コンサルタントはビジネス分析のプロフェッショナルであり、鋭い目で的確な判断を下すことで知られている。株式会社Undershaftの伊藤一記氏は大手コンサルファーム出身。その同社が厳しい目で最終的に選んだのが発注ナビだった。しかも発注ナビの加盟社サポート「カスタマーサクセス」を高く評価しており、「概ね満足している」という。どこが評価されたのか、同社で発注ナビの運用も担当する取締役の伊藤氏にお話を伺った。
社名 | 株式会社Undershaft |
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所在地 | 東京都文京区湯島2-24-6 東京都港区西新橋1-19-8 ACN虎ノ門ビル 4F |
従業員数 | 1 – 30名 |
事業内容 | システム及びソフトウェアの開発 ITコンサルティング |
掲載カテゴリ |
- 導入前の課題
設立当初はリファラルで案件を受注していたが、新たな営業施策を必要としていた。専任の営業担当を置いていなかったため、システム開発案件のリードをある程度まとまったカタチで獲得する方法としていくつかの案件マッチングサービスを検討していた。
- 導入後の効果
2000万円規模の案件を含め4件受注。月平均19件エントリーで1件成約の結果に満足。いずれも当初の案件のみならず、後続の案件受注にもつながっている。発注ナビのカスタマーサクセスは、手厚いサポートを受けることができるのが好印象。発注ナビ導入で、社内の営業オペレーションのトラフィック整備ができた。
月額固定の使いやすさとカスタマーサクセスの有無で発注ナビを選択
株式会社Undershaftは2020年12月に設立された企業だ。設立されたばかりの企業が受託開発で大きな売上を実現するのは一般に難しいとされているが、同社は2021年の設立2期目にして、受託開発での売上1億円を達成した。同社のコンサル力や開発力がずば抜けていたのはもちろんだが、その受注の一翼を担ったのは発注ナビだったという。
「会社設立当初は創業メンバーの一人が、人脈を活かしたリファラル営業により案件を獲得していましたが、やがて成果を出すことが難しくなり、なんらかの営業施策が必要となっていました」(伊藤氏)
そこで検討した結果、案件マッチングサービスを導入することに決めたという。ただし、最初に導入したのは発注ナビではなかった。
「最初に導入したサービスも悪くはありませんでした。導入後2~3カ月で案件の受注が決まりました。結局そのサービスで4件ほど受注できました」
同サービスは従量課金制だったので、リードにならないお客様の紹介でも件数ベースで課金されたという。
「1件当たりいくらという料金設定でしたが、それではKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)が一致せず、利益相反が発生してしまいます。結局、契約期間を残したまま使わなくなりました」
その後、発注ナビを含めた3つのサービスに注目し、そこから発注ナビと、もう1つの競合サービスの2つに絞り込んで比較検討した。
「絞り込んだ2つのサービスの間で、どちらを選ぼうか最後まで迷いました。競合サービスのほうは、上位のプランに申し込めば、良い案件にリーチできるように設計されていました。一番高いプランでもペイするなら、そちらを選んだのですが、それは難しいと判断しました。一方の発注ナビは、月額固定のリーズナブルかつシンプルな料金体系であるのはもちろんですが、単なるキャッシュポイントではなく、むしろ協業関係に近いという点に魅力を感じました」
結果として同社は発注ナビを選んだ。伊藤氏は、その理由として、カスタマーサクセスと呼ばれる、発注ナビのユーザーサポートを高く評価している。
「発注ナビのカスタマーサクセスは、発注企業へのタッチポイントをしっかりと持っています。こちらからこんな情報が欲しいと要求すれば、すぐに出してくれますし、発注企業にご連絡を差し上げてもお返事がいただけないようなケースも、しっかりコミットしていこうという方針があり、紹介したらそれで終わり、というわけではありません。こちらの受注に向けた動きを、きちんとサポートしてくれるのは大きいですね。概ね満足しています」
2000万円規模の受注にも成功。提案力で受注するスタイルにピッタリ
同社は2021年の11月に発注ナビを使い始め、大手企業を含めた4件の受注に成功している。また、いずれのケースにおいても、単発の依頼では終わらず、その後続となるフェーズの依頼につながっているという。
「実際に2000万円規模の案件受注に成功しています。しかもそのお客様からは、その後も100万円、200万円と継続的に受注しています。当社の場合、プロジェクトマネージャ(PM)・クラスをはじめ経験豊富なマネジメント層やエンジニアを揃えている分、どうしても人月単価が高くなってしまうため、価格での競争ができません。相見積もりになると負けてしまいます。その点、発注ナビでは相見積もりになることが少なく、きちんと商談を進めていく中で、価格に見合った品質をご案内できる点が魅力です。たとえば技術的な課題に直面していたり、プロジェクトが炎上していたりするケースでは、当社のプロジェクトマネジメント力が真価を発揮します。また、当社のコンサルティング力により、お客様の潜在的な課題の解決に向け、リファラルを構築するのにも適しています」
同社における発注ナビのオペレーションは伊藤氏が担当している。どのように運用しているのだろうか。
「エントリーは定型文を使い効率化を図っています。エントリー案件は毎月20~30件を選んでいます。案件選びは、予算や決裁権を確認するのと、当社は社内にデザイナーがいないため、デザイン性が求められる案件やマーケティング性の高い案件は候補から外すことが多いですね。一方で、オンプレミスの基幹システム連携など、技術的難易度が高めな案件は、当社の力が発揮できる領域なので、積極的に選んでいます」
紹介件数に対する受注率はどうだろうか。
「お客様を紹介される件数が月平均で5~6件あり、商談を経て1件が成約に至るという感じです。」
概ね月1件のペースで受注しているという同社だが、成約に至る秘訣はどこにあるのだろうか。
「営業専任スタッフを置いているわけではないので、初回の商談には私が出席します。また、商談にはPM経験者か経験豊富なエンジニアも同席させるようにしています。価格競争はできないので、ソリューションの提案で受注を獲得していく体制をしっかりと整えています」
同社の提案力の高さは、どのようにして生み出されているのだろうか。
「考え方としては“時間を売る”ということです。お客様は目の前の課題に対して、何らかの対策を立て、実施していかなければなりません。そこを当社がIT参謀的な立ち位置で、どのように解決すればよいかを考え、ベストな選択をしていきます。優先順位をつけ、システムの開発や運用の戦略を練り、予算を見積もるなど、お客様の課題を解決するパートナーとして、時間的な負担を取り除き、成功に向かって伴走していきます」
こうした提案も実現して始めて意味を持つ。その実現のための努力にも余念がない。
「システムの開発や運用を推進するエンジニアの調達管理には徹底的にこだわっています。人材調達の面では、実力あるフリーランスのエンジニアとも契約し案件に参画してもらいますし、その中から特に優れた人材は社員としてオファーも出しています。」
自社の営業体制確立にも貢献。今後も難易度の高いプロジェクトに積極的にチャレンジしていきたい
発注ナビを導入したことで、単に受注数が増えるというだけにとどまらない効果もあった。
「発注ナビの導入と運用は、当社の営業フローの確立を担保してくれたという側面があります。おかげで、営業オペレーションのためのトラフィック管理の体制を整備することができました。たとえば発注ナビの新着案件はメールで届きますが、そこから自動的にヘッダーやフッターを取り除き、真ん中の案件内容の部分を抽出して社内で閲覧可能なように登録したり、Salesforceに登録して管理したりと、効率良く営業活動を進められるような仕組みを作り上げています。リファラル営業だけを続けていたのでは、こうした体制を構築できなかったと思います」
営業体制が固まってきた同社だが、今後はどのような案件を積極的に獲得していくのだろうか。
「やはり難易度の高い案件、大規模な業務システムなどは積極的に獲得していきたいですね。業務システムならば、たとえば製造業のシステムでしょうか。製造現場と管理部門の各システムの高度な連携などは、当社のエンジニアの豊富な経験やノウハウが活かせるものと自負しています。また技術面では3DCGや、ブロックチェーン技術を応用したNFT(非代替性トークン)を応用したシステムにも手を広げていきたいと考えています。そのほか、プロジェクトに問題を抱えているケースの解決も、当社のPMが本領を発揮できる場だと考えています」
同社の顧客は当初、中小企業が中心だった。しかし次第に大企業も加わるようになり、現在ではエンドクライアントのほとんどが上場企業や売上100億円以上の大企業だという。実際に、グローバルで使われる大規模なシステムを上場企業に提供した実績もあるという。これは、それだけ同社に対する信頼が高まっている証左でもある。
発注ナビを導入することで、いたずらな価格競争を避け、自社の提案をしっかりとお客様に伝える努力をしてきたことが、大手からの信頼獲得にもつながったのではないだろうか。同社のさらなる躍進から目が離せない。
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