ウェビナーという言葉は最近多く聞かれるようになりました。Web+セミナーの造語であるウェビナーは動画の配信を行って、セミナーを行うマーケティング手法です。しかし、動画の配信を行う以上、どのようなシステムを使うのかは悩ましいものです。例えば、月額制と従量課金制の違いや必要な機能の網羅、Web会議システムとの違いなど、検討すべきポイントがたくさんあります。今回はウェビナーシステムの導入をお悩みの方を対象に、ウェビナーシステム選びのポイントや費用相場、そしてそのほかの費用について解説します。
目次
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ウェビナーシステムを選ぶ際のポイント
ウェビナーシステムは、ビジネスシーンにおいて重要な役割を果たすものです。選定する際には以下のポイントに注意してください。
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月額制と従量課金制の違い
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必要な機能を網羅しているか
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Web会議システムとの違い
●月額制と従量課金制の違い
ウェビナーシステムは月額制または従量課金制のどちらかの形態で提供されます。月額制は一定の費用を毎月支払うため、月に何回もウェビナーをするような頻度の高い場合に向いている方式です。また、従量課金制は使用する回数や期間に応じて費用が発生するため、頻度が高くない場合におすすめです。
●必要な機能を網羅しているか
ウェビナーシステムと一言で言ってもメーカーやサービスごとに利用できる機能が変わるため、自社でウェビナーをする際に必要な機能が網羅されている製品かどうかを確認する必要があります。例えば、ウェビナー終了後にアンケートを取る機能や画面共有機能、ホワイトボード機能などが挙げられます。また、ウェビナーシステム導入後のサポートの有無も選定のポイントです。システムの使い方だけでなく、セキュリティやトラブル発生時にいつでも対応できるかどうかなどを確認しましょう。
●Web会議システムとの違い
ウェビナーシステムはWeb会議システムとも呼ばれることがありますが、似ていても2つは異なるものです。Web会議システムは双方向映像や音声のやり取りがでできるシステムですが、ウェビナーシステムは登壇者からの一方から配信する形となっています。Web会議システムでもウェビナーと似たようなことは可能ですが、集中しやすさや機能の豊富さが異なるため、継続的に開催予定ならウェビナー専用システムを導入した方が良いです。
選定のポイントはいくつかありますが、まずは自社のウェビナーに必要な機能などの要件を確認しましょう。
専用ツールのウェビナーシステムの費用相場は?
ここでは、以下のポイントを踏まえてウェビナーの専用ツールを導入する際の費用相場を解説します。
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費用相場は月額数千円~数万円
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「Zoom Webinars」の例
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そのほかのウェビナー専用システムの例
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ウェビナーシステムの費用相場を考えるうえでの難しさ
●費用相場は月額数千円~数万円
専用ツールのウェビナーシステムの費用は、機能や規模、利用する人数などによって異なります。小規模のものであれば、月額数千円から数万円で利用できます。ただし、月額費用が安価であっても、初期費用に数十万円必要な場合がありますので、料金プランで初期費用がわからない場合は、見積もりを依頼するようにしましょう。
●「Zoom Webinars」の例
ウェビナーでよく使われるツールとして「Zoom Webinars」があります。Zoom Webinarsにはプランに応じた最大500名~10,000以上の参加が可能で、参加者リストの作成や録画のオンデマンド配信などの機能があるのが特徴です。Zoom WebinarsはZoom Meetingの有料ライセンスを取得した後、ウェビナーを開催するためのアドオンプランを契約する必要があります。
Zoom Meetingの有料ライセンスは3パターンあり、「プロプランが1ライセンスあたり2,000円/月」「ビジネスプランが1ライセンスあたり2,700円/月(10ライセンス契約から)」「企業(エンタープライズ)プランが1ライセンスあたり2,700円/月(50ライセンス契約から)」となっています。
プロプラン、ビジネスプランはこのアドオンプランの追加が必要で、企業プランはアドオン不要でZoom Webinarsが可能というちょっとした違いがあります。アドオンプランは参加人数によって金額が変わるので、下記の表のようになっています。
参加人数 | 1ライセンスあたりの年払いの料金 | 1ライセンスあたりの月払いの料金 |
---|---|---|
500名まで | 92,800円 | 10,700円 |
1,000名まで | 457,000円 | 45,700円 |
3,000名まで | 1,330,600円 | 133,100円 |
5,000名まで | 3,346,600円 | 334,700円 |
10,000名まで | 8,722,600円 | 872,300円 |
10,000名以上 | 非公開 | 非公開 |
※費用については変更されることがあります。詳しくは公式サイトをご確認ください。
●そのほかのウェビナー専用システムの例
ウェビナーシステムにおいては、500人ほどまでの参加人数であれば小規模で、1,000人から数千人の参加の規模が大規模とされます。小規模のウェビナーに対応したほかのシステムには「Cocripo」、「Fresh Voice Webinar」、「GigaCast」などがあります。
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定員数50人の「Fresh Voice Webinar」は月額4万円、別途初期費用
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最大100人まで参加できる「Cocripo」は月額3万円
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「GigaCast」は最大500人までのプランの場合、1ヶ月あたり5時間のセミナーを開催すると、月額104,000円
上記は、それぞれの費用例となります。支払い方法は月額制や従量課金制だけでなく、プリペイド方式のサービスもあります。定員数によって利用に料金が異なるため、詳細は公式サイトでご確認ください。
●ウェビナーシステムの費用相場を考える上での難しさ
ウェビナーシステムの費用相場を考える上で、一番難しいのは企業によって必要な機能が異なることです。例えば、参加者が多い場合は、十分な通信帯域が必要になる場合がありますが、これは高額な費用がかかることがあります。また、一部のシステムはプランによって仕様や費用が異なります。そのため、自社に必要な機能はどのようなものかを整理する必要があります。なお、費用の相場を知るために見積もりを依頼しましょう。
ウェビナーシステム利用にかかるそのほかの費用
ウェビナーを開催はシステムだけ導入してもすぐにできるわけではありません。機材やインターネット回線、配信会場などが必要になります。 すぐ開催しないといけない場合や機材などを用意できない場合にはレンタルで対応する方法があります。
もちろん、自社ですでに保有している機材や設備があれば問題ありませんので、必要な周辺機器の洗い出しをしましょう。ウェビナーシステム以外に必要になる機器などの費用を解説します。
●カメラ
ウェビナーでは登壇者だけでなく、背面にあるホワイトボードを映す場合があります。その場合にはノートパソコンに付属のカメラでは画角が足りず、表示しきれない場合があります。そのような場合には、外部のWebカメラの購入が必要になります。
人物の上部だけを映すような普通のビデオ会議の場合は画角が75度あれば十分ですが、全体を映す場合には90度以上のものを用意しましょう。そのほかにもフルHD以上の解像度、スムーズに映すために30fps以上のものだとより良いです。なお、費用は数千円~数万円と幅があるため、開催するウェビナーの内容に合わせて検討してください。
●マイク
ウェビナーで使用するマイクには3つのタイプがあります。マイク型、ヘッドセット型、スピーカー型の3つです。登壇者の動きがあるかどうか、開催している場所にいる方の数などによってタイプを選ぶと良いです。また、マイクには「指向性」の有無があります。マイクにおける指向性とは、マイクから音を拾う方向の特性を表し、種類によってマイクからどの方向の音をよく拾えるかが変わります。
例えば、ウェビナーの開催が実際の会場を設けて、通常のセミナーと同時に開催するような場合には、登壇者の声以外にも観覧者の雑音や声などを拾ってしまい、オンラインで参加している方にとっては聞きづらいものになってしまうことがあります。そのため、マイクの特性は極めて重要な要素となります。特性にばらつきがあるため、価格範囲も広く、数千円から数十万円まで幅があります。
●ミキサー
ミキサーは入力された音のバランスを調整し、聞き取りやすい音を作るための機材です。また、複数の音を調整する機能もあるため、複数人の話者がいればそれぞれの音量を調整して、聞きやすくすることもできます。費用はレンタルなら小規模1万円程度、中規模なら4万円弱、購入すると安いもので1万円弱、多機能なものだと20万円以上となっています。
●登壇者への謝礼
自社の社員がウェビナーで登壇する場合は必要ありませんが、外部から講師として迎える場合には謝礼を支払う必要があります。一般的には2時間で10万円ほどと言われてますが、ウェビナーの内容の専門性や講師の知名度などによって変動します。謝礼は実際に現地で行うセミナーよりもウェビナーのほうが安い傾向があります。
●企画・集客費用
そもそもどのようなウェビナーを開催するのか、どのようなウェビナーが求められているのか、どのように集客するかにかかる費用があります。市場のリサーチは実際に顧客にインタビューをして、「いまどのようなことに困っているか」を聞いたり、専門の調査会社に依頼したりします。集客は新規の方を対象にするか、既存顧客を対象にするかによってもかかる費用が変わります。また、Webからの集客なら、Facebook広告などのSNS広告などが使えますし、Web以外の手法としてはTVやラジオ、雑誌の広告を出すこともできます。
また、ウェビナー開催に際して、プレスリリースを出す場合があります。プレスリリースは新聞社などの記者に向けて、取材に来てもらったり、記事に取り上げてもらうために出すものです。PR TIMESなどのプレスリリースサービスを行っている企業に掲載すれば、全国の新聞社への通知や様々なメディアに掲載されます。プレスリリースサービスの利用が数万円~十数万円、プレスリリース自体の作成に数万円かかります。
開催頻度が低い場合は代行業者への依頼も検討
ウェビナーシステムは開催頻度が高い場合には導入することが有効ですが、開催頻度が低い場合は、代行業者へ依頼したほうが安く済むことがあります。代行業者はウェビナーシステムの手配から開催までを一貫して行い、必要な設備やインターネット回線などを提供してくれます。これら一式を業者によっては30,000円ほどから依頼が可能です。ただし、規模によっては500,000円程度になることもあります。どこまで業者に依頼するべきか、どれくらいの規模感なら外注したほうが良いのかは、詳しい方がいないと判断は難しいです。そのため、決めきれていない段階からでもまずは専門業者へ相談することをおすすめします。
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