見つける方法
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