携帯電話やスマートフォンの番号宛にメッセージを送信するSMS(ショートメッセージサービス)は、近年、本人確認や、マーケティングなど、様々な手段として利用している企業が増えています。そんな中で、SMS配信システムの導入には、いくらかかるのか?自社に合ったサービスはどれなのか?といった疑問を持っている担当者の方は多くいるでしょう。この記事では、SMSの導入を検討されている企業の担当者の方向けに、SMS配信システムの費用相場、おすすめのSMS配信システム、費用対効果を上げるポイントを具体的に解説しています。SMS配信システム導入の参考にしてみてください。
目次
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SMS配信システムの概要
SMS配信システムとは、メールやSNS内のDM(ダイレクトメッセージ)とは異なり、電話番号宛にメッセージを配信するシステムです。メールやDMと比べると到達率が高いことが特徴です。また特定の顧客・顧客全体に対し一斉配信、予約配信ができます。さらにDMや自動配信メールでは難しかったユーザーからのSMS受信も可能です。これらの特徴やメリットを利用し、近年は多くの企業で、本人確認や、カスタマーサービスからの連絡など確実に伝えたいメッセージの配信ツールとして利用されています。
SMSは、多くの携帯電話端末に標準搭載されているので、アプリをインストールする必要もなく利用ができ、スマホの操作が苦手な方でも負担なく受信内容を確認できます。またスマートフォンはもちろん、ガラケーにも問題なく配信可能できます。これらもSMS配信システムを多くの企業が利用する理由の1つです。
SMS配信システムの費用相場
企業がSMSを送信する際、個別にスマホや携帯から送信すると1通あたり3円(70文字まで)の通信料が発生します。ただし、不特定多数の宛先に一斉送信するケースが多い企業では、端末から個別に送信すると誤送信のリスクやセキュリティ面での懸念があります。また、作業効率化の観点からも、システムを介して送信する方が効率的です。ここからは、SMS配信サービスを利用する際の費用相場について解説します。
SMS配信サービスの料金体系
SMS送信サービスには、個人向けと法人向けの2種類あります。ここからは、個人向けと法人向けのメッセージ送信料金の違いや、法人向けSMS送信サービスの料金体系を解説します。
●個人向けSMS送信の料金
個人利用でSMSを1通送信する際、送信料は3円かかります。これは、全角70文字または半角160文字のメッセージに対して適用されます。SMSには1通あたり文字数制限があるため、この範囲を超えると複数のメッセージに分割されます。一方、受信側は料金が無料です。
最近では、機種によって最大670文字まで送信できますが、その場合送信料は10通分の費用が発生します。ただし、契約しているキャリアと料金プランによって異なり、SMS送信料が無料になるケースもあります。
●法人向けSMS送信サービスの料金
法人向けSMS送信サービスの料金は、個人利用の料金とは異なります。法人がSMS送信を利用する場合、専用のSMS送信サービスを利用することが多く、一般的にSMS送信料金は、15円前後です。また、法人向けSMS送信サービスでは、一斉配信に加えて、長文SMS、セグメント分け、宛名差し込み、効果測定など、様々な機能を活用しSMSを効果的に送信することができます。
法人向けSMS送信サービスを利用するには、どのくらい費用が必要なのでしょうか。ここからは、法人向けのSMS送信サービスの初期費用と、利用料金形態について説明していきます。
初期費用
SMS配信サービスの初期費用は、サービス提供会社やプランによって異なります。初期費用の目安は、契約形態やオプションによって変わりますが、無料~20万円程度(オプションを付けた場合)の費用が必要となります。正確な費用を知りたい場合は、複数のSMS配信サービス会社に見積もり依頼をしてみましょう。
送信費用
SMS配信サービスの利用料金は、定額で上限数までSMSを送信できる定額制と1通ごとに課金される従量課金制の2つが一般的です。
■ 従量課金制の場合
送信件数に対する料金は、1通あたり平均で8円~15円前後です。
■ 定額制の場合
サービス提供会社によってことなりますが、一般的に1,000通/月で1万円~2万円程度となっています。また、定額制は、月の配信数を超えると1通あたり10円程度の費用が別途発生します。
SMS配信サービス利用料例(100,000通/月)
●従量課金制
月額基本料金0円、1通あたりの通信料8円で契約した場合
8円×100,000通=800,000円
●一定量定額制
月額基本料金10,000円(1000通まで)
(100,000通-1000通)×10円+10,000円=1,000,000円
以上のようにSMS配信件数が多くなるほど、従量課金制で契約した方が費用的を抑えることができます。このことから、配信件数が多い企業は従量課金制で契約するケースが多くあります。
SMS配信サービスの利用料は、サービス提供会社や契約形態、1ヶ月あたりの配信件数によって異なります。SMS配信サービスを利用する際、1ヶ月あたりの配信件数を想定し、どの程度の費用が発生するのかを確認したうえで、どちらの料金形態で契約するか検討しましょう。
おすすめのSMS配信サービス
ここまでSMS配信サービスの導入費用について紹介してきました。SMS配信サービスは、サービス提供会社によって様々な特徴があります。ここからは、おすすめのSMS配信サービス会社や、料金形態について紹介しています。
●空電プッシュ
SMS送信サービス市場シェア7年連続No.1サービスを獲得している空電プッシュは、NTTコムオンライン・マーケティング・ソリューション株式会社が提供しているSMS配信サービスです。
空電プッシュは、IDS/WAFやデータの暗号化保存など、強固なセキュリティを備えています。また、国内主要形態4キャリアと直接接続が可能です。直接接続ができることで99%の到達率と通信品質に優れているため、大規模でも遅延なく送信が可能です。具体的に、国内最大級の送信処理能力を保有し、1時間に193万通の送信が可能です。
初期導入費 | 要問い合わせ |
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料金プラン | 要問い合わせ |
通信費 | 要問い合わせ |
到達率 | 99% |
機能概要 | 送信元番号指定・携帯番号履歴判定・短縮URL機能・承認機能・送信予約機能・差し込み機能・再送機能 |
●メディアSMS
メディア4uが運営する「メディアSMS」は、4,000社を超える導入実績があり、国内の法人・企業が求める性能や機能をすべて兼ね備えた国産SMS送信サービスです。同サービスは、全キャリアにおいて長文SMSの実現や、チャットのようにやりとりできる双方向SMS、本文に挿入する短縮URLのオリジナルドメイン化など、様々なお客様の要望に対応できます。また、同サービスは自動音声案内(IVR)との連携により、夜間や営業時間外に音声ガイダンス対応と連動してSMSを送信することができます
初期導入費 | 無料 |
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料金プラン | 月額基本料無料/従量課金制 |
通信費 | 要問い合わせ |
到達率 | 99.90% |
機能概要 | 一斉配信機能、IVR連携機能、API連携機能 |
●絶対リーチ!SMS
5,000社の導入実績を持つ絶対リーチ!SMSは、豊富なプランやオプション機能をはじめ、操作しやすい管理画面、低い導入コストで、新規導入企業も安心して利用できます。さらに、多彩な機能を組み合わせることでオーダーメイドとして活用できます。国内全キャリアと直接連携し、メッセージ到達率99%と高く、格安SIM携帯番号へもメッセージを送ることができる高品質なサービスを提供しています。シンプルな機能でスモールスタートを切りたい企業のニーズに応える初期導入費用ゼロ円のプランもあります。また、トライアルプランも用意されています。
初期導入費 | ■ 1-Way:無料 |
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■1-Way Alpha:3万円 | |
■2-Way:要問い合わせ | |
料金プラン | ■1-Way:1,000/月~ |
■1-Way Alpha:11,000円/月 | |
■2-Way:要問い合わせ | |
通信費 | 要問合せ |
到達率 | 99% |
機能概要 | 一斉送信機能、IVR連携機能、API連携機能 |
※詳細はWeb参照
●KDDI Message Cast
KDDIがサービス提供しているKDDI Message Castは、誰でも直感的に操作できる管理画面が特徴で、Web接続で簡単にアクセスできます。SMS一斉送信と個別送信が可能なほか、配信ログをCSVに出力することができます。同サービスは、初期費用も月額費用も0円なので新規導入企業でも安心して導入ができます。また660文字までの長文の送信が可能です。メッセージ一括設定機能を活用することで運用負荷を減らすことが可能です。
初期導入費 | 無料 |
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料金プラン | 月額費用0円 |
詳細費用は要問い合わせ | |
通信費 | 要問合せ |
到達率 | 98%以上 |
機能概要 | 一斉送信機能、送信予約機能、API連携 |
●SMS配信システムの料金に影響する要素
SMS配信サービスには、直収と非直収の2種類の送信サービスがあります。この2種類の送信サービスで、1通送信あたりの料金が異なります。ここからは2種類の通信サービスの料金に影響する要素を紹介します。
●直収
直収とは、docomo、au、Softbank、楽天モバイルのような国内携帯キャリアと直接接続したサービスです。国内の正規ルートとして定めている国内回線からSMSを送信できます。これによりSMSを確実に届けることができます。一方で、非直収と比較して料金が高い点がデメリットです。国内の顧客向けに安定してSMS配信を届けたい場合は、直収キャリアのSMS送信サービスを利用しましょう。
●非直収(国際網接続)
非直収のSMS送信サービスは、国内携帯キャリアと直接接続せず、国際回線からSMS送信します。国内携帯キャリアの正規ルートでSMSを送信していないため、非直収のSMS送信は到達率が下がります。海外ではSMSの活用がビジネス用途として定着しつつあります。日本と比較しても利用が多く、基本的に国際回線を介してSMSが送信されています。その分、スパムとして悪用されることも多いため、国内携帯キャリアは国際回線で配信されるSMSをブロックする仕組みを取り入れています。そのため、SMSの到達率が下がるデメリットがあり、確実にSMS配信をしたい企業には向いていません。
このように2種類のSMS送信サービスで1通あたりの料金に影響を与えます。SMS配信サービスを導入する際、料金の安さだけで選ぶとリスクも高くなります。可能であれば直収でSMS配信サービスを行うようにしましょう。
費用対効果を高めるポイント
ビジネスでSMS配信サービスを利用する際、費用対効果を高めることは重要です。ここでは費用対効果を高めるポイントについて紹介しています。
●信頼してもらえるようにする
SMS配信サービスの配信方法によっては、ユーザーの信頼を失い、費用対効果が低下することがあります。信頼を築くためにも、配信することを事前にユーザーから承認してもらい、いつでも配信を停止できる方法を明確に記載しましょう。これだけでもユーザーから信頼されるようになります。つまり、オプトイン(受信許可)とオプトアウト(受信拒否)の設定を行うことが重要です。
●内容を簡潔に書く
費用対効果を高めるために重要な2つ目のポイントは、内容を簡潔に書くことです。SMSでは、送信する文字数が増えると料金も上がります。そのため、無駄な文字数を増やさないことが大切です。具体的な対策としては、時候の挨拶を省略し、抽象的な表現を避けることです。また、広告や宣伝とそれ以外の内容を混ぜないようにし、返信を求める場合は明記します。これらのポイントに注意するだけで、文字数を減らし通信料を抑えることができます。
●ユーザーが興味のある内容を配信する
費用対効果を高める3つ目は、ユーザーが興味のある内容を配信することです。メルマガのように不特定多数へ配信するような内容でなく、ユーザーにとって役立つ情報や、予約のリマインド、配送や入荷の通知などユーザーが興味を持つ内容を送信するようにしましょう。
●メール配信とSMS配信を使い分ける
費用対効果を高める4つ目は、メール配信とSMS配信を使い分けるようにしましょう。例えば、内容の多い情報は、メール配信やメルマガで配信し、ユーザーにとって重要な情報や、緊急性の高い内容は、SMS配信を活用します。これを注意することで、文字数を減らすことができ送信料金を抑えての運用が可能となります。さらにユーザーにとって重要な内容を送信することで、SMSの開封率も上がり、ユーザーからの信頼度も高まります。
ユーザーの電話番号さえあれば手軽にメッセージを送信できるSMSですが、使い方を間違えてしまうと、ユーザーからの信頼を失ってしまう原因となってしまいます。そんな結果にならないためにも、ここで紹介した4つのポイントを参考にしてください。
SMS配信を行うにあたって、自社にぴったりのシステム構築を外注することも可能です。しかし、実績やスキルを持つ発注先を自社だけで調査し、比較検討するのは難しく手間もかかります。そこで、プロ(システム開発会社向けマッチングサービス)に相談することがベストな選択です。発注ナビではシステム開発に詳しいスタッフが、要望を叶えられる会社を提案しています。相談から見積もりまで完全無料の発注ナビへ相談してみてください。自社が探している開発会社が見つかるようご提案いたします。
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