システム改修にかかる費用はどのくらい？費用を抑えるコツなどについて解説！

多くの企業では業務システムなどをすでに敷いているところも多いと思われます。そして、ある程度使い込んでくると、システムの改修を行う必要があります。もしシステムを改修してもらう場合には、事前にシステム改修にどのくらいの費用がかかるのか知っておいたほうが良いでしょう。そこで今回は、システム改修を検討している方に向けて、以下の3点を中心に解説していきます。

• システム改修の費用相場と内訳

• 改修費用が高くなる原因

• 改修費用を抑えるコツ

 

目次

 

 

 

システム改修の費用相場と内訳とは

システム改修にかかる費用は、基本的にシステム開発と変わりません。人件費がほとんどで、「作業人数×作業にかかった月数」で費用が決まります。まずはこのシステム改修にかかる費用の決まり方を押さえておきましょう。

システム改修の場合は、どのくらい大幅に改修するのかでかかる時間が変わってきます。また、技術者によって単価や作業ペースも異なります。どんな技術者にどのくらいの期間をかけて作業してもらうかで実際の費用が決まることを覚えておいてください。参考程度に技術者の単価の目安について以下の表にまとめました。

技術者	1ヶ月あたりの費用相場
上級システムエンジニア	100～160万円程度
初級システムエンジニア	60～100万円程度
大手企業所属のプログラマー	50～100万円程度
下請け企業や個人事業主プログラマー	40～60万円程度
外国籍プログラマー	30～40万円程度

技術者はシステムエンジニアとプログラマーに分けることが可能です。システム改修の依頼であっても、システムエンジニアのほうが単価が高い傾向にあります。システムエンジニアはクライアントからシステムのヒアリングをし、具体的な設計方法を構築していく技術者のことです。

一方で、プログラマーはプログラミングを実際に現場で行う方のことです。一般的にプログラマーからシステムエンジニアに成長していくのが技術者のキャリアの流れとなっています。システムエンジニアは高いスキルと経験を持っているとなれる立場であるため、必然的に単価が高くなります。さらに、どんな組織に所属しているのかによっても相場が変わり、一流企業だと高く、小さな企業や個人事業主だと安いです。どのくらいスキルの高い技術者がいれば十分なのか判断しましょう。

システム改修ないしシステム開発にかかる詳しい費用相場と内訳については、以下のページで解説しています。

▶ システム開発にかかる費用はどのくらい？費用計算の方法も解説！

 

●費用の高額・低額の判断基準

システム改修にかかる費用の高額・低額の判断基準は主に費用対効果で変わってきます。そのため、システム改修にコストがかかっても、大きな効果を発揮すれば安い費用だったと判断することが可能です。

逆に、システム改修にコストがかかっていなくても、効果が見えないと高額な費用だったといえるでしょう。また、同じシステム改修をしてもらうとしても、依頼先によって提示される費用には差が生まれます。A社では700万円でも、同じ内容でB社に見積もってもらうと1,000万円、C社だと1,200万円ということも多いです。この際に、なぜA社では安くてC社だと高いのかを考えることが重要です。

例えば、A社のように安いところだと、品質や納期・追加費用のリスクがある可能性が考えられます。要望がしっかり伝わってなかったり、納期に納品できなかったりすることがあります。ほかにも、追加作業による追加費用が求められることも少なくありません。一方で、C社のようにコストが高いと、相場を無視した費用設定になっている可能性も考えられます。金額に見合ったスキルを持っているならともかく、平均的なスキルしか持ち合わせていないことも多いです。勝手に不必要な機能が入れられているために、金額が高くなっているケースも見られます。

システム改修を依頼する際には、「費用×スキル＜リターン」を意識し、依頼先を総合的に見て評価することが大事です。ほかの会社と比べて金額が安いから優れていると決めつけずに、安い原因を調べるようにしましょう。

 

改修費用が高くなってしまう原因

システム改修を依頼すると、改修費用が高くなってしまうことがあります。その原因は3つです。

• テストなどのプログラミング以外の作業が発生する

• 改修中にミスが生じる

• 仕様についての情報がうまく伝達していない

 

●テストなどのプログラミング以外の作業が発生する

システム改修を行う際に、プログラミング以外の作業が発生してしまうためにコストが高くなることも少なくありません。例えば、プログラミング以外の作業として以下のようなものが挙げられます。

• 設計書などの書類の修正・加筆

• 顧客企業先での要件定義などの打ち合わせ

• プロジェクトの管理作業

• 作業人員の手配や調整

• テスト仕様書作成とシステムテスト

• テスト環境や本番環境へのプログラム適用作業

システム改修とはいえど、設計書の修正や加筆から始め、要件定義などを顧客企業先とすり合わせる必要があります。そして、改めて完成した設計書に基づき、そのプロジェクトの管理作業を行うためにコストがかかりやすいです。

また、作業を開始する前に、作業に着手する人員の手配や調整にもコストがかかってしまいます。実際にプログラミングが終わった後も、テストを行うための仕様設計や環境の準備作業も必要です。それから、仮環境でのテストや本番環境でのテストにもコストがかかってしまう点に注意しましょう。

 

●改修中にミスが生じる

システムの改修中にミスが生じてしまうと、ミスを起こしてしまった分の作業をやり直す必要があります。そうなると、作業時間が増え、それだけ人件費が高くなってしまいます。システム改修中に生じてしまうミスは、未然に防ぐことが容易ではないところが難儀な点です。

IT業界では、不具合を修正する際に、それまで動いていたはずのものが動かなくなってしまうことをデグレといいます。デグレは低下するという意味の「degrade」を略した言葉です。デグレはシステムを開発した際の開発側の設計ミスや仕様のアップデートのし忘れなどによって起こります。そのため、システム開発・運用を実績のない会社などに依頼してしまうと、デグレのリスクがある点に注意してください。

 

●仕様についての情報がうまく伝達していない

システム改修をどのように進めていくのかしっかり伝わっていないことで、改修費用が高くなることも少なくありません。情報がうまく伝わっていないと、システム改修に着手する側が間違った情報のままの設計で作業が行われます。

そして、返ってきたシステムが思ったものと違うと、システム改修を再依頼するしかなくなってしまいます。システム改修を再依頼しても無料で作業してくれるわけではありません。システム改修の話し合いの段階で、相手側がシステム改修の内容を正しく理解できているか確認することが大事です。システム改修の中身のすり合わせに時間をかけてじっくり確認すれば、情報伝達のミスを大幅に減らせるでしょう。

 

改修費用を抑えるコツ

システム改修にかかるコストは、ちょっとしたミスで高くなってしまうことがあります。少しでもシステム改修にかかるコストを下げるためにも、費用を抑えるコツを押さえておくことが重要です。

• 改修期間をあらかじめ決めておく

• 対象のシステムの改修が得意な会社に依頼する

• 動作テストは自社（クライアント側）で行う

• 改修の要件定義を固める

 

●改修期間をあらかじめ決めておく

システム改修を依頼する前に、あらかじめ改修期間を決めておくことが大事です。システム改修はシステム開発と同じで、かかってくるコストのほとんどを人件費が占めています。そして、人件費は作業期間が伸びれば伸びるほどそれだけ高くついてしまいます。

そのため、改修期間を事前に決めておくと、それだけコストを大きく抑えることが可能です。先ほど説明したように、設計のミスなどによってスムーズに改修完了せず、改修期間が伸びてしまうこともあります。そのため、ある程度余裕を持った改修の期間を決めておくと良いです。例えば本来なら3ヶ月あれば十分なシステム改修でも、4〜5ヶ月に設定し依頼先を決めていくと良いでしょう。

 

●対象のシステム改修が得意な会社に依頼する

システム開発の依頼時と同じように、自社の業界・業務のシステム改修が得意な会社に依頼するとコストカットできます。システム会社ごとでそれぞれ強みを持っている分野が異なります。強みを持っている分野のシステムなら、高い実績や経験を活かしてスムーズにシステム改修をしてもらうことが可能です。ここまで触れてきたように、作業時間はコストに直接影響してきます。そのため、スムーズにシステム改修の作業をしてもらえるかどうかを考えることが大事です。

また、IT系のシステム改修を依頼するなら、IT系のシステムに強みを持っている会社に依頼するほうが安心できると思われます。システム改修だけに限らず、どんな分野でも実績や経験は安心感につながるためかなり重要な要素です。コストカットや依頼時の安心感を得るために、自社の扱う分野のシステム改修が得意な会社への依頼がおすすめです。

 

●動作テストは自社（クライアント側）で行う

もし動作テストが自社で行えるなら、自社で動作テストを行ったほうがコストを抑えられます。本来ならシステム改修を依頼するとなると、動作テストまで含めて作業時間となります。また、作業単価は外注先の技術者よりも自社の技術者のほうが安くなりやすいです。そのため、動作テストだけでも自社の技術者に任せることで、技術者の人件費の差額分をコストカットできます。

ただ、自社にシステムを扱える人材がいないと動作テストを自社で完結させることはできません。自社にシステムに触れる人材がいる場合には、自社で動作テストを行うことを検討してみてください。

 

●改修の要件定義を固める

先ほど、システム改修はコミュニケーションエラーにより、再度改修作業が必要になることがあると説明しました。それだけでなく、システム改修の要件定義が曖昧だと、相手にシステム改修の要件を正しく伝えるのが難しいです。そのため、改修の要件定義を細かいところまで固めておくことが大事です。

システム改修だからといってシステム会社に丸投げするケースも見られます。しかし、どういうシステムに変えたいのかというイメージは依頼する側にしかわかりません。そこには正解・不正解はないため、依頼する側にはシステム改修後のイメージを伝える義務があります。改修の要件定義を細かいところまで固めておけば、システム会社にもそのイメージをくみ取ってもらいやすいです。詳しい要件定義の仕方がわからないところは、システム会社と話をすり合わせながら決めていく形でも構いません。

まずはできる範囲で要件定義を細かいところまで固めていきましょう。要件定義の重要さを理解せずに惰性で開発を行うような会社は避けて、要件定義のサポートまで行ってくれるノウハウ豊富な会社を選定・依頼ができると安心はできます。

 

システム改修は自社での要件定義が重要！

システム改修は作業時間が変わるだけで、作業単価はシステム開発時と変わりません。そのため、どこまでシステム改修をしてもらうか、どんな技術者に作業してもらうかによってかかるコストが大きく変わります。コストを抑えてシステム改修を依頼する際には、いかに作業時間を減らせるかが重要です。作業時間を減らすためには、改修期間を決めて予定よりも伸びないようにする必要があります。

また、しっかりと要件定義を行い、ミスがないようにシステム会社に伝え、再度改修することを防止する考えも大事です。なるべく予定どおりスムーズにシステム改修が完了できるように、依頼する側でできることはきちんと押さえておきましょう。

システム改修の外注を検討している場合は、ぜひ発注ナビにご相談ください。案件の詳細をしっかりとヒアリングし、ぴったりの開発会社探しをサポートいたします。ご相談からお見積りまで完全無料で対応していますので、お気軽にご相談ください。

 

 

 

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