情報化社会と呼ばれて久しい現代社会では、ビジネスにおいても大量の情報を扱います。
取引先の顧客情報や従業員の勤怠情報などを、すべて物理的な紙媒体で管理するのは困難です。
そんな時にデータベース管理ソフトがあれば、膨大な情報をまとめて管理することができます。
今回は、数あるデータベース管理ソフトの中でも、とくに初心者に易しいAccess(アクセス)の開発費用について解説しましょう。
Accessの具体的な費用相場や開発に適した案件などを知りたい方は、ぜひ当コンテンツをご参照ください。
目次
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Access(アクセス)とはどんなソフト?
Accessとは、Windowsでお馴染のMicrosoftが提供するデータベース管理ソフトの一種です。オフィスソフトとして知られる「Excelよりも高度に情報管理ができるソフトウェア」という特徴を持ち、データベース開発に活用されます。また、データベース管理ソフトの中では習得の難易度が低いことから、エンジニア以外の方が利用するケースもしばしばです。
データベースを扱うアプリやソフトウェア開発を考えている方であれば、Accessの導入を検討しても良いでしょう。ここでいうデータベースとは、大量のデータを整理して蓄積し、必要な時に取り出せるように管理しているシステムを指します。より詳しい情報や、AccessとExcelの違いについては、以下のページをご参照ください。
Accessがあれば何を開発できる?
Access(アクセス)の開発に適したシステム | |
---|---|
システム | 概要 |
勤怠管理システム | 従業員の勤怠情報を管理するシステム |
人事管理システム | 従業員の給与や賞与・有給などを管理するシステム |
販売管理システム | 販売の利益や売上個数などの管理を行うシステム |
在庫管理システム | 製造業や小売業の商品在庫などを管理するシステム |
顧客管理システム | 顧客の名前や連絡先などを管理するシステム |
営業管理システム | 営業プロセスや進捗状況などを管理するシステム |
受発注管理システム | 受注業務と発注業務の両方を管理するシステム |
データベースを扱うアプリやソフトウェアとは、上記のようなものを指します。従業員の勤怠情報や有休などを管理する勤怠管理システム、製造業の在庫を管理する在庫管理システムなど、「情報を扱う管理システムの開発」に長けているのがAccessの強みです。
とりわけAccessは、「小規模のシステム開発」に適しています。これは、Accessの基本機能として「データベースを作る環境」が整っているためです。分かりやすく言うと、Accessを使えば検索機能や集計機能といった、データベースに必要となる機能を簡単に付与できます。フォーマットが用意されている分、Accessは初心者の方でも扱いやすく、少ない労力でシステム開発を行うことができるのです。システム開発を受け付けている企業の中には、Accessを得意とする企業も数多く存在します。
一方、Accessには「扱えるデータの容量は2GBまで」という欠点もあります。そのため、Accessは小規模(または中規模)のシステム開発には対応できても、容量の大きい大規模なシステム開発には不向きです。端的に言えば、企業の部署やチーム単位で使うような、小規模なシステムにこそ、Accessは力を発揮しやすいと言えます。
Accessを使ったシステム開発の費用相場とは?
ここで、システム会社にAccessを使ったシステム開発を外注する際の費用について解説しましょう。具体的な費用相場は以下の通りです。
Access(アクセス)の費用相場 | ||
---|---|---|
システム | 費用相場 | 開発期間 |
顧客管理システム 在庫管理システム |
30~50万円 | 1ヶ月~ |
営業管理システム 人事管理システム |
50~200万円 | 3ヶ月~ |
受発注管理システム | 100~400万円 | 6ヶ月~ |
Accessだけに限らず、アプリやソフトウェアは設計が簡単になるほど、比例して「開発にかかる費用も安くなりやすい」特徴があります。これは、システム開発の料金がほとんど、開発期間の長さとエンジニアの作業単価(技術者1人が1ヶ月稼働した時に発生する金額)によって決まるためです。計算式で表すと、システムの開発費は以下のように算出されます。
例えば、設計がシンプルであればエンジニアの作業単価や開発期間を抑えやすく、開発にかかる費用も安くなります。顧客管理システムや在庫管理システムなどはシンプルなデータベースになりやすく、高度な機能を搭載しないため開発費も低くなるのです。反対に複雑な設計ほど、それだけエンジニアの作業単価や開発期間が増えやすくなり、システムの開発費も高騰しがちです。物流を支える受発注システムなどは、分析や集計機能といった高度な機能を備えるケースが多く、開発費や開発期間も比例して増えやすくなります。
先の項で紹介をした通り、Accessは小規模のシステム開発に向いています。おまけに、基本機能としてデータベースに必要なフォーマットやテンプレートが用意されていることから、Accessはデータベース管理ソフトの中でも開発費が高騰しにくい特徴があります。もしも、Accessを使わずに上記の管理システムを設計した場合、相場の開発費用や開発期間は2倍に近い数値となるでしょう。開発費を抑えてスピーディーに管理システムを開発したいケースにおいては、Accessを検討してみてはいかがでしょうか。
なお、システムの開発費は開発の規模や期間、搭載する機能などの要素によって異なります。そのため、紹介した費用相場はあくまでも目安であることを留意しておきましょう。システム開発の開発費の決まり方について、以下のページをご確認ください。
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Accessのシステム開発を依頼する際の注意点
Accessが持つ「開発費を抑えやすい」という特徴は、企業担当者にとって嬉しいメリットです。
ただし、システム開発は完成後に費用が発生するケースも少なくありません。例えば、完成したシステムの稼働後にトラブルが発生した際にメンテナンスを行ったり、システムを使用する従業員に向けてマニュアルを作成したりするのに、以下のような別途の費用が発生することもしばしばです。
-
システムの運用保守費:5,000円~1万円
-
システムのマニュアル作成費:5万円~10万円
-
出張メンテナンス費:3万円~5万円
開発費と同様、具体的な金額はシステムの規模や企業によって異なりますが、システム開発を依頼する際は見積もりや契約書をしっかり吟味しておくことをおすすめします。「開発費に運用保守費は含まれているのか」「オプションやサポートを利用するのに料金は発生するか」などを確認しておけば、予想外の出費を防ぎやすくなります。
運用費を抑えたい場合は、システム稼働後のメンテナンスや改修を自社のエンジニアに任せるのも手です。この他、システム開発の要件定義からリリースに至るまでをすべて外注で任せるより、自社で開発できる部分は内製で賄うのも良いでしょう。システム開発をはじめとした外注は、必要な部分だけを絞ったうえで発注をするのが理想です。
Accessを使ったシステム開発におすすめの企業は?
最後に、Accessを使った開発を得意とする企業を紹介しましょう。
■ACCESSによるシステム開発でおすすめの開発会社7社【最新版】
システム会社によって得意とする開発案件は異なるため、システム開発を依頼する場合は「Accessを得意とする企業」「Accessの開発実績がある企業」を選ぶことを推奨します。また企業を吟味する際は、事前に「どのようなシステムを作りたいか」「どんな機能を搭載する予定か」を定めておくと良いでしょう。希望がハッキリしているほうが、最適な企業をより見つけやすくなります。数が多くて中々選べないという方であれば、複数に見積もりを出してもらったうえで、比較検討をするのがおすすめです。
Accessは初心者に最適なデータベース管理ソフトですが、エンジニアのスキルがなければ高度なシステム開発を行うことは難しいでしょう。「自社内に開発環境がない」「エンジニアを抱えていない」という企業であれば、外注という形でシステム開発を行うと良いでしょう。目的に合った企業に依頼をすることで、品質の高いシステムを少ない費用で設計することができます。
今回は、Accessを使ったシステム開発の費用相場やおすすめ企業を紹介しました。
繰り返しになりますが、Accessには「扱えるデータの容量は2GBまで」という特徴があります。そのため、大規模なシステム開発には不向きですが、Accessで2GB以上のデータを扱う方法がないわけではありません。方法次第で大規模なシステム開発にも対応できます。例えば、データベースのファイルを分割して、1つのファイルの容量を2GB以下に抑えれば、Accessでも間接的に2GB以上のデータを扱うことが可能です。この他、バックエンドにAccessとは別のデータベース管理ソフト(SQL ServerやSQLiteなど)を併用することで、容量を増やすこともできます。
とはいえ、SQL serverやOracleのように、大規模なシステム開発に適したデータベースも存在するため、必要に応じてAccess以外のデータベース管理ソフトの使用を検討すると良いでしょう。
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