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シミュレーションシステムとは?さまざまな用途やメリットを解説

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シミュレーションシステムのイメージ図

ビジネスにおいて、予測・検証をもとに意思決定を行う場面は数多くあります。その際にはシミュレーションを行い、結果をもとに意思決定をしていくことでしょう。このシミュレーションを行うものに、シミュレーションシステムがあります。一口にシミュレーションシステムといっても、その種類は多岐にわたります。そこで今回は、シミュレーションシステムの種類について解説するとともに、シミュレーションを使用するメリットや使用用途など、シミュレーションシステムを導入するうえで知っておきたい知識を解説します。

 

目次

 

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シミュレーションとは

シミュレーションは、現実のシステムを模写するモデルを作成して実験を行い、それを通じて問題解決を行う手法のことです。システムの理解や説明、予測・リスクヘッジ、教育・訓練、エンターテインメントなどの目的で利用されます。

現実世界の問題には、多くの不確定要素が含まれています。シミュレーションでは、そういった不確定要素を含み、単一の方程式で表すことが難しいシステム(生産活動や物流、人の動き、空気の流れなど)を対象に、同じ動きをするモデルを作成してコンピュータ上で再現します。

これを活用することで、実際のシステムを変更することなく、様々な条件下でのシステムの挙動を調べることが可能です。そのため、危険を伴うようなケースを調べる際にも重宝されています。また、実際のシステムで試す場合と比べて、コストや時間をかけずに試すことが可能です。

 

シミュレーションの分類

前述のとおり、シミュレーションにはモデルが欠かせません。シミュレーションのモデルには、大きく分けて静的モデルと動的モデルの2種類があり、それぞれの特徴によって更に分類されます。ここでは、静的モデルと動的モデルの特徴と、更に細かく分類されるモデル別の特徴を解説します。様々な状況に適したシミュレーションで再現することで、そのシステムの挙動を深く理解し、問題解決や意思決定に役立てることができるでしょう。

 

●静的モデルと動的モデル

シミュレーションで用いられるモデルは、大きく分けて、静的モデルと動的モデルの2つに分類されます。

静的モデルとは、入力パラメーターが与えられると、それらの関係式に基づいてシステムの状態が計算されるモデルです。例えば、道路網の交通量を予測する際には入力パラメーターとして道路容量や信号機のタイミングを与えます。Excelやスプレッドシートで関数を用いて行う計算が静的モデルにあたります。

一方で、動的モデルとは、時間が進むにつれてシステムの状態が変化し、ある瞬間の状態から次の瞬間の状態を計算するもののことです。時間によってシステムの状態を変化させることができるため、周期性がないケースや不確実性の高いケースにも活用することができます。例えば、気象学で用いる場合は気温や気圧、風向きなどを入力パラメーターとして設定することで天気予報に使用できます。

2つのモデルの大きな違いは、時間の果たす役割です。静的モデルでは時間が経過してもシステムの状態は変化しません。一方で動的モデルでは時間の経過によりシステムの状態が変化します。

 

●連続型シミュレーション

連続型シミュレーションは、動的モデルの一種である連続型モデルを使ったシミュレーションです。連続モデルは、システムの状態が時間とともに常に変化するモデルです。時間をパラメーターとした微分方程式でシステムの状態を表すケースが多いです。例として、人口増加の予測をする時に、出生率や死亡率などの入力パラメーターを用いて、人口増加の連続型モデルが使用されることがあります。

 

●離散型シミュレーション

離散型シミュレーションは、連続型シミュレーションと同じく、動的モデルの一種である離散型モデルを使ったシミュレーションです。離散型モデルは、離散的な時間でシステムを変化させるモデルのことを指し、生産システムを扱うシミュレーションでよく使われています。

生産システムでは、部品の到着・出荷や、機械の故障・復旧、加工の開始・終了が発生するのは特定の時刻で、それぞれに「待機」の時間が発生し、その待機時間が終わった時のみ変化が生じます。その離散的な時間をパラメーターにシミュレーションを行います。そのほか、コールセンターでの電話の着信や応答、窓口での受付や順番待ちなどにも使われます。

 

●確定的シミュレーション

確率的シミュレーションは、データの確定値があらかじめわかっていて、因果関係が1つに決定される確定的モデルを使うシミュレーションです。不確定な要素を含んでいない単純なシステムの時に活用されます。単純な計算でシミュレートできるケースが多いです。例えば、建築物の強度や耐震性を評価したい時に、建築材料の強度や荷重などをパラメーターとしてシミュレーションを行います。

 

●確率的シミュレーション

確率的シミュレーションは、データが不確実性を持ち、確率的な情報として与えられる確率的モデルを使うシミュレーションです。取り扱うデータが確率的に変動する要素のため、単純な計算で予測することは難しいものを対象にシミュレートすることができます。金融市場の場合は、株価や為替レートの変動をシミュレーションするために経済指標や政治的要因などを入力パラメーターとして使用します。

 

シミュレーションを使う利点とは?

シミュレーションは問題解決の有効な手段です。現実で実現不可能なこと、実物で試行錯誤が難しい場合や影響が大きすぎることも再現できます。また、コストパフォーマンスが良いなどの、効果的な解決策を見つけることが可能です。それらの利点について解説します。

 

●現実で実現不可能なことも再現できる

シミュレーションでは、現実世界で実現できないこともモデル化することができます。例えば、進化のシミュレーションは生物の進化のメカニズムを模倣して最適化問題の解決が可能です。実世界では実現が困難な仮定をシナリオに含めてシミュレーションすることで、安全に、十分な検証を行い、適切な解決策を導くことにつながります。

 

●コストパフォーマンスが良い

シミュレーション使うことで、実際の資産を使うよりも安価で時間をかけずに検証ができます。例えば、金型を使ってものづくりをする際にシミュレーションをすることで時間やコスト削減になります。成形のために必要な金型を実際に作る手間がかからず、コストも時間も削減することができるためです。検討するために必要なものを準備する時間や手間、費用が多くかかる内容の時に無駄を押さえて解決策を出すことができます。

 

●実物で試行錯誤が不可能なものも検証ができる

シミュレーションシステムは、2Dや3Dで可視化できるため、挙動を実際に見ながら概念などを理解・検証することが可能です。そのため、実物で試行錯誤することが難しいものや少量生産の加工シミュレーションなどで重宝されます。可視化したモデルを参考に、何度も試行錯誤を重ねることで、より良く改善することが可能です。ミスの許されない一品ものであっても、自信を持って改善することができるでしょう。

 

●実物で行うと影響が大きすぎるものも検証ができる

シミュレーションシステムでは、実物で行うと影響が大きすぎるものも検証できます。例えば、災害シミュレーションでは地震や台風のような災害を再現することで、被害の程度や避難計画の有効性・改善案を検証することができます。そのほか、金融シミュレーションとして株価や為替レートを再現することで、投資戦略のリスクを検証できます。共通して、現実世界で実際に行うと影響が大きく損失につながるため、シミュレーションシステムを利用します。

シミュレーションシステムの費用相場を詳しく知りたい方はこちらをご確認ください。

シミュレーションシステムの費用相場とは?実際の流れや外注時のポイントを解説

 

シミュレーションシステムの用途

シミュレーションシステムは、製造業や物流、人の動き、空気の流れなどの解析に利用されています。ここからは実際にどのような場面でシミュレーションシステムが使われているのか、その用途について解説しています。

 

●離散イベントシミュレーション

使用状況や待ち行列の長さなどを詳細に検証できるのが離散イベントシミュレーションです。私たちの身の回りは、様々な混雑や待機の現象があります。例えば、窓口の順番待ちの行列、スーパー等のレジの待ち時間、病院での診察待ちなどです。この状態は、サービス提供側が予測していた提供時間や人数を超えた利用者(待っている方)がいる状態です。この混雑を解消するためには、利用者に制限をかける方法があります。

しかしこの方法では、問題を前向きに解決できません。待ち時間を発生させる問題がどこにあるのか把握し、適切な混雑緩和策を打つ必要があります。しかし現実世界で緩和策を試すにはコストや時間がかかるため、シミュレーションシステムで現実世界を再現し、設定を変更した際の混雑状況を検証することで問題解決策ができます。

 

●エージェントシミュレーション

一定のルールに基づいて自律的に行動するエージェントの振る舞いや、そのほか、相互作用から現れる社会現象をするシミュレーションのことをエージェントシミュレーションと言います。エージェントとは独立した個体のことを指し、人間、動物、ロボット、車両など様々なものを表すことができます。エージェントの行動や移動、状態の変化をコンピュータ上でシミュレーションすることで、エージェントの振る舞いを分析することができます。また、エージェントの個々の振る舞いからでは予測できなかった社会システムの現象も予測することができます。マーケティング分野ではSNSで新商品発売に関する情報の拡散を予測することも可能です。

 

●物理シミュレーション

物理シミュレーションは自然現象の説明・予測、精密機器や自動車・航空機など人工的な製品開発での設計検討、動作理解などを目的として多く利用されています。

世の中物理現象は、基本的な法則によって説明することができます。例えば、物体の運動はニュートンの運動方程式、電磁気学であればマックスウェル方程式を使って説明が可能です。ただし、これらは理論上正確ですが現実世界の複雑な条件下で厳密に答えを出すことはできません。このため、複雑な問題はシミュレーションシステムで検証が必要です。

例えば、気象現象を予測したい時、大気の状態や海洋温度など、膨大な量のデータを扱う必要があります。このような複雑な問題を扱う際に、スーパーコンピュータを使用しシミュレーションすることで精度の高い気象予測を実現します。

これらのように、現実社会や現物製品で試すには、コストも、時間もかかり、実際に試すには危険が伴う場合もあります。また製品が完成していない場合もあり、このような問題を解決する手段としてシミュレーションシステムが多く利用されています。

シミュレーションシステムは、その用途によって、どのシステムを用いるのかが異なります。また、様々な種類があるため、自社の問題解決のためには、用途の合ったシミュレーションシステムを選ぶ必要があります。自社内でそれらを検討し、構築まで対応するには多くのリソースが必要になります。その解決策の手段の1つとしてプロに相談し、システム構築を依頼することをおすすめします。

発注ナビでは、システム構築のプロを紹介しています。シミュレーションシステムを導入したいがどのモデルが適当かわからない、システム構築の依頼先に迷っているという場合には、発注ナビに相談してみてください。

 

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